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【2024年度】労働衛生コンサルタント口述試験対策で問われる「最近のトピックス」対策

労働衛生コンサルタント口述試験対策では、「◯◯について、最近のトピックスとしては何がありますか?」という時事問題(質問)が行われることがあります。実際、私の場合も「化学物質による発がん性について、最近のトピックスとして何がありますか?」と質問されました。

他の受験者でも質問されたことが過去にあったようです。質問意図としては、「試験対策のための勉強だけでなく、ちゃんと最近のトピックスについて興味・関心を持って見ているか?」というところを問いたいということなのかもしれません。

このような質問は、今後も出題される可能性は高く、化学物質対策、とりわけ化学物質による発がん対策は注目の内容ともなっています。そこで今回、「化学物質による発がん性について、最近のトピックスとして何がありますか?」と質問された際にどのようなことを答えればいいのか、その回答例についてお知らせできればと思います。

最近のトピックスの例

ここ3年以内のトピックスとしては、以下のようなものが挙げられます。

・静岡県の化学工場でMOCA(3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン)を取り扱った労働者に膀胱がんが多発した事件で、2021年1月に初めて4件が労災認定された(MOCAによる労災の初めての認定事例)。

・2024年4月1日施行の労働安全衛生法の改正により、「化学物質管理者の選任」が義務化された(労働安全衛生規則等の一部を改正する省令により)。

・石綿による労災により、2023年度は肺がんの認定者数が前年度に比べて増加した。石綿健康被害救済法が2022年に改正されており、特別遺族給付金の請求期限の延長および支給対象の拡大がなされている。

厚労省の報告している「業務上疾病の労災補償状況調査結果の中にある、「職業がんの労災補償状況」を見ていますと、どのような職業がんが労災認定されているのか、といったところを伺い知ることができますので、ご参考になると思います。

トピックスを選ぶ上での戦略

ここで重要なのが、「どのトピックスを選ぶか」というところでしょうか。この回答の後に、「どのような追撃がやってくるのか」ということを身構えておいて、その上でトピックスを選定すべきであるということになります。

私の場合は、「化学工業で、芳香族アミン類の経皮吸収によって従業員が膀胱がん発症した」「印刷工場で、塩素系有機洗浄剤を長年使用していたことで従業員が胆管がんを発症した」というトピックスを選定し、そこからリスクアセスメントなどの質問へと移っていきました。

では、それぞれのトピックスを選んだ場合、どのようなところを押さえて「追撃」質問に備えればいいのかについてもご紹介できればと思います。不用意にトピックスを選んでしまいますと痛い目に遭う可能性がありますので、ご注意いただければと思われます。

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