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視点。

ケイスケさんのバンドBooty Bumpsでライヴをやった時の話。このバンドはもう凄腕の人ばかりで、ついて行くのに必死なんですけど、やっぱりうまいひとと演奏するのはとっても勉強になる。技術的なところはもちろんですけど、心持ち、ですね。その瞬間をどう思ってやっているのか。その瞬間のためにどう音と向き合っているのか、みたいなところ。譜面という地図をどう共有するのか、みたいなところ。日ごろ自分のバンドがいかにラフにやっているのかを思い知らされることがたくさんあります。今回は特に僕が深追いしようとしすぎてはまった曲があり、惜しいことしたなあと。終わったあとケイスケさんと話していたら「振り返っても後戻りできんやろ。」その時を一生懸命やっても失敗することはある。そこまで含めてライヴ。「だから音楽は素晴らしい。」久しくライヴが出来なかったツケは、「こだわり」に出てしまうというのを今年は何度か思いました。まだまだ勘が鈍っているなあ。来年はいい感じで行きたいな。

今年は、ジョニミッチェルの曲、For Freeをよく歌いました。デイビッドクロスビーが歌うこの曲を初めて聴いたのは35年位前、大学生の頃だけど、ようやく意味が分かるようになった気がします。もちろん僕はストリートミュージシャンのほう。「違う視点から見るとどう見えるのか」というのを今年はあれこれ考えたかもしれない。そういう意味で今年一番背筋が寒くなったのがこのCMを見た時。スマホの立場で人間を見ている。本来ほのぼのとしているはずの?映像ですけど、僕はもう怖くて(苦笑)。

https://youtu.be/yMMmN5eJcT0

このCM見て、我が身を振り返れば。四六時中とはいわないまでも…いや言うな(笑)、スマホを見ているわけですから、画面の向こうからこっちを見ていれば「ちょっとは集中しろよ」とか「ふざけんなこんな時間に」とか「お前どんな趣味してんだ」とか「そんなところに連れてくな!」とか「都合のいい時ばっかり使いやがって」みたいなことを絶対に思われてるだろうなあと。AIがその人間の行動を支配しようとしたときに、簡単にトラッキングされてる時代だし、支配なんて簡単なんだろうなあと…みなさんにはこのCM、どう見えますか?本来はほのぼのしてるはずです^^;

さて。今年はここに書いていないこともたくさん。新しい出会い、そして大切な人とのお別れ。年を重ねた分だけ、その大きさも重なります。それでもリピート記号のない楽譜。右にしか進まない。ならばどんな曲にしていくか、ですね。来る年やいかに。今年一年関わっていただいたみなさん、駄文を読んでいただいたみなさん、お世話になりました。来年もよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。



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