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第二回シノビ漢方薬局【環獄】編


1.はじめに

世の中には弱キャラや弱いと世間で言われているカードテーマ、キャラビルドが存在します。

『忍術バトルRPGシノビガミ』においてもそれは変わらず、あまりにも弱い、または使いにくいことから使用率が極端に低い忍法や背景があります。

そう言った忍法をなんとか活かそうというのがこの記事の趣旨ということになります。

尚、以下の前提を基に話を進めるのでご注意ください。

Ⅰ.階級は中忍頭、現代退魔編
Ⅱ.追加ルール、サプリは積極的に取り入れる
Ⅲ.功績点は最大でも15点まで使用できるものとする
Ⅳ.忍具の購入は1個まで(忍具爆買いは現実的でないため)
Ⅴ.奥義改造は二重改造まで(三重改造は現実的でないため)
Ⅵ.妖魔化は基本的に行わない(筆者の我儘)
Ⅶ.協力、対立、バトロワ型のどれか一つでも活躍できれば良しとする
Ⅷ.〇〇で良くないか?が多発する
Ⅸ.ゴリ押しで強いと言い張る

2.患者紹介

それでは患者を紹介しましょう。どうぞ…

ハグレモノ流派忍法【環獄かんごく】(基本改訂版p94)
この忍法は、初期から存在するハグレモノであれば誰でも修得できる流派忍法です。それでは効果を見て行きましょう。

Ⅰ.間合なし、コスト2、指定特技なしのサポート忍法
Ⅱ.攻撃の代わりに使用することができる
Ⅲ.この効果は1プロット下の相手しか目標に選べない
Ⅳ.目標は忍術分野からランダムに選んだ特技で判定を行う
Ⅴ.上記の判定に失敗した場合、接近戦ダメージ1点を受ける

なるほど…これは重傷ですね。(リスペクト)

3.問題点

間合なし、コスト2、指定特技なしまではよかったこの忍法ですが、その後に書かれている全ての効果がこの忍法の重篤さを如実に表しています。

シノビガミにおけるプロットは間合やコスト等で概ね予想がつくものの、最終判断が他人であることから相手の1つ上のプロットに行くのは至難の業であり、かつ6プロットで戦う敵がいた場合は【覚悟かくご】のような忍法がなければこの効果を使用できません。

また、この忍法の「1プロット下の相手」というのは間合によるものではなく、忍法の効果であるため、【翼煙管つばさきせる】や【大詰おおづめ】等のアシストを受けることができません。

そして、これだけ厳しい条件をクリアしても尚、目標にはダメージを与えられず、判定に失敗してようやく相手は接近戦ダメージを1点受けます。

気づかれている方もいるかもしれませんが、シノビガミにはダメージを「与える」と「受ける」が存在し、現状「与える」ことをトリガーにする忍法ばかりである都合上、それらの忍法とのシナジーも全くありません。

更なる問題点として、近年では【呪刀のりと】や【くう】といった0プロットで戦う忍法が増えてきており、これらは間合でなく「1プロット下の相手」という性質をもつ【環獄】にとっては逆風となっているでしょう。

総じて…
Ⅰ.謎のデメリットがある
Ⅱ.コストがやや重い
Ⅲ.上記の性質を抱えていながら与えられるダメージが低い
という三重苦により、現在この忍法の価値はかなり低いでしょう。ハグレモノ流派ブックにて新薬の期待をしていた物好…研究者達もいたとは思いますが、残念な限りです。

