見出し画像

日本で一生涯免許剥奪制度を導入することについての問題点


ドイツには死亡事故をなくすために事故を起こしたドライバーの総合的な適性を見て「適性がない」と裁判官が判断したらその人は一生涯の運転免許自体を剥奪されます。

私から見ますととても素晴らしい法律です。ただ、現在の日本ではこの法律をそのまま適用できるのでしょうか?

現代の日本における問題点

やはりバス・タクシーの運転手のなり手不足の問題がネックとなっています。それと日本には強制させるような法律自体が存在しないということです。

なり手不足の問題については、やはり運転手の待遇面での問題が大きいと思います。沢山の命を預かりながら目的地まで運ぶ事自体責任もものすごく重い割に給与が低いという問題がネックになっています。

日本の法律そのものには諸外国における行動の強制を伴う法律自体が存在しません。そもそも性格面における適性検査の結果が悪くても強制的に取得不可にするという事が出来ないからです。

と言う事は...残念ながら日本ではこのような理由で一生涯免許剥奪の法律自体作られませんでした。


この問題を解決すること自体が可能なのか?


今現在、この問題は解決できていません。なぜなら公共交通機関の減便が解消されていないからです。

もう一つは適性検査の精度問題です。そして、一律に教習所以前の適性検査を課していないと言う所の問題も見えています。

問題解決の糸口

ここで掲げた問題を解決していくには主に公共交通機関の減便に対する問題と適性検査の精度問題をどう解決して行くかにかかっています。

①公共交通機関のドライバーに対する待遇面での問題解決

文字通りです。まずは待遇面での問題解決が一番の急務だと思います。中には従業員不足で倒産したバス会社やタクシー会社もあるくらいですから。

やはりたくさんの命を預けながら運転しているのに待遇面が悪すぎたら...。有資格者が離れて行くのが目に見えてわかります。待遇改善出来れば離れていた有資格者も再びこの仕事に従事すること自体も可能なのではないでしょうか?


②公共交通機関の自動運転化


この手の問題は田舎方面の方が都心よりも深刻です。公共交通機関が整っていない田舎ですと持病とか障害があろうと成人を迎えたら無理をしてても免許を取らざる負えないと言う問題があります。(それでも病状によっては禁止されるケースも)
そして、田舎方面における高齢者の免許返納問題も深刻です。地方都市でも返納のハードルを上げているのはやはりそれに代わる交通機関がないからだと思います。

これを解決していくには、公共交通機関の自動運転化しかない。ただこれにもコスト面の問題があって普及とまでに至っていません。やはり最初に待遇面での問題解決できてある程度のコストが回収できてからの自動運転化の導入となりそうです。

③教習所以前の一律の適性検査必須化


運転の性格適性検査ですらも教習所を通さないと受けられないのも問題だと思います。

何のために適性検査を設けているのか?交通事故を根本から減らすための適性検査だと言うのに。それすらも事故多発者を見極めらなくなっていると言う現状もある。言わば適性検査の精度が低くなっていると言う現実もあるわけです。

最初に掲げた「一生涯免許剥奪制度」を日本に導入していくためには一番の課題が適性検査の精度問題だと思います。

ちなみにOD式もK式もただドライバーの運転傾向しか見えていないと言う問題もやはり不適格者を見抜けていないと言うことになります。

精度問題があると言う事は適性検査の意味すら果たしていないということです。

「こういう傾向があるので気をつけましょう」

ではダメです。根本の交通事故が減らない問題につながってしまいます。いくら視力や聴力に問題がなくても性格に問題があれば交通事故が多発するのも頷けます。

解決策としては性格面の適性検査の精度を上げていくしかありません。OD式やK式が傾向しか見えていないとしたら作業精度や動作性の能力も別に追加しないと適性が見えないということです。

作業精度と言う所では「内田式クレペリン検査」
脳の癖を言語や動作などの能力別に数値化する「ウェクスラー検査(別名WISC)」

も追加してドライバー自身の問題点も浮き彫りにしていかなければ危険運転や煽り運転は減りません。

※ただ、この記事では検査の詳細な説明をすると大変な長文になってしまうので補足版で紹介をしていく予定です。


ご清聴ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?