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【PHI】 フィリーズの注目プロスペクトたちを知ろうの回 【AAA-AA編】

どうも、フィリーズ担当のペンでございます。
フィリーズはまだ波に乗り切れていない状況ですね。

さて、今回はファームシステムが充実してはいないチームとはいえ注目のプロスペクトたちについて各クラスごとにまとめていこうと思います。
今回はメジャーリーグに近いレベルのAAAとAAに在籍している選手館に
ちなみにタイトル画面は私の一推し選手のLogan O'Hoppeさんです。
それでは、noteスタートです。

■ AAA LeHigh Valley Iron Pigs

それでは、1番メジャーに近いAAAのアイアンピッグスのロースターから最初に注目選手をまとめて行きます。

・Daniel Brito

https://www.mlb.com/news/daniel-brito-at-milb-spring-training-after-2021-brain-hemorrhage より画像引用

昨年の7月の終わり、AAAの試合中に脳内出血で倒れたBrito。
昨年は打撃開眼しAA-AAAで71試合に出場し.295 8HR OPS.837と隙のない成績を残しており、倒れる前はMLBへの昇格も視野に入っている状況でした。それだけにBritoに起こった悲劇は本人だけでなくフィリーズというチームにとっても大変痛い出来事でした。ユーティリティとしてはマイナーで1番期待できそうな存在だったと言ってもいいと思います。

現在、すでに体調も回復しハードな練習も始めています。
しかし、どこまで発症する前の状態に戻れるかはBritoの担当医師によると脳内出血を起こした箇所が運動神経を司る部分だったこともあり難しい可能性が高いそうです。
でも、まだBritoは若干24歳です。時間はあります。今シーズン中にマイナーで復帰し、結果を残し、来年25歳で開幕からメジャーに定着する。それが1番理想的な未来かもしれません。
今年のオフに二塁のレギュラーであるJean SeguraはFAとなります。二塁守備に関しての評価も高いBritoからすれば完全復活できればメジャーでのレギュラーの夢も見えてくるかもしれません。
医師の予想を覆し、フィリーズのレギュラーとして輝きを放つBrito。そんな奇跡のストーリーを見れることを信じて見守って行きましょう。

・Hans Crouse

Baseball Savantより画像引用

昨年Kyle GibsonSpencer Howardが絡むトレードの一員としてレンジャーズからやってきた将来ローテーション入りも期待されるプロスペクト。
かなり個性的な性格をしており、投球の際にもJohnny Cuetoのように腰をくねらせてから投げるなど人を食った面があります。また全身に25個のタトゥーを入れており見た目も奇抜的で個性的です。(Sluggerには22個のタトゥーと書いたが下の最新の記事では25個のタトゥーとなっており、このオフに新たに3つタトゥーを入れたようです)
ただし、闘争心が大変強く研究熱心なためその見た目に反しコーチたちからも野球に対する姿勢は高く評価されています。
球種は4シーム、スライダー、カッター、チェンジアップの4種類。肘のクリーニング手術を受けて以降、最速98マイルあった4シームは92-94マイル程度に低下。また、肘への負担を抑えるためメインの武器であるスライダーを封印し、その期間はカッターとチェンジアップの精度を磨く時間として使ったそうです。
昨年は肘の状態も良くなり封印していたスライダーを解禁、AAで合格点の成績を記録しました。

下の参考記事にもある通り、この春は低下した球速を取り戻すべくAAAの投手コーチのCesar Ramosと二人三脚で試行錯誤を繰り返しています。
現時点でも将来のローテーション候補ですが、球速を取り戻すことに成功すれば一気にローテーションの上位候補にまで評価が上昇する可能性もあるでしょう。

2022年はAAAで開幕を迎え、現時点では2試合に先発して防御率14.54とまだまだ改善の効果はあらわれていないようです。

・Donny Sands

twitterより画像引用
( https://twitter.com/MLBPipeline/status/1423053275125932034?s=20&t=gzJOvTaEWLE9tjS_DnYoaQ )

