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読書まとめ「21Lessons」ユヴァル・ノア・ハラリ

サピエンス全史、ホモ・デウスの著者であるハラリ先生の本。21Lessonsを読みました。この本はぜひ多くの人に読んでほしい本であります。とても長いので読むのは大変ですが、本当にオススメの本であることに間違いありません。

内容としては、章ごとにタイトルがあり21の重要なテーマをとりあげ、現代社会を生きる上で何を思考し行動すべきかを問うています。

序盤では、テクノロジー面の難題について、

 ビッグデータやテクノロジーの発達、AI、アルゴリズムなどの急速な発達により、私よりも私を知っている(アマゾンやYoutubeのオススメなどが良い例 )存在が私たちをいとも簡単に操れてしまう状況にある危険性を述べています。

次に、政治面の難題と題して、

 グローバル化することで戦争が減り平和となったように見える世界だが、環境や生態系の破壊や自国ファーストのナショナリストたちについて、移民の受け入れをどのように考えるかなどが大きな問題として挙げられています。

次に、絶望と希望について、

 テロや戦争が核を保有することの脅威、自分たちの宗教が至上であるという傲慢について書かれています。ここでは謙虚さを持つことの重要性が説かれています。

次に、真実について、

 自分たちの食べている物や着ている服が地球の裏側で貧しい人々から搾取して激安で売られている物だとしたら、利用している私たちにも罪があるのでしょうか。現代社会において、何を真実とするか、フェイクニュースが飛び交う現代において真実を見極める事は難しい。例としてナチスのヒトラーの一文が印象的です。「1度だけ語られた嘘は嘘のままであり続けるが、1000回語られた嘘は真実になる。」なるほどと思ってしまいました。ここでは、自分が無知であることを自覚することについてや、SF映画やテレビが宗教のように影響力を持つという内容まで語られています。

最後に、レジリエンスについて、

 これからの教育は知識や情報の詰め込みではなく、意味を理解したり、重要なものとそうでないものを見分けたり、世の中の状況を幅広く捉える能力である。という教育から始まり、人生で何をすべきか、人生とは何かを考える時に、物語に頼ってはいけない、多くの物語は虚構である。現実を直視し、今目の前で起っていることに気付くべきだと述べています。

そして、最終章では瞑想というタイトルでハラリ先生が実践しているヴィパッサナー瞑想を紹介しています。とにかく観察すること。自分自身を観察する。現在社会も同様に様々な虚構やフェイクニュース、宗教などがあるが、それらに惑わされず現実を直視すること。努力を重ねそのことができようになることの重要性が述べられていました。



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