見出し画像

春にちなんだ大惚気

満開の桜を見て、夫に言った。
「もし私が春に死んだら、桜の花を棺に入れてね」
夫がつっこむ。何年後の話?と。
40年後ぐらいかなぁ、と言った後、あとそれだけしか一緒にいられないのかぁと思って、なんだか泣きそうになった。

ドラマですか?いいえ、現実です。

私は夫がめちゃくちゃ好きだ。
周りもちょっと引くぐらい好きだ。
別にとんでもないイケメンとかではない。

結婚して10年が経った。
それはそれはいろんなことがあって、幸せなこともあったし、裏切られたこともあったし、許せないこともされた。
それでも、付き合っていた頃と変わらないくらい、もしくはそれ以上に好きだ。

先述のようなやりとりを、私たちはよくする。
大抵はあしらわれるけど、私の唐突なifの話をなんだかんだで聞いてくれる。

特に会話がなくてもそれはそれでいい。
一緒にいると落ち着く。
コロナ禍でリモート勤務が普及したとき、
夫婦でリモート勤務は地獄だなんて聞いたけど
そんなこともなく、お互いを空気と感じることもできる。

前世、絶対なんらかの繋がりがあったと思う。
ソウルメイトなんじゃないか!?と思って、色々調べてみたけど、何一つそれらしい要素はない。
でも勝手に思っている。
何年一緒にいても足りないのは、前世で生き別れたんだと思っている。

ちなみに、来世も結婚してくれる?と聞いたら、それは別にいいかな。とあっさりフラれた。
せっかく転生するなら全然違う人生がいいらしい。
私も結婚はしなくてもいいかなぁ。
でもきっとまた違う関係性で巡り会えると思う。

あと40年。いやもっと短いかも知れないけど、
何かのはずみでどちらかの死以外で、2人が別れることがありませんように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?