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AG#9 Takamine PTN-006

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Specification

トップ:コアウッド
サイドバック:コアウッド
ネック:マホガニー
スケール:630mm
フィンガーボード:ローズウッド
ペグ:3連ゴールド
ピックアップ:PALATHETIC
ブリッジ:ローズウッド
1982年製

About

海外で70年代後半にブレイクし、日本には80年代初頭、逆輸入的にクローズアップされるようになったタカミネ。エンドースメントの絡みだと思われますが、当時はヤマハ、モーリスが圧倒的に強く、特に田舎ではテレビか雑誌が情報源だから、そこで見ないともう全くトレンドがわからない。それ以外はオベーションという感じだった。初めて僕がタカミネを認識したのは五十嵐浩晃氏だったと思います。以降日本のミュージシャンで使う人を見かけるようになった。アルフィーがブレイクの少し前から使うようになり、数年後、80年代の半ばにはすっかりエレアコの中心的存在になりました。初期タカミネには、ハワイの木、ウクレレで有名な材、コアウッドを採用したモデルがいくつかあります。現在に至るまでレギュラーで残っているのはこのデザインのものだけ。いわゆるニューヨーカースタイルと呼ばれるボディサイズです。クラシックギタータイプのスロッテドヘッドだけど14フレットジョイント。30年以上にわたってモデルコードを変えながらも今日まで生き残っているのはすごいと思います。

Story

80年代後半、できたばかりのFM横浜で、斎藤誠氏が「ヨコハマラジオナイト グレイスランドへようこそ」という番組をやっていました。そのなかで毎週弾き語りコーナーがあったんです。当時はバンドブームの前期?初期の後期?(笑)で、とにかくアコギの音がしなかった時代。僕にとっては超貴重な番組でした。数年前に斉藤さんにこの話したら笑ってました^ ^。で、毎週彼が弾くギターの音がすごく気に入っていたんです。このギター、ある日テレビだったか雑誌だったかで見たらタカミネだった。しかし、斎藤氏によってブリッジがガット仕様に改造されたものでした。当時タカミネのエレガットはアールクルーのシグニチャー以外市販されているものがなく、おまけに高かった。それで断念。

その後、2006年くらいだと思うけど、音楽仲間が小山卓治さんと知り合いで、大分でのライヴが実現した。彼が当時ツアーギターとして使っていたのがタカミネのPT-406。このモデルの90年代の呼び名です。それを見て急に思い出して。オークションで落札。当初はスティール弦張ってましたが、ふと思いついてボールエンドタイプのガット弦を張ってみて。無事、エレガットになりました。大成功。Ya☆Chariのアルバムや杉山さんのライヴでも使用しています。どこかの街で埋もれそうだったのに再び日の目を見たギター^^。非常にバランスがよく下から上まできっちりと鳴ります。残念ながらプリアンプのボリュームノブがなくなっていて。まあそれで安かったんですけど、もうタカミネの会社にもないみたいなんですよね。3Dプリンターとかあれば作れるんかな?貴重な「ブラウンプリアンプ」期のモデルです。

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