#2023年の自選5首を呟く #シャニマス詩歌部
シャニマスの二次創作短歌を作り始めてもうすぐ2年。最初の頃よりは上手くなれていたらいいなと思いつつ、今年も自作の短歌から気に入っているものを5首選んだ。
作歌したときの気持ちを思い出しながら、表現の意図とか悩んだポイントを書いていく。
今年11月のSSF06にて頒布された、大崎姉妹百合アンソロジー「失楽園」に寄稿した連作から一首。甘奈ちゃんが甜花ちゃんにほのかな恋愛感情を向けているという前提で作った。
小さな罪を共有するときのどきどき感って恋愛感情に似てるなあと思ったのが発想の起点だった。
夕飯の前にアイスを食べるのって少し罪悪感があるけど、誰かと半分こしたらその罪悪感も減るような気がする。自分のことを責めてしまいがちな甘奈ちゃんが、大好きな人とアイスを分け合うことで、自分自身のことも許せていたらいいなあと思う。
甜花ちゃんのブライダル実装は今年一番のニュースだった。
大人っぽいメイクをしてウエディングドレスを身にまとった甜花ちゃんを見たら誇らしさとさみしさがごちゃ混ぜになって、娘を見送る母親のような気持ちになったのを覚えている。短歌を作らないと、気が収まらなかった。
マジでお母さんの気持ちになってしまうくらい感情移入しながら作ってたらしい。キモいけど、オタクはキモくてなんぼだよなって開き直っている。
「もたれるように」という表現が甜花ちゃんらしくて結構気に入っている。「も〜この子ったら……」ってため息をつくお母さんと、ちょっと苦笑い気味の「にへへ……」が聞こえてきそうな歌になっていたらいい。
七草姉妹に寄せた連作。ややネガティブな歌から始まり、希望を見いだせるような歌へとグラデーションしていく構成にした。
当初ははづきさん視点で「弁当のトートバッグを開けるとき家の匂いがデスクに届く」にしていたけど、高校の時の昼休みの光景がふと蘇ったのでにちか視点の歌に変えて作り直した。
なんてことない情景を詠んだ歌なんだけど、七草姉妹の付記をつけることで奥行きが生まれたような気がしている。明るい歌でも暗い歌でもない、ただそこにある日常のことを歌にできてよかった。
にちかのことを見守るシャニPやはづきさんの眼差しに、自分自身のにちかへの感情を重ねた。
作歌当時のメモには「見守っている人がいることが少しでも彼女の心の支えになっていたらいい」って書いてあった。そういう気持ちで作った歌みたい。
推敲の跡が残っていたので、ちょっとだけ載せる。
こういう過程を経て、しっくりくる31音が出来上がった時の気持ちよさったらない。この快感のために歌を作ってると言っても過言ではない。来年もこの気持ちよさを何度も味わえたらいいな。
この歌については下記のnoteで語った。
冬の白い息って綿みたいにふわふわしてるのに熱くて、はるきさんみたいだな〜って思ったのがきっかけだったと思う。ああでもないこうでもないって推敲していたら、知恵の輪が解けたみたいに突然このかたちになって驚いた。たまにこういうことがあるから怖い。
今年は去年に比べて作った歌の数は少ないんだけど、あとから読み返しても好きだな〜って思える歌が多かったような気がする。
来年は郁田はるきさんの連作を作ろうと思っています。いつになるかはわからないけど、楽しみにしていてくださると嬉しいです。
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