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育児につながるかもしれない読書ログ「子どもは「この場所」で襲われる」

・この読書ログは読了した育児本の感想や4歳の息子の育児に役立つかもと思い私が読んだ本たちのログです。

「子どもは「この場所で」襲われるを読もうと思った理由

きっかけはツイッターで見た「この本を読んでぞっとした。防犯意識が変わる」みたいなツイートでした。

息子も4歳になり小学校まであと2年。子供を危険から守るのは親という段階から少しずつ変わっていくわけなので、子供に防犯についてを教えるための基礎知識がつけばと思い手に取りました。

子供にはこんな風に教えると良いよ、こんな場所に気を付けて、間違いだらけの防犯知識、みたいな内容かなと予測して読み始めました。

どんな感じの本なのか

入りはすごく良い。日本は「犯罪原因論」という犯罪を起こす人を研究することに目を向けているが、世界は原因論には見切りをつけて「犯罪機会論」という犯罪が起きやすい場所に注目して犯罪に合わないための行動をし、防犯に備えることにお金をかけているという内容。

犯罪者心理などをいろいろ研究してもそれを一般人が見抜くことはできないが、犯罪が起きた場所、状況を研究していくと起きやすい場所を予測したり改善したりできるので犯罪がおきてからの自己対策という防犯対策ではなく、犯罪が起きる前の本当の意味での防犯につながっていくというような内容です。

「犯罪が起きにくくなる防犯の方法」これを私が理解して息子にも伝えられれば自分で危険な状況を察知できるきっかけになるかもしれない。

そんな期待からとても読書欲が高まる始まり方なんですが…

残念ながら序章が終わると内容はこの著者が推奨している「地域安全マップ」を作ると少年非行もいじめもなくなり、なんと学力もアップ、地域住民との絆もアップ、みんな万事解決すばらしい!近所の人と手を取ってみんなで気を付けていけば大丈夫!さぁ、みんなやりなさい!これをやらねば何も解決にはなりません!みたいな内容になっていってしまうです。

グループワークとしてマップを作ることは確かに良い経験にはなると思うけどそれをやったから全てが解決するわけではないし、なんというか魔法の言葉的な扱いで著者が提唱している「地域安全マップ作り」を推してくる感じです。しかも根拠もデータも特に数字が出てこない。

この本には犯罪は「入りやすく、見えにくい」場所で起きやすい。その場所を自分なりに意識して見つけ景色として捉えておくことが大切という事以外、特に何も解決策は書いてありませんでした。

タイトルに「子ども」と入っているのに幼い子供向けにこう伝えると意識しやすいですとか、こんな方法を教えていくと小学校低学年でもわかりやすいです、みたいなことは具体的には書いてありません。

解決方法は全て「地域安全マップ」を作ればOKで終わってしまう本です。(しかもこの地域安全マップの詳しい作り方や指導の仕方は講習を受けて学んでくださいと書いてあり、グループワークの方法はさらっと表面的な説明しか記載がない)

その割には小さな子供が襲われた事件が例としてたくさん羅列されていて、ぞわっとするのにそれを防ぐために親ができること、小さな頃から心がけて声かけすること、への具体的な助言がない。

怖いどうすれば?それでどうすれば?それで…と読み進めても答えがないまま最後のページになります。

育児書として役立つのか

日本では余り知られていない「犯罪機会論」という防犯の考え方が現在はスタンダードなこと。自分(子供)の行動範囲の「入りやすく、見えにくい場所」を日ごろから気を付けて見つけその場所を子供に教えること。

この2つくらいしか得るものはなかったので、育児に役立つかは謎だけど私(親)の知識がちょっぴり増えたかな、という感じでした。

例えば分かりやすく危ない現場の写真とかイラストとかがあったら、もっと伝わりやすいんだけどな…それがあれば地域安全マップも個人で作れそうなのにな…と。

ツイッターで絶賛されていてもAmazonで★が多くても読む側が求めている内容が違えばこうなるわけなので、人が読んだまとめだけみてふむふむと思うよりは、やはり自分で読んで何を得られたかが大切だなと思いました。 

個人の感想にはなりますが育児書としては私は特別読んだほうがいい!と人に勧めることはないかなぁという感じでした。



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