オフにトレードでヤンキースから獲得した打撃力が魅力の捕手。
2019年まではマイナーでも特段評価されない並の選手でしたが、2020年のロックアウト期間中に攻守両方でプレーの改善に取り組みその結果昨年マイナーレベルで開花。打撃はAA-AAAの94試合で18HRと長打力が大幅に向上。平均以下と評価されていたキャッチング能力も平均レベルと言われるまでには評価を上昇させています。
今年フィリーズで控え捕手を務めるGarrett Stubbsが打撃面で期待できないだけにAAAで打撃成績で結果を残すのがメジャーへの1番の近道となるでしょう。
Sandsが打撃面でMLBでも通用できればフィリーズ野手陣の打撃力に穴が無くなる可能性もあります。
個人的にはそんな理想的な状況になることを期待しています。

■ AA Reading Fightin' Phils

次はAA ファイティン・フィルスに在籍している注目プロスペクトたちを紹介していきます。

・Logan O'Hoppe

Adelaids Giants(オーストラリアンベースボールリーグのチーム)のサイトより画像引用
https://adelaidegiants.com.au/news/shoppe-promoted/

2018年23巡目の下位指名しながら昨年打撃でブレークし一気に評価を高めた捕手プロスペクト。
2000年のコロナ禍の際に打撃改造に取り組み、コンタクトを高める努力をした結果三振率が減少したことに伴いその他の数字も良化。結果、A+, AA, AAAの3レベルでプレーし104試合で.270 17HR OPS.789の成績を残した。また、アリゾナ秋季リーグのメンバーとしても選出され、こちらでは22試合で.299 3HR OPS.960とさらに大活躍の結果を残し、MLB全体でも注目を集めるプロスペクトとなりました。
フィリーズの正捕手であるJ.T. Realmutoと同様に捕手でありながら大変高いアスリート能力を持っており、5ツールすべてに優れたオールラウンダーな捕手になる可能性もあると言われています。
昨年のオフにフィリーズのマイナーリーグ部門のトップに就任したPreston Mattinglyからもすでに高い評価を受けており、「フィリーズのプロスペクトの中でも特別な存在の1人である」とO'Hoppeのことを評価しています。
また、コミュニケーション能力が高くキャプテンシーにも優れていると言われており、古いフィリーズの関係者からは90年代のフィリーズのキャプテンであったDarren Daultonを思い出させるともコメントされています。(Daultonが如何に尊敬される人物だったかは彼の元チームメイト数名が息子の名前に「Daulton」の名前を付けていることからもわかります。DバックスのDaulton VarshoとA'sのDaulton Jeffriesのことですね。)
今年でまだ22歳。まだRealmutoの契約が4年あることを考えると、今年はAAでじっくり育成。来年はAAAでプレーしながらフィリーズでの昇格機会を狙う形になるでしょう。高いアスリート能力を持つ点を考えると、Realmutoが在籍している間は現在のDaulton Varshoのようにバックアップ捕手をしながら他のポジションをプレーさせる可能性もあると思います。
個人的にはRealmutoが在籍しているからといって安易にトレードには使って欲しくない選手だと考えています。
とりあえずはまず今年AAでさらに良好な打撃成績を残してくれることを期待しています。

この無駄の少ないシンプルでコンパクトな打撃フォームとても好きです。
現状、私の一推しプロスペクトです。(2回目)
幼い頃から捕手としてプレーしていたそうですが、幼少期に昨年引退した元ジャイアンツのBuster Poseyからサインを貰う機会があったそうでその出来事からより捕手というポジションに強いこだわりを持つようになったそうです。

・Francisco Morales

フィリーズのA+ Jersey Share BlueClawsのtwitterから画像引用
https://twitter.com/BlueClaws/status/1168152804864737280?s=20&t=xj_RC2pOEWCXmiy9EFDuzw

