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“くに”のLIVEALIVEの感想(ネタバレ全開)

私の友人に、“くに”という男がいる。

彼は、CAPCOMの「ストリートファイターIII 3rd STRIKE」のトッププレイヤーで、リュウの必殺技である「電人波動拳」をより高度に使いこなすために、日々筋トレに励む「ゲーム大好きっ子」である。

「電人波動拳」を使い続けるあまり、身体がボロボロになり、しまいには「靭帯損傷」をしたエピソードは、彼のゲームに対する本質を伺い知る事ができるので、まだ知らない方はぜひ一読頂ければと思う。

今回は、そんな“くに”よる「LIVEALIVE」の感想を共有しようと思う。
ちなみに、今回ご紹介をする「LIVEALIVE」は2022年7月22日にNintendo Switchから発売をされたリメイク版である。

ちなみに、私も「LIVEALIVE」というゲームは大好きで、
子供のときに、スーパーファミコンで遊んだ事もあり、思い入れの深いタイトルである。

最近になりリメイクが発売をされて、当然のごとく購入をして、
丁度、くにさんも同タイトルを遊んでいた事を知り、
TwitterのDMで、こんな話題をふってみた。

「クリアしたら、面白かった所を教えてね!」くらいの、
本当に軽い気持ちだった。

そして…………


クッソ長ぇ…!!!

今回のnoteの目的は、
この、「くにさんのLIVEALIVEの感想」を皆様に見てもらう事である。

こんな熱い感想を、TwitterのDMに留めておく事は、
本当に勿体がない。
私は、本人に掲載の許可をとり、こうしてnoteに向かった次第だ。


ちなみに、彼の感想の文字数を調べてみたら、2500文字近くあり、
小学生が書く原稿用紙50枚分のボリュームだった。
きっと、彼は靭帯をボロボロにしながらも、スマホで私にLIVEALIVEの感想を送ってくれたのであろう。俺は送られてきた感想を読みながら、嗚咽が止まらなかった。

前置きが長くなった。
それでは、「くにさんのLIVEALIVEの感想」を共有していこうと思う。
ちなみに、原文そのまま掲載する。
あと、言わずもがな「ネタバレ全開」なので、
未プレイの方や、ネタバレが駄目な方は
右上のバツを押して、ブラウザを閉じて下さい。

それでは、宜しくお願いします。

ライブアライブ感想(著者:くに)

【前書き】

筆者はSFC版は94年発売当初にプレイし、その後も度々クリアしている身としてのSFC版とリメイク版を比較してのライブアライブの感想になります
(リメイク版もアキラのパラメータカンストまでやりました)

大きな点から細かな点まで思いつくままに記述いたします。
批評のため一部批判も含まれていますが、愛深き故のことご容赦ください。

良かった点

・SFC版の雰囲気を大切にしようという製作者の思いが随所に伝わる丁寧な作りHD-2Dによるグラフィックのリメイクはこのような名作を現代に復活させるための技術ではないだろうか。
当時の雰囲気そのままに、かつ最新の技術との融合は素晴らしい出来。

・フルボイス
声優全員がハマり役。違和感ゼロ。銀河英雄伝説級に豪華キャスト。
時田貴司プロデューサー自ら選定したということで納得のキャスト。
今回会話をオートで流す事も可能で、間の取り方と会話のテンポが完璧。
声優陣の好演もありまるで映画を見ているかのよう。
それだけに主人公の名前を呼んでもらえないのが惜し過ぎる(後述)

・オルステッドが再度魔王山を登る時のBGMがSFC版は「魔王山を往く」からリメイク版は「魔王への叙曲」に変更。
この差し替えは結構鳥肌もの。アリシアを救出しに単身で魔王山を往くオルステッドを勇壮に表していると共に明確に魔王へなりつつある事を暗示していてSFC版をやっていた身としては非常に感慨深い差し替えだった。

・最終編オルステッドルートの地図
普通はルクレチア王国の地図で村や魔王山の位置が表示されるのだが、オルステッドルートでは魔王山以外全て塗り潰されたようになっている。滅ぼされた王国のありさまとオルステッドの心境を「地図」で表現する意表を突いた演出となっていた。無くても良かったかなと思われた地図機能までも演出に使ってくるのには脱帽。

・現代編のラスボス戦のメガロマニアの入り方の変更
SFC版は会話中最後無音→vs画面→戦闘突入しメガロマニア
という流れだったのが、
リメイク版ではラスボスとの会話の高原の「てめえをブッ潰す!!」からメガロマニアが流れて、vs画面→ 戦闘画面への突入という流れに変更されていてテンションがより高まるように演出変更。

微妙だった点

・昨今言われるポリティカル・コレクトネスと思われる描写が多かった。
メーカー側が若干過敏過ぎた気もする。特にアイテム系はその世界観を表す重要な小道具なので変えてしまったのは残念であった。酒系は回復アイテムだが「酔い」のバッドステータスが副作用で起こる面白いアイテムだっだけに残念。

老酒→鉄観音茶
バーボン→薬草
テキーラ→削除
ハマキ→干し肉
妙子のパンツ→妙子のへそくり
アニーのシミーズ→アニーの日記
妙子の風呂覗きイベント→削除
ボイスハートのオネエ言葉ではなく普通の男言葉
幕末編の腰元がの戦闘前セリフが「かかったわね!」で統一されている
→実はくのいちと言う言い訳が立つようにしている?

