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サタスペで間違えがちなルール(リファレンス付き)

ドーモ、マーズです。

サタスペというゲームはルールが複雑です。こんなにふざけたゲームなのに。そのため頻繁にルールミスが発生します。

ルールに関する判断は、最終的にはDDの裁定に従うことが前提です。しかしDDとPLの負担を減らすため、よく発生するルールミスや忘れがちなルールについて個人的にとりまとめました。できるだけ確実に正しいと判断できるもののみを選びましたが、ここに書いてあるということそれ自体を根拠にされても困るので、付記したルールブックやサプリメントのページ、公式FAQを各自で参照してください。

基本ルールブック(13刷)が中心ですが、公式FAQ(2022年11月16日最終参照)も参照しています。新しく見つかり次第追加していきますので、訂正・補足・追加情報などの意見をお寄せくだされば幸いです。


(C)冒険企画局/新紀元社/河嶋陶一朗と速水螺旋人と暗転丸と池田朝佳とイケダサトシと泉信行と魚蹴と岡野繁浩と齋藤高吉とdczとぺらねこと吉井徹 「アジアンパンクRPG サタスペ」


キャラメイク・ステータス編

・〔肉体点〕、〔精神点〕の初期値は10。〔肉体〕、〔精神〕の値とは関係ない。(基本p.25)

・アジトの快適度の初期値は10(基本p.27)。エリアの「治安」の値ではない。

・アジトには最大で10個までアイテムを装備できる(基本p.27)。〔生活〕の値ではない。ただし〔生活〕の値を超えたアイテム1個につき快適度が1点下がる。

例:〔生活〕1のPCのアジトにアイテムを10個置くと快適度は1になり、睡眠しても〔精神点〕が1点しか回復しなくなる。

・性業値は2d6の値をそのまま性業値にするのではなく、出目を「性業値決定表」(基本p.25)に照らし合わせて決定する。

・初期装備は「初期装備決定表」(基本p.27)の、自分の〔生活〕以下の値に対応するアイテムを、最大5個まで取得できる。

例:〔生活〕3ならば表の〔生活〕1~3に対応する初期装備アイテムから好きな5個を選ぶことができる。同じ種類のものも複数選べる。

・ステータスには「能力値」「副能力値」「状態値」があるが、能力値が0になったらキャラは死亡する(基本p.61)一方、副能力値(戦闘力、性業値)は0以下になってもよい。ただし、戦闘力の各値を0以下に設定することはできない(基本p.25)。

・キャラメイクや成長時に戦闘力を10以上にすることはできない(基本p.25)が、特殊効果で戦闘力が変化する場合はその限りではない(代表例:【酔拳】)。これは基本p.47の「ルールと特殊効果」の記述に基づく。


判定編

・「ダメージ」と「減少」は用語の使い分けがされており、「セーブ判定」の説明には「ダメージを与えられたとき」とある (基本p.61) ため、〔肉体点〕が「減少」したときにセーブ判定を行うことはできない。


情報収集編

・SL0のスタートトピックとして、同じタグのトピックを2つ以上作ることはできない。また自分の持っている趣味しか作ることはできない(基本p.51)

・一つのトピックからはチームメンバー全員が一回ずつリンク判定できる(基本p.51)

例:SL1の飲食のトピックが一つある場合、飲食と趣味一致またはカテゴリ一致するPCは全員一回ずつこのSL1の飲食からリンク判定ができる。

・下方SLへのリンク判定は、通常よりもさらに難易度-2となる(基本p.51)つまり、タグと同じ趣味ならSL+3、同じカテゴリーの趣味ならSL+5。なおロケットNo.1採用の場合、イベントは発生しない(ロケットp.7)

・犯罪情報イベントの4番が出た場合、リンク判定を行ったトピックのタグの趣味を、その情報を調べている限りチーム全員が持っていると扱うことができる (以下河嶋先生のtweetより)。

https://twitter.com/higetoboin/status/1245658740876959744

・情報収集の〔サイフ〕消費による再判定は、一人のPCが連続して行う必要はなく、間に他のPCの行動が挟んでもよい。公式リプレイ『叫びの家』では、ビンタ→外宮→ビンタの順でリンク判定を行っている (p.69) 。このルールは基本p.51「□コストの消費」に記載されているが、特に間に他のPCの行動が挟まってはいけないという記述はない。


移動編

・ターンの開始・終了時に全員が移動の宣言を行った後、それぞれ計画的行動を行う(基本p.48)。一人ずつ移動→行動ではない。

・乗り物がない場合、移動は計画的行動になる。また、移動先はエリア内のみ(基本p.49、p.72、p.76)

・「肉体」の特殊機能を持つ乗り物を装備している場合、エリア内しか移動できない(基本p.48)