今期からブルペンに転向することが決まったパワー系投手。
最速98マイルの4シームと90マイル台前半のスライダーが武器でこの2球種で大変高い奪三振率を記録しています。
一応、チェンジアップも球種として持っていますがあまり有効的な球種とは言えず、実質2つの球種のみで勝負する投手であり元々ブルペン向きのスペックと言われていました。
昨年2021年はAAで22試合(20先発)に登板し、4勝13敗 防御率 6.94という目を覆いたくなる成績に終わっています。83イニングを投げ110奪三振と三振を取る能力は健在だったが、一方で60与四球と大変コントロールに苦しんだ。
ブルペン転向の際にマイナーリーグ部門のトップのMattinglyは「Molaresの最大の武器であるスライダーの使用率を増やすには先発よりもブルペンで投げさせる方が適切だと判断した」とコメントしています。

今年もAAで開幕を迎えていますが3試合を投げ5イニングで6奪三振を記録。
被安打は1本のみでなんと与四球は0と今までからは考えられない投球を披露しています。
フィリーズではかつてSeranthony Dominguezが先発からブルペンに転向した年に一気にAAからメジャーにまで高速で昇格し、メジャーの舞台で1年目から大活躍したこともありました。
今年のMoralesがかつてのDominguezのように一気にメジャーの舞台に駆け上がれるのか?今年メジャーの舞台で活躍するかもしれないプロスペクトとしてはフィリーズの中で1番注目すべきプロスペクトだと思います。

・Erik Miller

MLB.comより画像引用
https://www.mlb.com/video/top-prospects-erik-miller

プロスペクトとして高評価を受けながらもケガでドラフトから3年間ほとんど登板機会がなかった元先発左腕。
名門スタンフォード大学時代には先発として数々の記録を残した。
今年からはロングリリーフをこなせる人材としてブルペンに転向しているようです。(Miller本人にケガが多いことも先発からの配置転換になった一因ではあると思います。)
球種は93-95マイルの4シームと最大の武器であるスライダー、さらに左打者には決め球になると言われているチェンジアップの3種類。
コマンドに問題があると指摘されており、コマンドが改善されればすべての球種がプラスピッチになるとの評価もあります。
今年はAAで開幕、開幕の時点でIL入りしていなかったのはプロになってから初めてです。
ブルペンで今まで短いイニングを投げるようになったためか、4シームが最速97マイルと球速が増加しているようです。また4イニングで8奪三振と三振も多く奪えています。
MillerもMorales同様にブルペンとしてなら早期昇格も可能であると言われており、どこまでブルペンとして化けられるかに期待です。

まとめ

今回はフィリーズの上位クラスの注目プロスペクトたちをまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
まずは昨年脳内出血という不幸に見舞われたBritoを1番の注目選手に挙げました。Britoの復活は単なる感動劇だけではなく将来のフィリーズのためにも重要だと考えていますのでぜひ奇跡を起こして欲しいところです。
次は球速復活に励むCrouse。来年ローテに入る可能性もある投手です。彼が如何にそのスペックを底上げできるかは来年のフィリーズにとって重要な要素になるはずです。
そして、高いスペックを持ちながらもケガや不振でブルペン転向となったMoralesとMiller、彼ら2人が一気にブレークしてメジャーにまで昇格できれば面白い戦力になる可能性が高いです。今のところ順調な滑り出しを見せているだけにこのまま支配的な活躍を期待したいところです。
そして、1番の推しであるO'Hoppe。Realmutoと長期契約している状況だからこそ捕手としても打者としてもじっくり育てていくスタンスでいいと思います。まずは何と言っても打撃成績をどこまで伸ばせるかです。AAで昨年を上回る数字を残せば評価はさらに上がるはずです。個人的には将来のフィリーズを担う存在になって欲しいですがRealmutoとの兼ね合いも考えるとどうなるか分かりません。どのような状況になってもいいように少しでもプロスペクトとしての価値を高めて欲しいですね。

次回

次回はA+以下のクラスに在籍しているポテンシャルを高く評価されているフィリーズの最上位プロスペクトであるAndrew Painter, Mick Abel, Johan Rojasだけでなく、その他の注目プロスペクトについてもまとめていきます。

次もお楽しみください。

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