8/22 vs清水エスパルス(アウェイ・明治安田生命J1リーグ)
ほぼ1か月ぶりにPCが戻ってきたぜ……いや、それはどうでもいいのですが。フリエ史上初となるJ1での連勝を果たし、さらに記録を伸ばすことを目指してサッカー王国清水に乗り込むことに。
試合の感想
お互い中2日で臨む真夏の試合。我らが横浜FCは、少し変えたかな、程度のメンバー変更に。契約上清水戦に六反は出られないのでキーパーは南が復帰。毎試合11㎞走ってる謙介とか大丈夫なんかいな……ベンチの入れ替わりを見ていると、どうも怪我人が多いっぽいのが気がかり。
一方の清水も前節とは右SBが変わったのみで、お互い固定メンバーで勝負!という感じに。清水は個々の質で言えば、上位陣とかよりは劣る感じはするものの、J2クラブと比べりゃ層は厚いし、割と大所帯だった気がするので、ちょっと意外ではある。
お互いに調子を上げてきている感じのクラブ同士の対戦だが、目標の10位以内を達成するためには、勝たなければならないレベルの相手ではある。しっかり勝って、まずは中位入りを目指したいところだ。
前半
序盤は清水の攻勢を受けて少し押し込まれた感じだったが、ゴール前はしっかり固めてピンチというピンチはあまり作らせなかった。そうした中でも低い位置から繋ぐことを徹底していた横浜FCがリズムを掴み始めて、20分前後からは押し込むように。攻撃時のディフェンスラインと2ボランチの連携が非常に良く、謙介や手塚が上手く相手のFWや中盤を引き寄せたおかげで、両SBやキャラまで高い位置を取れるようになっていた。
また、2トップの関係性も良く、光毅が周りと連動しながら、皆川が最終ラインとの駆け引きに集中できる状況を上手に作り出せていたと思う。皆川のポスト弾や勝ち越しゴール、光毅の先制点はそうして生まれたものだろう。
パスミスであわやのピンチを作ったり、コースを消しきれずに縦パスを許してしまい結果的に失点もしたり、展開的には五分五分の前半だったとは思うが、それでもリードして折り返すことに成功したところに成長と調子の良さを感じた前半だった。
後半
後半立ち上がりにリズムを掴んだのは横浜FCだった。前半中ごろから相手のパスをカットしたりセカンドボール争いで優位に立っていたのがそのまま後半も続いた感じで、ロングカウンターで松尾の独走ゴールが決まり2点差に!その後も出足の良さでは清水を上回り、攻勢をかけられていたので、4点目も狙えるかと思っていた。が、その後は中々決めきれず、徐々に一進一退の展開に。
雲行きが俄かに怪しくなったのは、途中交代で入った武田が脚を痛めて座り込んでしまってから。それだけならまだ良かったのだが、マギーニョまで負傷交代で一気にスクランブル守備になってしまった。本来の交代プランでは、マギーニョと川崎&手塚と瀬古の交代で守備固めだったのではと思うが……また、松浦と交代で2試合目の出場となった杉本が、お世辞にも褒められないプレーを連発し、完全に流れは清水エスパルスのものに。ATに2失点目を喫し、更にラストプレーとしてゴール前でFKを与えてしまった。両サポとも心臓バクバクだっただろう。
それでも、なんとか逃げ切りに成功し3連勝達成。2007年の勝利数に早くも並び、日程の関係とはいえ暫定10位に躍り出たのだった。
全体的に
五分五分の展開をモノにできた、という試合。南のファインセーブや守備陣の奮闘が勝利を手繰り寄せたと言えるだろう。清水エスパルスはJ1の中では中位~下位に属するクラブではあるが、J2で2位だったクラブが勝ちきってみせたのだから、素直に喜んでいいと思う。
まずは謙介と手塚。あわやのミスもなかったわけではないが、DFからのパスを引き出し、前後左右にボールを散らして上手にゲームメイクしていたと思う。ディフェンス陣の攻撃参加を生み出したのも二人の上手さだろう。強いて言えば、対人守備の強さの点で両者とも不足気味ではあるけれども、これはもう、クラブの規模的にも割り切るしかないだろう。縦パスを許したシーンも何度かあったが、何度もスライドしてコースを消し続けていた。
2トップとアタッカー陣の関係性も良かった。たまに重なるときもなかったではないが、連動して相手を崩せていた。シュート数をもう少し増やして行ければな、とは思うけれど。ボールを持ってから相手のDFと勝負できると光毅と、ボールを受ける瞬間が勝負の皆川と、それぞれ特徴を出せたことが前半の結果に繋がったと思っている。欧州トップリーグのFWなら、「状況に応じて全部やれるようでないとダメ」となるのだろうが、流石にJリーグのFWにそこまで求められないので、お互いの良さをを活かせているだけで充分だろう。
縦にボールを出せる&持ち運べるCBのありがたさもあらためて感じさせられた。やはり攻撃時の厚みが違う。下平さんの言う通り、伊野波とキャラの復帰は大きい。ただ、小林はボールを失わないという点ではキャラに決して劣るものではないし、星の身体能力は伊野波を上回るものだろう。しっかり先輩たちのプレーを見て吸収してくれれば、CBにはさほど不安はないと思う。
問題はSB。言うまでもなく、出場した選手たちのプレー内容ではなくケガの方だ。左は袴田と志知がいるのでまだいいが、右のマギーニョが離脱となると相当厳しい。やれなくもない、程度の選手しか残っていない。とにかく、大した怪我ではないことを祈るしかない。
終盤相手のごり押しで押し込まれるのは戦力的に仕方ないので、今後も仮にリードしていても、85分過ぎからはひたすら心臓に悪い試合を見続けることになると思う。強い気持ちで試合を見守ろう!
