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西表島  マングローブフィッシング編

1.初西表島
2.浦内川
3.マングローブ
4.犬の子三匹
5.ロックエリア
6.犬の子三匹再び
7.西表シーラカンス
8.マングローブフィッシングを終えて
番外編.ヤマピカリャー

1.初西表島

10月中旬。
ちょっとした都合でまとまった休みが取れることになったわたくし。
せっかくなら久々に長期間の遠征にでも行こうと思い立ち、急遽計画を練り下旬には西表島に向かっていましたわ。
クソ重たい荷物を担ぎ、遥々やってきた西表島。
沖縄本島や東南アジアとはまったく違った感じでまさに南洋の密林。
生物相も植物相も何もかもが違う、まさに初体験の連続でしたわ。

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宿泊先から見た海と夕暮れ
老後はこういう所で毎日釣りして過ごすのも良いかしらと思える穏やかさ

2.浦内川

翌日
事前に頼んでおいたガイドさんに宿泊先へ迎えに来てもらい9時ごろに出発。
道中食料や飲料を買ったりしながら川へ向かう。
その間に色々と最近の傾向を聞いてみると、前日の嵐で水温が下がっていて正直なところ今日はおそらく調子がよくないとのこと。
釣りに行って今日は絶好調!なんて話はそう聞いたことがないので大丈夫ですわよと答えてはいたものの内心はわずかに不安を感じていましたわ。
そうこうしている内に目的地である浦内川へ到着。  

 カヌーや荷物を下ろし川へ降りてみるとまず目についたのは浅瀬に溜まる凄まじい量のベイト(ボラ類稚魚の混成群)。
その周囲のマングローブの干潟にはカニやトビハゼ。
まずこの生物量の濃さにビビってしまいましたわ。
荷物を下ろし車を置きに行ったガイドさんを待っている間、わたくし1人で川べりに残りタックルの準備していると突如足元でデカいボイル発生。                        人間っていきなりの事は理解できないもので1発目は呆気にとられている内にまたボイル。
そこで初めて魚と気づき、急いでタックルをセットしていたらガイドさんが戻ってきて「よくある事なんで相手しないで出ましょう、出た先でもいるから大丈夫です!」とそのまま出船。
出船した後も空にトンビみたいのが飛んでたのでガイドさんに聞いたらカンムリワシ。
天然記念物がそこらのトンビレベルで普通に飛んでることにも驚愕。
その後も希少生物や昆虫がそこら中にいて初っ端から西表島のヤバさを思い知らされましたわ。

3.マングローブ

 出船して最初は潮の関係(西表島は干満の差が激しくて普通でも1日で2mくらい水位が変わるらしいですわよ)で下流のマングローブの水路へ。
いわゆるマングローブフィッシングの写真に出てくるような感じのところそのままの場所で、パッと見あらゆるところがポイントに見えるのがつらいところですわね。
ガイドさん曰く「どこでも出る可能性はありますけどできればマングローブの根っこ10cm以内とかその根っこの奥に入れてもらうと反応良いです。」とのこと。
最初からがっつり攻めた指示に内心「このガイドさんヤベーチョーSですわよ!」と思いつつも開始。

 普段はあんまりピン撃つ釣りはやってないので苦戦するけど、30分もすると慣れて撃てるようになるから人間ってよくできてますわよね。
慣れてきたころにファーストヒット。
まぁまぁの引きで上がってきたのは手のひらよりちょっと大きいくらいのギンガメアジ。

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いわゆるメッキ。沖縄ではガーラ。
1匹目はガイドさん曰く「手堅い」CD7で。
やっぱりラウリ君とこのルアーは最高やな!