・乗り物の「荷物」以上のキャラクターを載せることはできるが、エリア内移動しかできなくなる。「荷物」以上のアイテムを載せることはできない(基本p.48、p.76)


使用タイミング編

・常駐・装備効果と補助・割り込み効果が矛盾する場合、常駐・装備効果を先に処理し、その後補助・割り込み効果を処理する (基本p.47)。

・補助行動は「何らかの行動に組み合わせて使用」(基本p.78, p.94) であるため、【マルチタスク】は「計画的行動に組み合わせて使用する」ため、行動後ではなく行動前に【マルチタスク】の宣言をする必要がある(あくまで厳密にルールを適用する場合)。


調達編

・アイテムの売却は、売ろうとするアイテムを扱っている場所でなければ行えない(基本p.55)。なおアイテムの売却が計画的行動になるかどうかの記述はない。

・お金アイテムを使用した買い物では、DDが許可しない限りおつりが発生しない(基本p.54、公式FAQ http://www.bouken.jp/product/satasupe/support_faq.html)


血戦編

・射撃攻撃の際、障害となるのは壁だけであり、他のキャラクターやオブジェクトは障害とならず、間に壁さえなければ攻撃できる。勘違いされがちだが、障害物の効果は「障害物の上にいるキャラクターに対する射撃・突撃攻撃」の命中難易度上昇であり、射線上に障害物があっても何の影響もない。ただし、突撃攻撃の場合、進路上に他のキャラクターやオブジェクトがあると突撃攻撃ができない。(基本p.59)

・格闘攻撃の範囲は隣のマスではなく同じマス。同じマスに複数のキャラクターやオブジェクトが侵入できる。(基本p.59)

・「オブジェクトの発見」で一つのマスに複数のオブジェクトを存在させることはできない。(基本p.62)

・敵キャラクターと同じマスにいると、そのマスから移動するとき、移動できるマスが1マス減少する。つまり通常移動なら1マス、全力移動なら3マスになる(基本p.58)

・突撃攻撃は「跳ぶ」ができない(基本p.61)

・突撃攻撃の際に白兵武器を使うと命中判定の難易度-1(基本p.60)

・障害物のあるマスにいるキャラクターへの突撃攻撃は、射撃攻撃と同じく命中難度+2の修正が付く(基本p.62)

・格闘状態でも別のキャラクターに突撃攻撃できる(公式FAQ http://www.bouken.jp/product/satasupe/support_faq.html)

・「跳ぶ」はファンブル率が1上昇する(基本p.61)

・アイテムの受け渡しは支援行動となる。同じまたは隣接マスの場合判定なしでアイテムを渡すことができる。離れたマスの場合、〔戦闘〕/9に成功するとアイテムを渡すことができる(基本p.72)。なお、アイテムをその場に置く、また拾うといった行動についての記述はない(恐らく)。

・「暗器」と「フル」の特殊機能を組み合わせることはできるが、フルの〔攻撃力〕+5のボーナスは〔犯罪〕判定には適用されない。【真実の恋】も同様。(公式FAQ http://www.bouken.jp/product/satasupe/support_faq.html)

・「マヒ攻撃」は「跳ぶ」ことができない。「セーブ判定」は「ダメージを与えられたときに行うことができる」とあり、「跳ぶ」は「ダメージのセーブ判定に組み合わせて行うことことのできる補助行動」と定義されている(基本p.61)。そして「マヒ攻撃」はダメージが発生しない(強制マヒの「スタンガン」などにはダメージ修正が書かれていない。基本p.74-75)。よってダメージのない「マヒ攻撃」に対して「セーブ判定」やセーブ判定に組み合わせる補助行動の「跳ぶ」を使用することはできない。

・基本ルルブには乗物への攻撃にも「車体」によるダメージ軽減が可能である旨が記載されている(p.76、「■乗り物のスペック」)。さらに、ロケットNo.1の補足ルールで「乗り物を目標とした攻撃」が可能になるが、この際、「車体」の値でセーブ判定ができる(基本p.73、ロケットp.7)。つまり、乗り物へのダメージは、まず「車体」でセーブ判定を行い、さらに「車体」分のダメージ軽減が行われる。

・成功度分だけダメージを減らす通常のセーブ判定と「跳ぶ」は同時には使用できない。「跳ぶ」はセーブ判定に組み合わせる補助行動であり、セーブ判定の効果が変化するものだからだ(基本p.61)。

・「待機」して反応力を下げる場合、0以下まで下げることができる(基本p.58に下げる値の制限が書かれていないため)。ただしキャラメイク時には1~9の値に収めなければいけない。

