ポケモンカードのボトルネックとイノベーター
記事を読んでいただきありがとうございます。ろしです。
今まで色々記事を書いていたと思うんですが、その中で「ボトルネック」という言葉を結構使っていたと思います。
ポケカに関わらず、自分自身この言葉を使ったり、問題解決の際に考えることも多いです。
そこで今回はこのポケカにおけるボトルネックという言葉を深堀していこうかと思います。
ボトルネックとは?
「ボトルネック」とは?
作業やシステムなどにおいて能力や容量などが低い、または小さく、全体の能力や速度を規定してしまう部分のことを指します。つまり、「ボトルネック」は全体の能力や成果に影響する問題となる要因です。
とされており、ビジネスシーンでよく使われます。
例えば、工場で一部の過程の生産が遅かったりすると、他の工程がどれだけ早くても、最終的に全ての工程を終えるのにその遅い過程の速度に合わせざるおえなくなってしまいます。
生産性が遅いという問題点を解決する際の問題点抽出をする時に考えたりします。
工場だけでなく、例えば学校でクラスの提出物を収集したりそういう場面でも使えるものと思います。
ポケモンカードのボトルネック
全く関係ない話でしたが、これとポケモンカードに何の関係があるかというと、ゲームというものを成立させるためにはルールというものを設けなければなりません。そのルールによりプレイに制限が設けられています。
公式ルールにプレイヤーがターン中に出来ることとしてこのように記載されています。
1ターンに1回
・山札から1枚引く。
・エネルギーをつける。
・トレーナーズ(サポーター・スタジアム)を使う。
・(制限のある)ポケモンの特性を使う。
・逃げるを使いポケモンを入れ替える。
・ワザを使う。
これらには制限が設けられています。つまりここが普通にプレイする上での
ポケモンカードにおけるプレイの限界となっています。それぞれが何を指すかをあげていきます。
1:カードアドバンテージのボトルネック
①ターン開始時のドロー、②サポーターを使うことでプレイアブルとなるカードを増やす。③特性を使い手プレイアブルカードを増やす。
ターンが始まり、ワザを使うまでの間にカードアドバンテージを得る手段としてはこの3つがあげられます。この3つとも上記の1回という制限が設けられているため、引いてそのターン中にプレイすることができるプレイアブルなカードの枚数にはある程度上限があると言えます。
2:ボードアドバンテージのボトルネック
①手札から種ポケモンを出す。②手札からエネルギーをつける。
他にもあると思いますが、基本的にはこの2つがボードアドバンテージを稼ぐ手段であると言えます。種ポケモンを出すことに関しては何度でもできるものの、ベンチの数が決まっているため。エネルギーに関してはルール上、手札からつける権利がプレイヤーに与えられており、この権利を駆使してボードアドバンテージを得ることができます。
3:アウトプットのボトルネック
①ワザを使いバトルポケモンにダメージを与える。
山札からカードを引き、ターン中に色々と作業した最終工程としてこの行動を行うことになります。プレイヤーは1ターンに1度ワザを使用する権利が与えられています。カードアドバンテージをいくら得たとしてもボードアドバンテージを広げたとしてもこのワザというアウトプットの結果に集約をされます。基本的にバトルポケモンにダメージを与えるというのが基本となります。
基本ルールブックに書いてる当たり前のことを書いただけですが、ポケモンカードとはターン中に得たカードアドバンテージとボードアドバンテージを使って、最終的にワザというアウトプットを出すというゲームとなります。
そのアウトプットを積み重ねてゴールを目指すこととなります。
ポケモンカードの最低限の行動としては
1:山札からカードを1枚引く。
2:エネルギーを1枚ポケモンにつける。
3:ワザを使う。
の3ステップだけとなり、ここに上記の「自由にできること」という装飾品をつけ幅を広げていると言っていいと思います。
幅といってもアドバンテージを稼ぐだけでなく相手の稼いだアドバンテージを奪うということも含まれるでしょう(ワザを使ってエネルギーのついたポケモンを気絶させる。ハンデスによりプレイアブルなカードの枚数を減らすetc)。
イノベイター
といい子ぶりましたが、同じルールの中やってるだけでは基本的に差は開きません。カードアドバンテージのボトルネックがあって、そのボトルネックいっぱいまで広げたとしても、例えばウサインボルトと一般人ではウサインボルトの方が間違いなく100mのタイムは早いものの、その差は人間の範疇であり動物や機械を使えばそのタイムはその差とは比べ物にならない差がつくと思います。
プレイヤーは日々このルールの限界を超えようと工夫をしています。開発者側もどんどん最新機能が投入された靴のように道具を用意してくれます。
