見出し画像

ママも夏休みがほしい

感染者数が増える一方だ。東京都に住んでいる私はニュースを見る度に気が滅入る。8月に入ってからは、子供たちが通っている学童で相次いで感染者が出て一時閉鎖になった。

私の子供たちは通ってはいないけれど、学童に通っている子たちとの交流はあるわけで、悩ましかった。先日、習い事のお迎えで、パートで働いていて週3、学童に通わせていたお母さんに話を聞いたら「怖くて行かせられないから、実家に頼ったり会社に調整頼んでる」

やっぱりそうだよねえ…学童の方からも事情説明と「休めないか」と連絡があったそうだ。でも、実家が頼れない保護者も多いし、調整できない仕事もあるから、みんな悩ましいし再開した学童には、普通に子供たちも通っているらしい。

そうだよねえ……背に腹は変えられない。

誰のせいでもない。でも誰かのせいにしたくなってしまう。

みんなそれぞれ大変だ。でも、自分だけが特に大変なように感じてしまう。

昨年3月、突如として休校とテレワークが始まり、悶々としながらもなんとか目の前の家事やら何やらをこなしつつ「いつか元通りに」と希望を持ち、オンラインで友達と「治ったら直接会おうね!」と励まし合って過ごすようになってから、もうかれこれ1年半。長い。あまりに長い。

過度な自粛が良いのか、ワクチン接種をするのが良いのか、今の私にはわからない。わからないけれど、決めなくてはいけない。

メディアにはいつも流行の風が吹いているから、それになびかずに、自分の物指しで判断しなければ、「騙された!」と後で後悔することになる。だから、慎重に慎重に情報を集めたり家族で話し合ってきた。

でも、疲れた。なにしろ、夫もずっとテレワーク。去年の2月終盤から3回しか会社に行っていない。もちろん感染しないためにはそれが一番だけれど、一番広い部屋を日中占領されて、この夏休みは私はリビングで子供達を四六時中3人で過ごしている。そのストレスたるや……。上の子が未就園だった頃の24時間子守状態アゲイン。まさか、今になって再びあの日々が来るとは。しかも、終わりが見えない。

しかも、夫にも子供にも「休み」がある。同じ自粛生活でも「休み」がある。なぜだ?どこが違うのだ?そもそも休みって、なんだろう?と私は考えた。同じ自粛生活なのに、私には休みがないのに彼らには休みがあるのはなぜ?

「休み」とは文字通りのんびりすることなのだろうか。。旅に出ることだろうか。ひたすら眠ることだろうか。どれも休みと言えるだろう。

そして、日常から離れることも休みだ。思えば24時間子供べったりの時期、週末、夫が「ちょっとコーヒーでも飲んできなよ」と言ってくれて近所のドトールでコーヒーとミルクレープを食べながらスマホでネットを見たりノートにその時の思いを書き連ねるだけで、私は「スッキリ!」して「あー休めた!さあまた頑張ろう」と思った。

ほんの、2時間ほど。でもあれば、立派な「休み」だった。

夫は週末、たびたび台所に立つ。気分転換になるという。子供たちも喜んで手伝っている。それは、家事が「仕事」じゃないからだ。私の仕事は、彼らの休みの気分転換。

そう、そうなのだ。外食がしたいとか旅行に行きたいとか買い物に行きたい、とかじゃなくて気分転換できれば休める。

名もない家事は経済活動じゃないから、報酬がない。だからどこかで休みたい、と言いにくい。聞くところによると、専業主婦は憧れの職業だという。いやいや、家事は結構過酷な仕事ですよ。本当に。休み、必要なんですよ。

というわけで、今週末私は休みを申請することにした。

ただぼうっと過ごすのでなくて、何かいつもと違うことをして「休み」にしよう。何をしよう?そう思い巡らせるのが、いつだって、休みの始まり。



読んでいただきありがとうございます。 スキやサポートしていただけると、励みになります。