・モンスターを倒した際に振ることができる「宝物表」で「持ち主」とあるのは倒された敵のこと。例えばガラクタ表の出目2は、倒した敵の〔生活〕の値を参照する。

・【仁義なき戦い】によって発生した血戦の最初のラウンド(【仁義~】持ちしか行動できないラウンド)では、セーブ判定はできるが、「跳ぶ」を組み合わせることはできない。
根拠は河嶋先生による下記twitterの投稿。一応、2021年12月3日のエラッタ(https://bouken.jp/product/satasupe/support_eratta.html)でも、「補助行動や割り込み行動も含め」という文言が追加されている。

セーブ判定ができる旨も公式HPに書いてください……

https://twitter.com/CatenaGreatZhar/status/1249285671077855234

・セーブ判定に「跳ぶ」を組み合わせた場合、判定が失敗しても強制移動は発生する。基本p.61には、「跳ぶ」を組み合わせた場合、「セーブ判定が成功すればダメージを無効にできる」とあり、強制移動の記述は別の段落にあり、「セーブ判定が成功すれば」という条件は強制移動にはかかっていない。実際、ダボラの「ジャイアント・ヤクザ」では、「腹の虎」が「跳ぶ」を組み合わせたセーブ判定に失敗した上で強制移動させられている (p.65) 。攻撃者のキラキラは強制移動の異能などはなく、武器もチースペなので、この強制移動は「跳ぶ」を組み合わせたことによるもの。

・車体以外のダメージ減少のタイミングは、セーブ判定前でも後でもいい。ただしセーブ判定前に適用すると「跳ぶ」を組み合わせることはできない (サタスペ公式FAQ)。

ダメージの減少について
 血戦中、乗物に乗っていると、ダメージを減少できますが、これはセーブ判定後に減少できると書いてあります。しかし、戦車の重装甲や《クラック》によるダメージー1の効果には、タイミングが書いてありません。これは、セーブ判定の前に適用するのでしょうか? それとも後に適用するのでしょうか?
 特に記述のないものに関しては、どちらのタイミングで適用しても構いません。ただし、セーブ判定の前にダメージ減少を適用した場合、その攻撃に対して「跳ぶ」を試みることはできないものとしてください。

https://bouken.jp/product/satasupe/support_faq.html


ロマンス編

・対象の好みを満たしている必要があるのは「告白する」のみ(基本p.66)

・「お願い」は割り込み行動だが、使うと行動済みになる(基本p.67)

・常備化したトリコと別れると、経験点を1点得る(基本p.67)


カルマ編

・ルルブやサプリで異能と代償が隣り合わせで書かれているが、その組み合わせでないと習得できないわけではなく、選択は自由である(基本p.94、「■アドバンスドカルマの習得」)

・ロケットNo.1のブースターカルマを習得後に条件が未達成になった場合、そのブースターカルマが使用できなくなるだけであり、未習得となるわけではない(p.29)。よって、一度習得した異能/代償を、再び条件を満たしたときに変更するなどはできない。


アフタープレイ編

・経験点を消費して常備化したアイテムは、〔生活〕の値が成長してそのアイテムの価格以上になった場合、経験点が戻ってくる(基本p.73「□常備化」)

・経験点を消費してアイテムを常備化できるのは、そのアイテムの価格がが自分の生活より高い場合であり、「維持」の値の合計が自分の〔生活〕の値を超える場合は含まれない (基本p.69「□アイテムの常備化」)。

・トリコの代償の付与タイミングは、原則としてアフタープレイで常備化したタイミングになる (基本p.67「□トリコの常備化」) 。その後表9番も、「トリコの代償を得る=トリコの状態が永続化する」という意味で解釈するのが妥当。
ただし、汎用カルマは「セッションの展開上、ふさわしいと感じたら」DDが好きなタイミングで好きな汎用カルマを好きなキャラクターに与えることができる (基本p.95「□汎用カルマとは」) ため、DDが許可すればトリコになったタイミングで代償が付与される。


小道具編

・苦力は通常装備にしか装備できない(基本p.80)

・食事は計画フェイズ中にしか使用できない(基本p.79)

・「家具」の特殊機能を持つアイテムは、〔生活〕がその値以上であれば、アジト装備枠を使用することなくアジトに備え付けられている。特に〔生活〕5ならばアジトにパソコンがある(基本p.79)

・サービスの購入は計画フェイズの補助行動。購入または盗難したらそのターンに即使用となり、保持することはできない(基本p.73)

・お金アイテム、パソコン、ノートパソコンは「複数使用」の特殊機能を持つため、1ターンに何回でも使用できる(基本p.79)


盟約編

盟約の「■装備」欄で、盟約おたから(通常の装備欄になく、価格が書かれている)は、盟約に加入した時点でもらうことができる (基本p.172「条件/装備…8」とp.173「●盟約おたから」) 。例えば、地獄組に入れば、長ドス(本格的武器)と愛人をもらうことができる。


ちなみに、現実の大阪の十三の読み方は「じゅうそう」である


※ヘッダーのサタスペの画像は冒険企画局公式ページのものです


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