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人生は薔薇で飾られなければならない

書きたくない

ぶっちゃけ、超書きたくない。

大阪・福島のコワーキング・イベントスペースGRANDSLAMのりょうさんの呼びかけで始まった「 #コワーキングアドベント2023 」。

連日コワーキング関係者のnoteが数多く投稿されており、そのどれもが示唆に富む素晴らしいものだった。技巧云々の話ではなく、その人だからこそ書ける、血の通った文章が多かった。

GRANDSLAMのコミュニティマネージャーであり、同僚のみおさんが書いたnoteは大注目を浴び、周りでも大絶賛。X(Twitter)ではちょっとした祭り状態になっていた。

素晴らしい文章だった。みおさんの一生懸命さが筆致にあらわれていて、みおさんを知る人なら誰もが興味を持つこれまでのコワーキングヒストリーが描かれている。

そして今、出番が回ってきた12/23現在。「いや、もうこれで良くない?このタイミングで同僚の俺が何書くの?」という気持ち満載でnoteを書き進めている。

正直マジで書きたくない。同い年の同僚がめっちゃ注目浴びたnote書いて、その後の出番。文化祭のステージで、一軍のクラスメイトがイケてるライブをした後に出番が回ってきて、特に盛り上がりもしない出し物をやる三軍の気分。おたくライターやっているんだし、さぞかし良い文章をお書きになるんでしょうねえ?とハードル高く見られそうなのもキツい。
こういうシチュエーションが一番苦手だ。

ネタに走ってスベるのはイタいし、真面目に書いたものの2スクロールくらいで「難しそうだから途中で読むのやめた」と言われるのも虚しい。さてはて何を書くべきか。

幸い今日最高のイベントがあったので、そこから感じる部分をテーマである「コワーキングとウェルビーイング」に結びつけながら書こうと思う。

大歓声の後の冷たい無音の中、まばらな客席に向かってどこの誰に何が届くかわからないけど、ステージに立つと決めた以上はマイクを離さずいこうと思います。

GRANDSLAMで何ができるか

大阪・福島のコワーキング・イベントスペースGRANDSLAM。関西随一を誇るソフトパワーを持ち、破竹の勢いで成長を続けるコワーキングで働くことが決まったのは今年の7月だった。

意気揚々と入ったは良いものの、一つ大きな懸念があった。それはコミュニティマネージャーの存在だ。GRANDSLAMには上述の通りすでに優秀なコミュニティマネージャーが在籍している。
深山美緒。
彼女は自分の完全な上位互換だった。

前職のコワーキングスペースmoccoでコミュニティマネージャーを務めていた自分は、ある程度コミュニケーション能力に自信を持っていたけど、彼女のそれとは比べものにならないレベルだった。そこで勝負をしようにも正直まるで勝てる気がしない。自分の強みだと思っていた部分で勝負ができず、どうやって価値を出していくかで2~3ヶ月ほど本気で悩んだ。

そんな折、以前りょうさんからかけられた言葉を思い出した。

「moccoのMeetupは本当にすごい。あれをうちでもやってほしい」

深く、濃く、続いていくコミュニティを

moccoで立ち上げたコミュニティ、Meetupは以下の三点を大事にしている。

①「興味ベース」「問題意識ベース」「課題ベース」で集まる場
②ただテーマについて話すのではなく「お互いの顔がわかった状態で話す」場
③すべての参加者は平等であり、特定の誰かに利する場ではない

河原あずブログより

ただ無目的に集まって交流するわけでも、はじめましての人たちばかりが集まる単発のものでもない。それぞれに共通のテーマがあり、継続して互いの関係ができあがった環境で形成されるコミュニティイベントだ。そして何より、「すべての参加者は平等」という理念がキーファクターで、原則上意下達の構造や一斉指導型のセミナーや研修会のスタイルはとらない。参加者それぞれが学習者であり、教授者であるといった認識のもと運営している。

小学校教員時代の授業や学級経営の知見をフル稼働し、場づくりのスタイルも幾度と試行錯誤を重ね、苦労はあったものの、前職でなんとか形にした。

これには自信があった。誰にも負けない場づくりができると思っていた。そして、それは間違っていなかった。

ことばとこころとからだ

まず最初に仕掛けたのは、ことばや文章を共通テーマとするMeetup「ことばとこころとからだ」だ。パーソナルトレーナーの前田 岳人さんと一緒に立ち上げ、今日で10回目の開催を迎えた。

詳細は後述のリンク先のイベントレポートに譲るとして、これは大成功だった。参加者からはありがたいことに喜びの声をいただいている。

また、上記のMeetupに加え、LeINの大江 竜太さんの力を借り、カメラや写真を愛する人たち向けの「GRANDSLAMフォトウォーク」も立ち上げた。目的はあくまで「楽しく撮る」ことで、技量向上のためのセミナーや勉強会は行っていない。参加者それぞれの視点の違いを楽しみながら、各々が思い思いにシャッターを切っている。

これらのイベントは、参加者同士につながりや創発を強制しないものの、自然とそれらが発生するようプログラムを組んでおり、たしかな手応えを感じている。

こうして現在、何とか自分の役割、存在価値をつくることができ、今に至っている。

人生は薔薇で飾られなければならない

GRANDSLAMには、自分が参画する以前から強固なビジネスコミュニティが多数生まれていた。「成長・共創・つながり」の理念が絵に描いた餅で終わらず、ワークスタイルを豊かにするコミュニティがしっかりと体現されていた。これはりょうさんをはじめ、運営メンバーの手腕によるものだと思う。

しかし、その一方で、ライフスタイルを豊かにするコミュニティについてはまだまだ未成熟な部分が残っていた。自分ならこの部分を担える、必ず力になれると確信があった。

20代より私淑している日本の哲学者、國分 功一郎の言葉に以下のようなものがある。

人はパンがなければ生きてはいけない。
しかし、パンだけで生きるべきでもない。
私たちはパンだけでなく、バラももとめよう。
生きることはバラで飾られねばならない。

『暇と退屈の倫理学』新潮社 (2021/12/23)より

人生において生活の糧となるビジネスが大事なことは言うまでもない。全力を注ぎ、いきいきと働いているビジネスマンも数多くいることだろう。しかし、人生の豊かさとはそこだけに限定されるものではないと思っている。

自分はパン作りにおいてはまだまだひよっこだが、それぞれの心にバラを咲かせることはできる。

花壇の用意は整えた。これからは自分にしかできないコミュニティづくりで、たくさんのバラを咲かせ、GRANDSLAMを、そしてGRANDSLAMに関わる人たちの人生を飾っていこうと思う。

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Ropeth/ロペス
ライター・カメラマン
中野 広夢(Nakano Hiromu)

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