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AG#6 Morris WJ-50B

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Specification

トップ:スプルース
サイドバック:ハカランダ(合板)3ピース芯チェスナット
ネック:ナトー
フィンガーボード:ローズウッド
ブリッジ:ローズウッド
ペグ:高級ダイカストクロームSG18-20MC
弦長:630mm
1981年製

About

WJ(Western Jumboの意味でしょうか?)シリーズは、もともとギブソンのエバリーブラザーズモデルJ-180のフルコピー。べーやんがこのギブソンを先に使い始めて、最初の武道館(栄光への脱出)くらいまでよく登場していました。オリジナルはエバリーブラザーズですけど、彼らはでかいピックガードのやつが有名でこのタイプはポールマッカートニー(黒いやつ)の使用が有名です。モーリスとしてはドラマ「愛と喝采と」で使用して、岸田智史モデル(WJ-100SKのSK…さとしきしだ)としてリリースしたのでしょうが、岸田さんはD-45を筆頭にマーティンがメインで、今回探してみたけど出てきません。その後このギターはアリスが使用して大ブレイク。アリスのモデルと認識している人が多いと思います。もちろん僕もそのひとり。ナチュラルはWJ-25、50、100とバリエーションがあり、ブラックは50と100のみ。モデルコードにBがついています。

Story

W-20に続く人生2本目のギター。僕はチャンピオンではまったので、「Alice Ⅶ」とそのあとの「限りなき挑戦」というライヴ盤が最も聴いたアルバム。この頃のアリスのツアーを追いかけた映画(Alice the movie「美しき絆」)に連動したムック本があって、これとモーリスのカタログとを毎日穴が開くほど読んでいました。で、中3の夏。お年玉に加え、親戚の家で農作業を手伝ったり、親に勉強するからとか(昔ありましたよね^^;)あれこれ交渉したりして、なんとか権利を獲得(笑)。今回はどこで買うべきか、事前に各方面から情報を得て大分市内のGIGUE楽器店へ。CP-2ピックアップがおまけでつけてもらえるというサマーセール最終日に買いに行きました。が。当然ですけどモーリスのピンポイントなギターは在庫がなくて、こっちの方が音いいよと当時限定で出たばかりのヤマハのCJ-8を勧められたのを覚えている。もちろん料簡の狭いアリスマニアの中学生にそのアドヴァイスが届くはずもなく(のちに後悔することに:苦笑)、ただ、その場で見たブラックはかっこいいなあと、直前までナチュラルを買うはずだったのを黒に変更してオーダー。取り寄せてもらいました。嬉しかったなあ。

このギターがいちばん練習した一本ですね。今の自分の大部分を作ったと言っても過言ではない。大学生時代をのぞいて本当にいろんな場所で弾いてきました。もともとへんてこな鳴り方というか、ドレッドノートとは聞こえ方が違っていて、ボディ形状のせいかと思っていました。スケールの短さもあるんでしょうけど、それによるテンションの弱さとボリュームの小ささはずいぶん後に気づいたこと。で、ネックの細さがとにかくお気に入り。買った当初はローズウッドのにおいがして、5万円なんだけど「高いギターはひと味違うな」みたいなかわいいことを思っていました^^。その四半世紀後。職場で毎日ギターを弾く時期(仕事ですよ)があり、弾きまくっていたら突然轟音で鳴り始めた。そこで初めて「そういやこれハカランダだったな」と。ハカランダとローズウッドの違いなんて気づかないというかそもそもその違いが分かるようになるまで弾いていなかったというか。ハカランダはものすごく弾かないと鳴らないというのを聞いていたけれど、まさにそれを実感しました。だからきれいな60年代のハカランダのギターが鳴らないのは理解できます。いっぱい弾かないと。鳴るようになったあとで聞き比べるとインディアンローズウッドとまったく鳴り方が違うと実感します。ハカランダは良くも悪くもレンジが広い。硬質で倍音の聞こえ方が違います。合板でこれくらい鳴るんだから単板だったらどうなんだろうっていう感じ。

ここでは消してあります(フォトショップってほんとにすごいですね)が、トップには、2001年だったか、「ななせ川フォークジャンボリー」で細坪さんに初めて逢った時に「このギターであなたのコピーをしてました」と言ってサインをしてもらいました。その時は飾るだけのつもりだったけれど、結局その後もずっと弾いています(笑)。

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