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夢日記録♯017 相棒は敵に飛びかかる

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d.
主人公:男性。戦闘員。
カメラワーク:心境とともに速度が変わる。シーンごとにクローズアップするかんじ。

・シーン1
タァン、と安っぽい音と、体を突き抜ける衝撃。
撃たれた。
意識が傷口から零れ落ちそうになるのをギリギリで堪えるが、体の自由はきかずにそのまま後ろに倒れ込んでしまった。
振り返り、目を見開く相棒の表情。スローモーションの映像。
体は衝撃でびりびりと痺れている。こちらも見つめ返しているうちに、相棒の白目がじわじわと赤く染まっていくーー彼のスイッチが入ってしまう!画像1ザァ、と音がするほどに、空気が変わる。相棒は四つ足の状態から敵に飛びかかる。
拙い、敵うはずがない!
普段の比ではない、人間離れした動きだ。しかし生身で正気を失って、武器を持った相手に、それもどんな奥の手があるかわからないというのに、無謀に立ち向かって良いわけがない。
ガハ、と口から呼気が漏れて、やっと体に意志が伝わるようになった。
「退け!」
呼びかける。敵と取っ組みあった相棒の耳には入っているのだろうか。ノロノロと体を持ち上げながら続ける。
「俺はまだ生きている。体勢を整えるぞ」
ひけ、ともう一度続ける。今度は意味が通じたようだ。向かったときと同じ唐突さで相棒はがばっと飛びすさり、こちらに来てくれた。傷口を見て、もう一度顔を歪める。そういうのは敵に向かう前に確認したまえ、相棒。
それから、人を荷物のように持つんじゃない。
片手に主人公を提げ、敵に視線をむけたまま、ダッダッダッと距離をはなす相棒。この射程なら、自分という荷物がいても相棒は避けられるだろう。
「……いずれ」
敵に別れの言葉を告げる。
「楽しみにしているよ」
その返事を最後に、相棒は踵を返す。相棒の移動速度に脳味噌が付いていかない。「次はもっと頑張ってよね」という声が耳をかすめて、主人公は意識を手放した。

あたりで目が覚めた。

*
・主人公ははぐれ軍人みたいなやつ。なんかの組織に所属してる。
・相棒は獣人みたいなやつ。野生的。

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