それらの道具を使い、どのようにこのルールの限界を超えるか?というのがプレイヤー・デッキビルダーの仕事であると私は考えています。
このルールの限界を超える方法としては
1:カードアドバンテージのボトルネックの解決した例
ユクシー(DP5)+アンノーンR(DP4)+そっくり!テレポーター(PCG3)
登場時に1度きり7枚になるまでドローをするユクシーにそっくり!テレポーターを使いアンノーンRと入れ替える。アンノーンRが自らトラッシュに送ることができるため、ここにトラッシュからユクシーやアンノーンRを回収する手段と組み合わせ、山札を全て引き切る勢いでカードアドバンテージを得ることができます(この場合山札の枚数という上限はありますが)
使用例:カメフォレトス(2006)
シェイミEX(XY6)+フーパEX(XY7)など
カードを引くシェイミEXとそのシェイミEXを持ってくることができるフーパEXの組み合わせ、ここにハイパーボールやスカイフィールドなどのカードを組み合わせることでカードアドバンテージを通常では考えられないほど広げることができる。
使用例:レックシェイミ(2015)
このカードアドバンテージのボトルネックを解決手段はとても分かりやすいものなのではないかと思います。
現スタンダードではデデンネGXやクロバットGXなどを使い工夫なしで開発者側から与えられた道具のみで掘り進めることもできるため、現代ポケカではここのボトルネックは表向きにもかなり広がったといえると思います。
2:ボードアドバンテージのボトルネックを解決した例
溶接工(SM11)etc
これも開発者側からこの1ターンに1枚しかエネルギーをつけることができないという縛りを解決する手段が与えられているため、その道具を使うだけで解決をすることができます。
なのでどの手段を使って解決するかを選択するだけの作業になります。
3:アウトプットのボトルネックの解決について
とこの2つのボトルネックに関しては、手段が提示されているのでわかりやすいですが、この2つを解決したとしても最終的なアウトプットが貧弱では得たアドバンテージも無駄になってしまいます。
逆にこの2つのボトルネックを解決しなくてもここのアウトプットのボトルネックを解決さえしてしまえば、とても生産性がいいものとなります。
このルール上またポケモンカードの基本上かけられている縛りとしては
①バトルポケモンにダメージを与えるのが基本
②1ターンに1度しかワザを使うことができない。
先人たちはどのようにこの縛りを解決してきたのかを見てみましょう。
1:マナレシオを極限まであげる。
これはボトルネックを解決するというよりも与えられたルールの中の限界に挑戦をするようなものとなります。
得たアドバンテージを使ってもっとも効率のいい道具を使ってアウトプットするものです。人間を超えるのではなく人間としての限界を極めようとするように。
2:バトルポケモン以外を含め複数に攻撃を行う。
バトルポケモンのみに与えるのではなく、全体攻撃を行う手段を用いることで1回のワザでそれ以上のアウトプットを出すことができます。
3:ワザ以外の手段を使ったアウトプット
ワザ以外の手段を用いたアウトプット手段を用いる。これが最もわかりやすい解決方法であると思いますし、ここの上限のたかが外れるとゲームバランスを大きく崩してしまいます。
ゲームバランスを大きく崩した例としては
カメックスex(PCG1)+フォレトス(DP5)によるチェーンコンボ
ダーテング(BW2)+巨大植物の森による全バウンス
ポリゴン2(DP4)+探求者によるバウンス
ミミロップ+破れた時空+ポリゴンZによる無限ドロー・無限ダメージなど。
という解決手段が開発されてきました。
最後に
最後はやりたい放題させてもらいましたが、デッキを作る上でどのボトルネックをどのレベルでどこを重視して解決するのか、どこを妥協して妥協範囲内で最適化するのかなどを考えるとデッキ構築がより楽しくなるのではないかと思います。
ボトルネックについて記事を書きたいとずっと思ってて、重い腰をあげてやっと書きはじめましたが、どうだったでしょうか?
自分でも書きたいものを書けたのかちょっと怪しいところもありますが、デッキを作る、考える時の参考にでもなればうれしいと思います。
もし面白かった、続きがみたい、他にもなんか書いてなどありましたら、♡押してくれたりコメント書いてくれたりRTしてくれたら喜びます。
それではまた別の機会に。
追伸
実は私イベントオーガナイザーと公認ジャッジの資格と持っていまして、このたびオーガナイザーイベントを開くことにしました。
日時:2020/9/6
場所:竜星のあらし 小倉駅前店
北九州市小倉北区京町3-1-1 小倉駅前 I'm 11階
フォーマット:殿堂レギュレーション
コロナが収まる気配がなければ中止の可能性もありますが、もし興味がある方はよければお願いします。
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