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マーティンの魅力②。

昨日のつづき。

マーティンを買う以前、実は最初に買ったビンテージはギブソンのJ-45でした。64年製だったかな。まったくなんの知識もなく、ただ音がいいなと思って買った。まあ強いて言えば低音ならギブソン、そう思って買った。アリス出身ですから^ ^でもダブのビンテージとか見かけなかったですね。リイシューはあったけど。それでたまたま出会ったのでJ-45にしたんだけど、ギブソンスケールでマホガニーボディの上にセラミックサドルですからね。低音のギターではない。バランスはめちゃくちゃ良かったですよ。

その頃、スターストックっていう野外イベントが海の中道であって、そこに出て来た加奈崎さんにぶっ飛ばされて。のちに加奈崎さんに会った時もこの話したけど、当時ちょうどリリースしたCDに000-28を使ったと。で。古井戸時代ギブソンの申し子みたいだった加奈崎さんが「どうやら低音はマーティンの方が出る」と語っていて。その前には「マーティンだなんてガロじゃねえんだよ」みたいなことも言ってましたけど(笑)。そこから改めてマーティンを探し始めた。000買ったのはこのインタビュー読んでたからかも知れません^ ^。

マーティンの低音といえばほとんどの人がニールヤングを挙げると思うんですけど、ニールヤングはまさにマーティンの音色でギターとチューニングを使い分けていますよね。4way streetのソロコーナーあたりの音色、あと2枚目かな?テルミーホワイが入ってるやつ。あの辺の音が好きでした。フリーダムアルバムはラインの音なのにいい音ですごいなと思った。弾き方とかピックとか、あの音にするにはいろいろ必要なことがあるけど、その頃世良さんもニールの音がどうだとかよく語っていて、やっぱりドレッドノートだなあって向かっていったとこあります。

ガロのアルバムは吟遊詩人のCD買ったところでコンプリートしてたけど、これが45の音とかいうのはわかっていなかった。その頃知り合いにも45持ってる人なんていなかったから、いったいどんな音なのか想像もつかないまま、94年9月17日を迎えるのです。

D-45はクロサワで買ったんだけど、まあ見た目的にも音にも満足しないわけがない^ ^。弾いたら手放せなくなった。そのころいちばん中古のアコギが少なかった時期なんです。だから「新品考えた方がいいんじゃない?」って言われて。買った時に気にしたのはネック。いちばん弾きやすいと思ったのを選んで。スペックとかはまるで気にしていなかったですね。D-45はD-45だろうと。あとで全然というかいろいろ違うと知りましたけど、とにかくその頃周りにそんなの教えてくれる人もいないし、今みたいに本の資料もありませんでした。インターネットはまだニフティとかの人しかやってなかったんじゃないかな。

とにかく音がでかい。倍音がじゃらじゃらいうというのが当初の印象。お店ではそんなに気にならなかったけど、家に持って帰って全然ボリュームが違うのに驚いて。家で弾けないじゃんって思うくらい音がでかいと思った。ずっと後になってトミーが「マーティン(などの外国産のギター)は音がでかくてコントロールが難しい」と言ってたと知り、あーみんな思うんだと嬉しかった記憶があります。国産の鳴らないギターとマーティンだと弾き方そのものを変えないといけない。よくテレビとか見てて「あんなにかーるく弾いてて音出るのかな」と思うくらい爪弾く感じでも出る。そうするとタッチがまるで変わるんですよね。あの時から四半世紀経つけど、ある時期から上手い人の右手ばかり見るようになりました。

いざ本物を手に入れたものの、ガロライブと比べるとどうも音が違う。新しいからかな?…でもガロも当時の新品では?…作りが全然違っていたんですね。マーティンは時代によって、使っている材も違うし、やはり調整のしやすさを考えてあれこれ「進化」させています。保守的なわれわれにしてみれば痛し痒しなところ。スキャロップブレイシングというのは鳴る作りになるんだけど、ガロの音ではない。ここ頭痛いところ。70年代頭のノンスキャロップだとゴツい音になるんです。これを知った直後、しばらくショックでしたね。だってそうそう買えないですから!これがいい教訓になって、ちゃんと勉強しないと、と思うようになるという。高い勉強料でした。まあ、なんだかんだ言いながら手放すことなく四半世紀使ってますからね。マークさんと一緒にやった時にはこれを弾いてもらって。いっぱい聴きたいことあったんだけど聞けなかったなあ…またつづく^ ^

ていうか魅力の話にあんまりなってないですね…(汗)

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