 この後も水路内を撃っていくもチェイスやミスバイトはあれどヒットせず前評判通りあまり反応はよろしくない様子。
ガイドさんも投げてみるけど同様。
見には来るんですけどねぇ…
結局その後同サイズのギンガメを2匹追加して潮が下がってきたタイミングで上流へ移動。

4.犬の子三匹

 ポツポツと各種メッキを釣りながら上流へ登りポイントを撃っていく。
川幅はだんだん狭くなり、岸の様子も片側が段々とマングローブから岩へ。
最後は断崖になり水深も徐々に深くなっていき普通のルアーでは全く歯が立たない状況に。
ルアーをジグにチェンジし、軽くキャストしてジギングしながら遡行していく。
暫くすると急に川幅が広がって巨大な淵?へ到着。(川幅50m以上だから淵のレベルじゃないかも)。
一旦ここで船の速度を落としたので内心『なんか雰囲気やべぇし狙いかしら?ここ…』と思案してるとガイドさんが
「ここ犬の子三匹って言って某希少フエダイ居たり他にもよくデカいのは入ってるんで気合い入れてくださいね~」と声をかけてくれてハッとしてしまいましたわ。

犬の子三匹といえば一部では有名でその昔、畑の帰り道に子犬三匹を泳がせて自分も泳いで渡っていたら目の前で子犬が三匹とも水中に引き込まれて消えたことから着いた曰くつきの場所。

 知識では知っていたけど実際にその場所に行くとこれほど興奮することはないですわね!
若干だらけ気味だったお嬢様も一気にヤベー気合い入ってガンギマリ。
ツリセンヤローに変獣しジギングしてるとデカいアタリ。
一気に20mくらい走った後止まったので、ガチタックルなのを生かしてちょっときつめにドラグかけて揉みにかかる。
5分くらい揉んでると浮いてきたんで一気に寄せてキャッチ。
正体は50オーバーのミニGTでしたわ。

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こんなん釣れるからごついタックルで来いっていうことなんですのね…

5.ロックエリア

 デカメッキを釣って場が荒れたのか反応がなくなったので犬の子三匹を後にして浜に上陸して昼食。
スーパーで買った弁当を食べながらガイドさんと色々話して今後の打ち合わせ。
曰く段々潮が上がってきて水温が上がってくるので午後は期待できそうとの予想。
食後の休憩をしばらくして予想通りになる事を祈りながらさらに上流へ。
ほぼ淡水域になった上流はさらに岩だらけになっていき遂には両岸岩のロックエリアに。
沖縄にいるのに川だけ見るともはやお嬢様のホームの本流にありがちなトロ場と変わらない景色。
水深も5mくらいになってジグからポッパーに変更して探ってく。
岩ピンを攻めてくとメッキとは違う出方で何かがヒット。
最初の突っ込みが凄まじいけど暫くすると寄ってきたので抜きあげると待望のゴマフエダイ。

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マングローブフィッシングでは本命の一つで河川での釣れるのは50cmくらいまでらしい。別名のマングローブジャックの方が通りがいいかもしれない。

 その後もまぁまぁ反応良く何匹か釣れたので試したかったハンドメイドのポッパーに変更。
プラ製のものより水なじみがいいのかこっちのほうがよく魚が出る。
その後少しサイズアップしてポッピングには満足したのでボトム狙いに変更。

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似たような場所でもこんなに体色が違う

 巻きの釣りでもメッキを追加していき予想通りでいい感じですわ~と思いながら巻いてるとちょっとボトム付近でいいアタリ。
メッキともゴマフエともなんか違う引きなので慎重に寄せると予想外のオオクチユゴイ。

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貴方水面の魚じゃないの…?お嬢様は訝しんだ。
沖縄ではミキユーって言うらしい。
おされな方々はジャングルパーチって言いますわよね。

 なんでボトムで…とガイドさんに聞いてみたら本来は物陰とかにいる魚で大きくなればなるほど深みの障害物につくらしいので実は普通とのこと。
知りませんでしたわそんなこと…

※後日アクアマリンふくしまの東南アジアの水辺コーナーに行ったら何匹かオオクチユゴイがいる中で余裕で40オーバーの超巨大な個体は確かにボトムの倒木の陰にステイしてましたわ。

 その後さらに上流に行くと大きな岩がありそこでカヌーは行き止まり。
岩から先は完全に渓流の様相。
せっかくなんで上陸してちょっとだけ投げてみると、ここヤマメとか出そうですわね~というポイントでは必ずオオクチユゴイがアタックしてくる。
活性が良いのか本来あまり出ないらしい大きめのポッパーにもガンガン当たってくる。
数匹釣ったところでこれ面白いけど近所でイワナヤマメ釣ってるのと同じでは…と気づき切り上げて終了。
西表まで来て渓流やらなくてもいいですわよなぁ?

