七つの夜 真夜中の焙煎機−7

たまにはこんな話はどうだろう?

昔、まだお店を始めてしばらくの頃、

女の子が座っていたんだ。

あれ一人かな?

背筋をすっと伸ばして、ちょっと不似合いなくらい

丁寧な様子で、そうそれが実に威厳があって頼もしいの。

薔薇のティーカップにアッサムctcのミルクティーを出したら、最初の一口、にこっと微笑んで、その笑顔が忘れられなく、何か全てを忘れさせてくれるひと時でした。いろいろな思いもあって、あれこれ悩んでいたけど

あの時の笑顔に救われたね、今こうして居るのも

あの子のおかげだよ。

今日は随分と昔の話をしてしまったな。



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