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【後編】教える目

私はよく生徒さんから「グループレッスンなのに、一人ひとり見てくれますね」と言われる。性格か特技か分からないけれど、10人ぐらいまではひとりずつの様子まで見えてしまう目を持っている。

これが、幸か不幸かは微妙で、いわゆる「見えすぎて辛い」のかもしれない。なので、ストレッチ運動一つとっても、間違った状態でグイグイやってしまうタイプの人が放っておけず、気になってしまう。

自分の中で一番罪深いと思えるのが、間違った状態のまま進んでしまっている状態の受講者を放置すること。ケガにつながってはいけないと不安防御の意識が強く働いてしまう。

というわけで、10人ぐらいまでは見えてしまうけれど、その結果とても自分自身が疲れることに気づいた。10人の間違いをその都度指摘していたら先には進まないので、ある程度放置せざるを得ないのだ。

その苛立ちを心の中に抱えながら、自分も疲労を感じながら、大勢の人を相手にすることは、結局誰のトクにもならないことに気付かされた。

今の時点で出した結論は、「できるけどやらない」。大人数を相手にレッスンするのは私にはむいていない。

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