4.処方箋

さて…第二回目にして現代医学の敗北としか言えないこの忍法ですが、強忍法と強背景、強奥義による死化粧を施すことで、最低限の尊厳を保てるよう努めないと思います。

この忍法の最大の特徴である「1プロット下の相手」はプロットを読んで当てるものではなく、相手をそこに誘導することで使用するというのが適切でしょう。

そうなった場合、自分より同プロット以上に行くことの強烈なデメリットを相手に与えればいいことになります。

ここで一つ目の処方箋を紹介しましょう。鞍馬神流バヨネットの【煉獄れんごく】です。

奇しくも似た語感をもつこの忍法は、「自分より上のプロットにいる相手」しか狙えない効果を持ち、【環獄】よりも遥かに緩い条件で相手にダメージを与えることができます。

これにより、上に行けば【煉獄】を使われるという圧力を相手に与えることができ、プロットの抑制に繋がるということです。

しかし、この二つだけでは同プロットに来た相手に対処できないため、追加の処方箋を紹介したいと思います。それがこちら【影縛かげしばり】です。

この忍法は簡単に説明すると同プロットにいる他PCにマイナス効果を与えるというものです。

この二つの配合により、上に行けば【煉獄】が、同プロットなら【影縛】が、下プロットに行けば【環獄】が猛威(?)を奮ってくれる筈でしょう。

とはいえ、【煉獄】は基本的には【他流派の血たりゅうはのち】が必要で、【影縛】は影絵座の忍法であるため、加入条件の都合特技がガタガタかつ功績点がお高くなってしまうという欠点があります。

折角の処方箋が高いとなると患者の手に届かない、または他に功績点を回せないという状況になりかねません。

そこで登場するのがジェネリックハグレモノである「独自流派」の追加ルールです。

「独自流派」には伝承流派という功績点3点で他下位流派の忍法を修得できるルールがあるため【煉獄】を持ってきやすく、初期作成次点でハグレモノの流派忍法、下位流派専用汎用忍法、下位流派忍法の中から忍法を3つ設定できます。

また、加入条件も自由に決められるため、指定特技がガタガタになる恐れもだいぶ軽減できます。

5.服用結果

これらを基にCSを作成してみたのでご覧ください。尚効果を詳細に書きすぎると著作権に抵触するため、ページ数のみ記載しています。

経過観察Ⅰ:プロット制限型

基本に2プロットで陣取り、3プロット以上には【煉獄】を、同プロットには【影縛】、1プロットには【環獄】を当てる構成です。

街透がいとう】による補助を受けているため、戦場型がいた場合は少々苦境に立たされますが、4プロットに陣取った場合も攻撃が届くようになっているため機能不全には陥らないようになっています。

生粋きっすい】や【最低速度さいていそくど】が追加されたことによって、現在高プロットで贅沢にコストを使用して戦う構成が増える現状ですが、この構成は「上に行ってダメージ受けるのは嫌だし【環獄】に当たりに行った方がまし」と思わせるだけの力(?)があると言っても過言ではありません。

流石に0プロットに行かれてしまうと折角の1プロット誘導が無に帰してしまうのでそこは諦めるしかありませんが、創意工夫によって功績点が安く済む分【家宝「加護」】【くらまし】【絶対防御】等の強い組み合わせができたりもするため悪くはありません。

「独自流派」は本来功績点とは別に流派功績点が存在するため、初期からの作成は難しいですが、必要流派功績点も3点に抑えているので現実的な位置にあるでしょう。

6.総括

実の所、夜顔に追加された【音無おとなし】と組み合わせた戦術もありましたが、【双子ふたご】が必要になるか、【環獄】を【追加忍法】の中に入れるという本末転倒っぷりだったのでそちらは今回は紹介に入れませんでした。

今後追加される新薬(隠忍ブックや斜歯ブック)によっては、再度根治に努めてみたいと思います。

7.あとがき

第二回にして挫折気味な内容だったかと思いますが、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

不定期ですが、今後も使い道が分からない忍法に光を当てていく記事を書きたいかと思います。お題はTwitterで募集したりしますので、よろしければ紹介状(忍法)を書いていただけると幸いです。

世の中には治療を待ち望んでいる忍法がたくさん存在してます。百種類を超える忍法と背景の組み合わせと戦闘狂共の閃きにより、多くの患者を救うため、シノビ漢方薬局は今日も巡業を行います。(リスペクト)


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