選手への雑感
GK:南雄太
繋ぎ面では六反と比べるとやはり不安だけれども、勝利に多大な貢献をしてくれた。パスミスでピンチを招いたりもしたが、ファインセーブを何度も見せてくれなかったら負けていただろう。相変わらずコーチングの声がデカい。
DF:マギーニョ
攻撃面で主に力を発揮してくれた。皆川へのクロスはお見事。守備時にたまに怖いところもあったが、総じて良く相手を防いでくれていた。とにかく怪我が気がかり。軽い打撲であることを願う。
DF:伊野波雅彦
シュートブロックや先制点に繋がる縦パスなど最後尾で攻守に活躍していた。今後も頑張ってほしい。ケガ人の状況次第だがマジで伊野波に掛かってる気がする。
DF:カルフィン・ヨン・ア・ピン
古巣との戦いで躍動していた。守備ではもちろんのこと、何度もボールをもって高い位置まで上がって攻撃に厚みを加えていた。が、なぜか前半だけで交代に。疲労を考慮しただけならよいが……
DF:袴田裕太郎
左SB→CB→左SBとポジション変えて奮闘していた。SBとして攻撃時には何度もいいパスを供給していたし、CBとしても安定していた。SB時に裏のスペース管理が少し甘かったのを向上させてほしい。
MF:松浦拓弥
上手くスペースでボールを受けて、相手守備陣が嫌がるプレーを連発していた。守備でも上手く中へのパスコースを切りつつマギーニョと連携して守ってくれていたと思う。今後もこの調子で頑張ってほしい。
MF:佐藤謙介
一度失点に直結しかねないパスミスをやらかしてしまったものの、それ以外は安定して良いプレーを見せてくれていた。手塚とともに上手にDFからパスを受けたり、最終ラインに下りたりしてポゼッションに貢献していた。高い位置でもミスが少なく、相手を押し込むことに貢献していた。
MF:手塚康平
謙介同様、ビルドアップに貢献。なんだかんだで前を向くのが上手いので、ボールを受けて前を向く→相手がパスコース切りに絞るように動く→やっぱやーめたと横や後ろに出す→相手が改めて広がってマークに付く、とボディブローのような真似をしていた。その分、目立つシーンは少なめになっていたけれど。対人守備ではやはり物足りなさはあるものの、必死に走ってカバーしてはいた。良くやってくれたと思う。
MF:松尾佑介
3点目となった独走ゴールは圧巻だった。スプリント回数33回もちょっとイカれた数値である。やはりWBやらせるよりはSHでのほうがいい仕事するので、3バックはできれば選びたくないところだが。
FW:斉藤光毅
ラッキーだったとは言え撃ったからこその先制ゴール。相変わらずパスよりドリブルを選んでしまうシーンが目立つけれど、全体的に見て良かったと思う。チーム最長の走行距離を記録するくらい、攻守で走り回っていた。でも、もうちょっとスルーパスとかだそうね?
FW:皆川佑介
2試合連続で貴重な勝ち越しゴール。エリア内でマークを剥がす動きは非常に良かった。この調子で今後もゴールを増やしてほしい。セットプレーの守備も良かった。
MF:武田英二郎
後半、キャラと交代で袴田とポジションを変わる形で出場。守備を安定させつつ、味方のミスが続いた後に、敵陣に突撃して気合を入れなおしたりしていたが、突如ボールを外に出して座り込んでしまいそのまま交代。重傷でなければよいが……
DF:川﨑裕大
武田に代わる形でJ1リーグ戦初出場。本当はCB兼右SBの控えとしてのベンチ入りだったのでは?と思うが。結果的に川崎の足に当たりコースが変わって2失点目を喫することになってしまったが、流石にあれは川崎を責められない。苦しい時間帯に良く守ってくれていたと思う。
MF:杉本竜士
……お世辞にも褒められない出来。強いて言えば、後ろからドゥトゥラに寄せてボール奪ったところが褒めどころか。全くもって理解できないCK献上や、80分から出たとは思えないくらいの運動量の少なさで、サポートする気のないボールの欲しがり方。どこを守っているのか謎なうえにやたら広い間合いでの守備などなど……たしかに、ボールの欲しがり方自体は悪くないのだが、状況と出場時間理解してます?と言いたくなる。もうちょっと頑張ってくれ、マジで。一美のファール後相手に思いきり突き飛ばされたのに、審判が止めずにさっさと再開させたのはちょっと可哀想だった。
MF:瀬古樹
マギーニョに代わって右SBでスクランブル出場。ただでさえ本職でも何でもないのに、前にいるはずの杉本が攻守両方のシーンで前にいないので可哀想だった。
FW:一美和成
皆川と交代で出場。攻撃でもいいシーンはあったが、後ろの故障者続出もあって守備に走り回ることに。ATに敵陣で余計なファールをしてしまったことが2失点目に繋がってしまったのは反省材料かもしれない。
終わりに
中2日の厳しい日程で、悪くない内容で競り勝てたのは良かった。終盤になるといらないカウンター喰らうのは何とか修正してほしいところだが、監督のコメント見る限りでは「守り切るより攻めるんだ!」っぽいので、たぶん今後も心臓に悪いことを続けるのだろう。個々の守備能力が決して高くないチーム事情を思えば、それはやむを得ないのかもしれない。それならそれで、なおのこと連携を高めて、ボールを失わない&プレスバックは一斉にを徹底してほしいところだ。
なにはともあれ4勝目。他所にとっては大したことない数字かもしれないけれど、我らが横浜FCにとっては大きな4勝目なのだ。クラブの歴史を塗り替える5勝目を目指して、全力で応援しよう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?