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交通誘導警備員のトンデモナイについて

衝撃のブログをみつけてしまいました。 

「低い労務費結果を調査に持ち込むことは、来年の警備業全体の待遇悪化となります。そこで調査結果が翌年の設計労務費反映されないように、意図的に調査上の不備を作り参加します。
 具体的には、支払い明細(給与の振込証明)を忘れる。賃金台帳を忘れる等です。
 調査票の記載内容の裏付けがとれなければ、調査結果に採用できないルールであるため、調査標本に選ばれることはありません」
原文ママ

ここには貼りませんが、前後の文脈から2017年以降に書かれたようです。驚きとともに怒りをもって敢えて原文を載せています。書いたのは調査内容をかなりよく知った方の様ですね。ブログ主さんが思うところがあれば是非コメントをつけてください。

これが10年前に書かれたなら、まだ警備員単価公表の大混乱期でしたので調査手法を丁寧に説明する前提で見過ごせたかもしれません。しかし2019年公共事業における警備業を取り巻く環境は、当時とは比べ物にならないくらい改善されているはずです。

平成31(2019)年3月適用の設計労務単価のうち平均値を大きく上回った職種の1位と2位の職種はなんでしょうか?この表は有料noteでも使っていますが、結果はご覧のとおりです。

有効求人倍率からもわかるとおり、人手不足により需給バランスが崩れたことが要因の1つであるのは解りますが、前年比7.0(%)の上昇などおよそまともな値ではありません。日本最大の資本を持つ企業群でも2019春闘結果は3.0(%)にとどかず前年割れしているのです。ですからトムロは公表単価には政策的な側面もあると感じますね。

入社間もないトムロ青年は当時「交通整理員」の名称で、調査対象職種に初めて加わった1996年から20年続いた混乱の歴史を直接肌で感じていますので、この異常な結果をむしろ喜ばしく思っていたところに、わずか2年前のブログで冷や水を浴びせられた気持ちです。

ブログにある不正が高止まりを誘発することは明らかですが、いったい何社が係わったのかは全くわかりません。調査結果にどれだけ寄与したかはわからないのです。もちろん2018年10月調査に不正があったかもわかりません。

しかし問題なのはこういう不正を企て、公開してしまう体質です。どうやらブログ主は組織の中の人の様ですから、業界の企てといってもさしさわり無いでしょう。

こんなことをするより元請けと対等に労務費交渉することのほうが建設的ではありませんか?今はきちんと交通誘導警備会社の経費も含めて導かれた参考値が明示されていますので。設計労務単価をよくよくご覧ください。

交通誘導警備会社は調査対象工事が多いゆえに、何十社をまとめて別会場にて特別に審査していましたから一社に忘れ物があってもFAXや郵送ですべて有効調査票になるんですよ。

note公開後、深夜に家のドアをノックする人が現れそうなので続きはまたいつかにしましょう。


ありがとうございます