9/26 vs浦和レッズ(アウェイ・明治安田生命J1リーグ)

 前節川崎フロンターレ相手に善戦したフリエ。中2日で前半戦に敗北を喫した浦和レッズの本拠地、埼玉スタジアムに乗り込みます。

 レッズが0-3だったフロンターレに2-3だったんだから、勝負はもらったも同然だぜ!

試合の感想

 ようやくマギーニョが戻ってきて、今節は伊野波も出場。そして何と言っても王様レドミがスタメン出場。やはり、守備も考えて、かつ、調子の良い松浦と松尾を外す理由もないのでトップ起用になった。相方は皆川。守備負担考えてなんだろうけれど、レドミとの相性を考えると一美の方が良いのでは?と思ったり。

 対する浦和レッズは相変わらずネームバリューは凄い。興梠じゃなくて杉本スタメンなのは多少ありがたいか。でも、レオナルドが怖い。あと、サイドの守備は付け入る隙ありそうな感じだ。

前半

 開始からものの数分であわやの場面を作られてしまい、少々心臓に悪かった。が、その後もかたくなに自陣ではパスをつなぎ続ける我らがフリエ。そこにかなりプレスを掛けられて見ててハラハラはしたが、そのおかげで相手の隙も見えてきた。最前線と2列目でプレスが連動していないのだ。最初のプレスさえ躱したら、敵陣にボールを運ぶのは難しくないように見えた。

 また、無理せず相手にボールを持たせても、後方から肝を冷やすようなパスが来るわけでもなく、相手の攻撃はそれほど組織だったものではなかった。レオナルドは怖いが、「杉本と喧嘩でもしてるの?」というくらい連携取れてなかったし。

 ボールを持たせてる、という展開になっていた中盤へ差し掛かろうとしていた時間帯に、フィードの名手西川がパスミスをして手塚にボールを献上。手塚がそれを松尾に預けると、松尾が狙いすましたコースに蹴り込んで先制に成功した。

 そこからもフリエペースで試合は続き、終盤に差し掛かる時間帯。左サイドの低い位置に下りてきていたレドミがSB-CB間で待ち構えていた松尾に超絶技巧のスルーパスを送り込み、抜け出した松尾が2ゴール目を決めた。パスそのものはもちろんだが、相手の弱点を的確に見抜いてポジショニングを取るレドミらしさ溢れる2点目の流れだったと思う。あの時のデンに、『自分の外側を通してくるパス』なんて予測があったのだろうか?

後半

 3点目を取って勝負を決めたい後半だったが、レッズもそれなりに手を打ってきた。柏木を中央に入れたことで中盤での組み立てが劇的に向上したのだ。おかげで防戦主体になってしまった。

 ただ、助かったな、と思ったのは、同時に守備のテコ入れ重視の手を打ってくれたようで、攻撃の圧力はそれほど強くならなかったことだ。3点目を取られることを恐れたのだとは思うが、失点は気にせず攻撃に全振りした手を打たれたほうが危なかったろうと思う。

 時折カウンターを見せてはいたものの、興梠が出てきてからは更にヒヤヒヤの展開が続いたが、スコアは動かず。アウェー埼玉スタジアムで浦和レッズ相手に完封勝利を決めた。

全体的に

 中途半端な相手に助けられたな、という印象の試合だった。連戦ゆえなのか、そうではないのかわからないが、前半のレッズはやりたいことが良くわからなかった。個人能力の高さは何度か見せていたし、自陣に引いて守るときは結構きれいに陣形は整っていたが。後半の方が遥かに良いフットボールをしていたと思う。衰えは明らかだと思うけれど、柏木を中心にしたスタイルで行く方が良いのでは?あと何年それで凌げるのか、その間に柏木2世が現れるのかは知らんけど。

 それに対して、フリエは的確に相手のウィークポイントを突くように戦えていた。内容的には妥当な勝利だったろう。ミスから危ない場面を作ったり、個の部分で押されている箇所はあったので、そこは今後レベルアップしていってほしいところだ。

