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告知。

5月26日

さて、今日、ようやく

さまざまな検査の結果を受け

いまのわたしの状態が

どんな感じなのか

そして

実際に

どんな手術になるのか

がわかる。


今回の医師も

はじめて会う医師だった。


両脚を投げ出して

上半身を完全に

椅子の背もたれに

ゆだねまくっている。


マスクは

つけているものの

完全に

鼻がでている。

(マスク意味ないやん 笑)


なんだ

この先生。

おもしろいぞ。


見た感じの態度が

あまりにデカくて

驚いたけれど、

わたしが

質問することに

とても

丁寧に答えてくれた。


しかも

その言葉が

まっすぐで

嘘がないように感じて

なんだか

この先生

スキだわ、と思った。


それにしても

毎回

診察する医師が

ちがうのはどういうことだろう?

と疑問に思っていたが、

どうやらわたしの主治医は

全部で7人いるらしい。


「大腸グループ」という

チームで

手術にのぞんでくれるそう。


で、今回の医師は

そのグループの

ナンバー2にあたる人なんだそう。


そんな話を

自分でしてしまう

その先生が

ますます

スキだわ、と思う。笑




さて。


すべての

検査結果から

導き出された

今回の

わたしの病名は

「直腸癌」

(ここではじめてハッキリと告知される)


肛門にほど近い場所に

腫瘍があるため

肛門を残すことはむずかしく

永久の人工肛門(ストーマ)を

造設することになること。


また

がん細胞の周りの

リンパ節も除去するため

予想される手術時間は

8時間におよぶ、とのこと。


(そりゃ

ひとりでは無理だよね。

8時間も集中できんよね。

わたしだったら

数時間ももたないで

発狂するだろう。

外科医という職業を選択する人って

ホントにすごいな、と思う)



MRIの結果

がん細胞は

膣の外壁に

少しだけ浸潤しているようなので

そこを削ることになるけれど、

膣は残せるとのこと。


心配していて

ここ数日

わたしが

もっとも氣にしていた

膣については

残せることがわかり

ホッとした。



ひととおり説明を受けて

「なにか質問はある?」と聞かれ、

「おしりの穴はどうなるんですか?」

ときくと

「あ、おしり?

おしりはねぇ…」

と絵を描いて説明してくれる。


思っていたよりも

うんとたくさん切って

うんとたくさん

縫うことになるのだな、

と理解した。


入院日は5月29日。

手術は6月1日。


退院は経過にもよるが

だいたい2週間程度でしょう、

とのこと。


思っていたよりも

早くに退院するんだなぁ。


ひととおり

説明を受けて

なんとなく

今後の見通しが立ったためか

なんだかわからないけど

ちょっと

清々しいような

氣もちになった。


あきらめた、というのか

覚悟を決めた、というのか

どう表現するのが

その時の感覚に一番近いのか

みつからないけれど、

なんというか

スッキリした

氣のもちようだった。



そんな

わたしの状態とは違って

説明を一緒に聴いていた

父や娘は

もう少し

落ちこんでいたのかもしれないが…



家に帰り

「さあ

家を片付けよう」

という氣もちになった。



いままでも

少しずつ片付け始めてはいたが

カラダがしんどくて

休み休みの行動なので

一部屋片付けるのに

めちゃくちゃ時間がかかる。


まぁ…

それくらい散らかっていた、

ということなんだけれども(笑)


なんか

よくわからないけれど

退院して自宅に戻ったときに

自分が

「ここちいい」と感じられる

状態にしておきたかったのだ。


あと

たった2日で

入院。


今日までの

一カ月弱、


のた打ち回るように

大泣きしたり


ココロの中で

叫んだりしたせいか


わたしの氣もちは

なぜだか

とても

しずかで

落ちついていた。




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