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「荒野のコトブキ飛行隊」にドハマりした話

ドーモ。マーズです。

こいついっつもドハマりしてんな。いや実際ハマる作品があることはとても幸せなことだ。引き換えに懐が寂しくなってしまうのが難点だ。

「荒野のコトブキ飛行隊」は、海がなくなり全土が荒野となり、どこか西部劇っぽい異世界で、第二次大戦あたりのレシプロ機をがブンブン飛んでる。そんな世界で、女だけの6人の凄腕用心棒集団「コトブキ飛行隊」が活躍するアニメ。全12話。特に空戦描写が多くて、そういうの全然知らんけど、とにかく気合が入ってるのはわかるし、手に汗握る迫真の戦闘描写だ。空戦中、キャラの顔とか声とか全然出てこなくて、BGMも無しか有っても控えめなことが多くて、この空戦を描きたかったんだなという愛が伝わってくる。俺はみたことないけどガルパンの監督さんなんだって。ガルパンも観ようかな。

この作品を知ったきっかけは、現在公開中の映画「荒野のコトブキ飛行隊 完全版」公開記念に、YouTubeでテレビ版が期間限定で無料公開されているというニュースだった。名前はちらっと聞いたことがあるが、どういう作品なのかは知らなかった。映画の予告とかをチラ見すると結構面白そうだったので、テレビ版を見てから映画を見に行ってみようと思った。

いやそしたらなんか、めちゃくちゃ好き。えっこれめちゃくちゃ好き……ってなった。完全に気持ち悪いオタクになった。どこが気に入ったのかをうまく言えないんだけど、とにかくキャラが好きなのはわかっている。主人公のキリエという少女が冒頭で、大口開けておいしそうにパンケーキを食べる場面があるんだけど、めっちゃかわいい……ってなった。「おいしそうにもの食べてる女の子かわいいよね」っていう意見に今まで同意したことがなかったんだけど、なるほど確かに……と思ったのだ。キリエは表情豊かで直情的、感情を素直に顔と行動に出すタイプなんだけど、そのいちいちが生き生きしていてかわいい。キリエが画面に映ってるだけで幸せな気分になる。

そこからはもうずっと夢中になっちゃいましたね。2話でキリエより若いチカという女の子(10代前半かな)がコトブキ飛行隊の6人目のメンバーとして出てくるんだけど、こっちはキリエに輪をかけて感情的で奔放で、天真爛漫なお転婆娘という言葉が似合いそうな子なのだ。そんでもってキリエとよくケンカをする。かわいい。ケンカップルっていいよね……(カップルではない)。でもお互いが危険な目に遭ったときは心配しあいかばいあう。これに気づいたとき俺は一回死んだ(死因:尊死――TO BE CONTINUED)。あと二人とも声が可愛い。好き。声優さんの演技がすごい。キャラソン(映画見てから2日後にCD買ったし今も聞きながらこれ書いてる)でも、まさにそのキャラが歌ってるなという声の感じがしてとにかく良い。癌も治る。

もう一人好きなメンツがいて、これもまたコトブキ飛行隊のケイト。彼女はいわゆる無表情系のキャラなんだけど、無感情ではない。最初は気づかなかったんだけど、実は表に出さないだけで年相応の子供っぽいところがある。それを強く意識したのが第4話で、「空の駅」(道の駅みたいなやつ)でキリエとチカが好物のパンケーキとカレーうどんを求めに構内に走って突撃するのだけど、そこでケイトも一緒に走って行ってるんだよね(ケイトはハンバーガーが好きらしいが、この世界ではハンブルグサンドと呼ばれている)。あとその直前の場面、敵の砦に向けた行軍中、キリエが適当な理由をこじつけて機体を好き勝手にぶん回し始めると、チカがそれに便乗して勝手な軌道をとり、同時にケイトも同じことをし始める。無表情だけど年相応に、好き勝手に飛行機を飛ばしたいとか、好物を早く食べたいとかいう感情というか欲があり、それが顔には全然出ないけど行動には素直に出るというのがわかって、そのギャップでめちゃくちゃ好きになった。

ストーリーの軸は、テレビ版を見たときはわからなかったのだけれど、映画を見てはっきりと、これは自由に関する物語だと思った。これは映画版の冒頭で追加された、キリエにまつわるある場面が補足として機能した結果なのだが、詳しいことは見て欲しい。多分何回か見ればテレビ版だけでもわかっただろうか。

主題歌のOPテーマ・EDテーマもとても良い。作品テーマにしっかり合致した曲調と歌詞と歌声。OPの「ソラノネ」は空を飛ぶことの決断的な自由さを歌った曲。明るくジャズっぽい曲調、歌手のZAQさんの力強く爽やかな歌声。オープニングにぴったり。ED「翼を持つ者たち」は飛ぶことの意味を問いかけるしっとりした歌。エンディングにぴったり。そしてコトブキ飛行隊の6人が歌っている。こういうの大好きです。

なんとも言い難いのだが、こうした個々のここ好きポイントを下から支えているのが、作品の「質」という抽象的なものであるように感じている。色々な要素が全体的にうまく調和していてしっかりはまっている美しさ、そして人物や飛行機・飛行船・その他の機械の3Dモーションのきめ細かさ、などなど。意識の裡にとらえるのが難しい、細部のクオリティが高い、ような気がする。あばたもえくぼと言うように、好きになったから後付けで評価している可能性は否めないが、とにかくそう感じる。そして、これ作った人たち自分の作品大好きだな……と感じる。CDのカバーイラストなどもどれも良く、どれも作品とキャラへの理解、なおかつその良さを引き出そうとする努力、がある(と勝手に感じている)(ヘッダー画像にしたED曲のカバーとかめっちゃ好き)。なのでついつい買ってしまったわけである。とうとうBlu-rayボックスも買ってしまった。だってこれセールしてるの映画公開中の今だけでしょ。欲しいものが安くなってるなら買わない理由がない。これでいつでもコトブキ飛行隊が見れるよ。やったね!

映画「荒野のコトブキ飛行隊 完全版」公開中!観よう!

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