世間話の延長としての〜『社会学』
◆加藤秀俊著『社会学 わたしと世間』
出版社:中央公論新社
発売時期:2018年4月
社会学者・加藤秀俊による肩のこらないエッセイ集とでもいえばいいでしょうか。「集団」「コミュニケーション」「組織」「行動」「自我」「方法」をキーワードにした章立てをして、新書らしく読みやすい構成といえましょう。平易な語り口ですが、内容は滋味に富んでいます。
社会学とは何か。どのようにあるべきか。そうした基本的な問いに対して、狭義の社会学だけでなく人類学や民俗学、歴史学など隣接する学問をも視