イマイチ、しっくりこない妙子のヘソクリ

・SF編ベヒーモスとの初遭遇の驚きが丁寧過ぎたtipsにより半減している。
SFC版では倉庫探索中に鳴き声と共に突然現れたベヒーモスに訳もわからずやられるというまさにキューブの心境を体験できたのだが、リメイク版ではtipsによりベヒーモスに触ったらゲームオーバーというのが事前に分かってしまっている。
tipsによる説明が随所にあるのは初心者にも優しく素晴らしいポイントだが、ここは無くしても良かったように思える。

リメイク版のベヒーモス。ただでは済まないのが見てわかる。
SFC版のベヒーモス。迫力の無いグラフィックだが、触れるとゲームオーバーになる。

・主人公の名前が呼ばれない
これはSFC版と同じく各主人公の名前を自由に変更出来ることによる弊害で、主人公の名前だけはボイス付きで呼ばれなくなっている。
折角の豪華声優陣だけに主人公の名前が呼ばれないのは惜し過ぎるし、会話の最中に無理やり呼ばせなくしているので若干違和感があった。
特にこのゲームの代名詞とも言える

「あの世で俺にわび続けろオルステッドーーーーッ!!!!」

がボイスで聞けなかったのは非常に残念。

・一部のアレンジ曲の仕上がりが微妙
監修:下村陽子氏ということでかなり期待していたのだが、
一部パワーダウンしている曲があった。
以下の曲は個人的にかなり好きだっただけに残念。

*「PSYCHOで夜露死苦!!」(近未来編戦闘)
SFC版では個人的にイントロのエレキギターにこの曲の魅力が9割詰まっている曲
イントロ以降のハーモニカでは河原の原っぱに寝そべる不良のイメージがちらつき、近未来編と言いながらどことなく昭和感を思わせる良曲。
リメイク版は若干おしゃれ寄りになりイントロのエレキギターも若干パワーダウン気味、追加のギターソロパートも昭和の不良感が薄くSFC版のが良かった。


*「KNOCK YOU DOWN!」(現代編戦闘)
こちらも若干パワーダウン気味か。曲の迫力はSFC版のほうが上に感じた。
下村陽子氏の作曲ということでスト2のケンステージを思わせる曲だっただけにやや残念だった。


*「Unseen Syndrome」
SF編で異変が起きた時やスタッフロールで流れる不気味かつSF編を表す良曲だったが、リメイク版はやや大人しく不気味さは薄れてしまった印象。

*「魔王への叙曲」
中世編の代名詞とも言える曲で怒涛のティンパニがこれからの物語の苛烈さを、回転するハープが中世らしい盛り上がりを予感させる名曲。そして曲名がダブルミーニング。
リメイク版ではティンパニとハープの印象が薄くなってしまったのが非常に残念。


*凛然なる戦
この曲は、2ループ以降の追加パートが単身戦いを挑むオルステッドを表していて非常に良かった
(中世編は4人パーティーで、おのずと2ループ目に到達する前に戦闘が終わる為、恐らく意識的にオルステッド単独での戦闘をイメージして作られたのではないか)

総評

愛深き故に惜しい点もあったが、非常に高い品質と製作者の熱意により現代に蘇った素晴らしいリメイクでした。
SFC版ではパッケージに居なかったオルステッドがリメイク版では居る意味も最後までやった今なら理解できました。
28年越しで仲間になれたオルステッド。

本当にリメイクのお手本のような作品でした。
ライブアライブをやったことのある人、ない人両方にお勧めできる作品です。

以上

この内容がDMに送られてきた。
そりゃ、noteで共有をしたくもなるわいと。

私もいちプレイヤーとして、
「デフォルトの名前はボイスが欲しかった」や、
「パンツやシミーズのアイテムは、名前がアイデンティティだから、それを変更したら、もはや意味が無いのでは」という感想があったが、スーパーファミコン版との曲の違いについてまでは、考えが及ばかなった。

とはいえ、これらの感想は、
個人的に彼の「LIVEALIVE」の想いに対する、氷山の一角のようなものであり、掘り下げれば、もっともっと熱い想いが出てくるのだろうと、考えている。

以上。
ゲーム大好きっ子くにによる、LIVEALIVEの感想でした。


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