選手への雑感

GK:六反勇治

ちょっとヒヤッとしたシーンもあったが、総じて落ち着いて後方でボール循環に貢献していた。守備時も特に慌てる場面無く対応してくれていた。

DF:マギーニョ

ようやく復活した本職。久々のプレーでハッスルしすぎたのかカードを貰ってしまったが、この日は持ち味の攻撃参加よりも、守備でしっかり勝利に貢献してくれた。何はともあれ、本職右SBが戻って来てくれて一安心である。

DF:伊野波雅彦

流石にレオナルドには手を焼いていたが、それでも無失点に抑えてくれた。組み立てを警戒されてか、かなりプレスを掛けられていたので大変そうだった。1週間あるから、次節も出てくれるとありがたい。

DF:小林友希

カバーリングの良さで無失点に貢献してくれた。ビルドアップも上々。ただ、やはりマークの甘さは気になるところ。重点的に鍛えて欲しい。

DF:袴田裕太郎

素晴らしい出来で、左サイドを守り抜いてくれた。関根との闘いは見ごたえがあったし、それでほぼ完勝だったのは自信に繋がったのではないだろうか?それでいてしっかり攻撃意識も持っているのが良いと思う。これからもこの調子で頑張ってほしい。

MF:松浦拓弥

マギーニョ同様、この日はどちらかと言えば守備での貢献が大きかった。運動量豊富でレッズの中盤での組み立てを阻害してくれた。

MF:安永玲央

この日も12㎞も走った運動量とボール回収能力の高さで勝利に貢献。惜しくもポスト直撃だったが、攻撃センスも感じさせてくれた。展開力に関してはまだ「空いてる味方に渡す」の域を出ていない感じなので、先輩方から吸収してほしい。

MF:手塚康平

待望の初アシスト。この日も中盤でボール循環を担いつつ、一発を狙っていた。若干、必殺のパスを狙いすぎじゃないかな?と思うこともあるけれど。守備でもよく走ってくれた。

MF:松尾佑介

夢の埼スタで圧巻の2ゴール。1点目も2点目も、結構難易度の高いシュートだったので、技術の確かさと冷静さを見せてくれた。大槻監督の前で決めるゴールは快感だったろう。この調子なら二桁得点は確実っぽい。

FW:皆川佑介

攻撃面ではあまり目立てず。ボールがあまり収まらない、というか、そもそもレドミの相方としてはどうなんだろう?という印象。ただ、守備では多大な貢献をしてくれた。先制点に繋がった西川のパスミスも皆川のプレスだし、自陣でも相手からボールを奪ってくれたりしていた。

FW:レアンドロ・ドミンゲス

コンディションが整えばやはり無敵のピッチの王様。トップ下的な役割で、とにかくレッズの嫌がるようなポジショニングをしていた。2点目の松尾へのアシストはこれぞレドミ!というプレーだった。

MF:齋藤功佑

途中出場もあまり目立たなかった。というか、プレー時間短くて守備に走ったね、くらいしか。

MF:瀬古樹

マギーニョが戻ってきたら右SBから解放されると思ったか?だとしたら大間違いだぜ!という感じでマギーニョと交代で出場。カードリスクも考慮してだとは思うが、過労が心配である。プレーは落ち着いていた。

MF:佐藤謙介

プレー時間短くて書くことが無い……

FW:斉藤光毅

60分から登場。松尾とのコンビネーションで良いところを見せていた一方、相変わらず一美とは上手くはまってない感じだった。あと、らしくないトラップミスからピンチを招いたのは反省してほしい。

FW:一美和成

見事なボール奪取から決定機を作ったのだが、肝心のシュートは相手に寄せられて残念なことに。結果が欲しいのは良くわかるけれど、真横にどフリーの味方がいるんだから、そっちに出して試合を決めて欲しかったというのが正直な感想。

終わりに

 フロンターレは流石に強かったというのもあって負けてしまったが、良い内容の試合を続けられたのは大きい。これが『流れ』ではなく『実力』であることを、レイソル戦で証明してほしい。

 ケガで離脱していた選手たちも徐々に戻ってきているようだし、後半戦は総力戦で、順位を一つでもあげてくれるよう、精いっぱい応援しよう!

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