6.犬の子三匹再び

 その後川を下りながら来たルートを戻る。
行きとは打って変わって反応が違うので活性は大事ということを痛感。
その後は1mくらいの釣りごろサイズのサメがいたので狙ってみたり、リュウキュウイノシシがこっちに気づかず川べりで餌探してたからカヌーを止めて気づくまで見ててみたりしながらブラブラと下っていく。
暫く下って再び犬の子三匹に到着。

 2匹目のデカメッキを狙ってジギングしていくとしばらくした後今日一のアタリ。
明らかに午前中のデカメッキよりデカい感じで全く浮いてこないしじわじわカヌーを引っ張って走りまくり。
落ち着いてやり取りするものの内心ヤベー!連呼で興奮しまくり感じまくり。
10分くらいやり取りしてもさっぱり浮いてこないので焦れているとフッと抜けてバレてしまいそれっきり。
ルアーを回収してみると針は伸びてないので掛った傷が広がってバレてしまったらしい。
ガイドさん曰く20kg超えてるガーラか超デカいフエダイじゃないかなぁ?とのこと。無念。
朝話してたけどマジでそんなの入ってきてるんですのね…
次来るときはPE3号のガチタックル持ってきてサメもろとも成敗してさし上げましょう…

7.西表シーラカンス

 最大魚バラシて虚脱気味&段々帰りの時間ということで最後にホシマダラハゼでも狙って帰ろうということでポイントへ。
ポイントについてみると想像以上に狭い。
川幅4mくらいでマングローブのトンネルの中を進みながら釣りをしていく。
小型のフローティングミノーをピッチングでマングローブや倒木の際にルアーを落としてシェイク→出なかったら回収を繰り返しながら探っていく。
暫くして打ち込んだルアーに落ちパク状態でヒット。
25cmくらいの平均サイズのホシマダラハゼ。
確かにシーラカンスというかタライロンというかそんな雰囲気がする。
ガイドさんが「一応絶滅危惧種なのでやさしく扱ってね」とのことなのでネットを水中に入れたまま観察してたらいきなり暴れて飛び出し、そのままリリース。
カッコいいさかなだったので写真を撮れなかったのが悔やまれますわ…
その後は反応が悪く時間も良い時間だったので終了して朝出た場所へ帰還。

8.マングローブフィッシングを終えて

 初めての西表島、初めてのマングローブフィッシング。
事前の情報と実際現地では違うことが多くまさに「百聞は一見に如かず」
また行ける機会があったら今回の経験を糧にして準備していきたいと考えさせられた釣行でしたわ。

番外編.ヤマピカリャー

 ここからは釣りは全く関係ない番外編ですわよ!
子供のころからUMA(未確認生物)マニアのお嬢様
西表島に行ったら是非現地の話を聞いてみたいと思っていたUMA「ヤマピカリャー」
西表島といえばイリオモテヤマネコが有名で現地の人たちは昔から「ヤママヤー」とか呼んでいたのに対して、「ヤマピカリャー」と呼んで区別していた別の大型の猫科動物。(ただしややこしいことにイリオモテヤマネコもヤマピカリャーと呼ぶこともあるのですわ…)
体長はイリオモテヤマネコの倍くらいでヒョウ柄でしっぽが長い。
近年もたまに目撃例があるUMAですわ。
島の面積的に実在は怪しいけど、近くの台湾に似たようなウンピョウが居たりするので可能性も0ではない存在。

 そんな訳で休憩中にガイドさんにそんな話知らないか聞いてみたものの、実はガイドさんは移住組で今その話聞くまで全く知らなかったというオチでしたわ…
ただ興味深い話は聞けましたわ。
何年か前にお客さん乗せてガイドしてた時、崖の岩の上に滅茶苦茶デカいイリオモテヤマネコが居て10秒くらい見てたら岩の上跳ねて逃げてったことはあると。
あれって言われてみればヤマピカリャーだったのかな?なんて言ってたけど本人はさして興味はない&またどっかで見れるでしょくらいのスタンスでまた見たら写真撮っとこうかな~と言ってたのが印象的でしたわ。
こういう話聞くと普通は見間違いでしょうと思うけど、西表島はそんな話でも説得力のあるくらいヤベー島でしたわ。
釣りだけじゃなくUMAに興味がある人も是非西表島へ。


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