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Believe&Peace #4 LETTER~僕と君と僕の生きてきた証06~

"20歳の誕生日おめでとうございます。


ちゃんと約束の20歳まで生きてるか?

今、幸せですか?

隣に俺いるかな?


聞きたい事は山ほどあるけどそれは本人に後で直接聞くことにします。


それより、9年前に突然現れて驚かしてごめんなさい。

あの時は居ても経っても居られなくて突っ走りました。
反省してるので怒らんといてください。


実はここで一つ種明かししたいことがあります。

お前が一年生の時に貰ったという手紙は僕ではありません。
ドジでお間抜けな俺の親友が出したものです。
たぶんこの手紙をお前が受け取っているということは
本人は種明かしをしないつもりか、していないのでしょう。

なのでここで僕が代わりに種を明かします。

9年前のあの日、あれが初対面だと君は思っているかも知れないが
それはちょっとだけ違います。

本当はもっと前、君が4歳の時だったってこと知ってた?

教会の礼拝堂で真っ白いワンピース姿で背中に羽を背負って
一生懸命手を上げて台詞を喋ってたのを見に行ってたんだよ。

俺達も一応、そこの卒業生だから見に行けたんだ。

それと帰りにクッキーのペンダントを俺達にくれたの、
覚えてる…訳無いか。

クリスマスに親が仕事で居なかった俺達はお前らのお陰で
楽しいクリスマスになったんだよ。

その後、小6になって一年生の入学の手伝いをしている時に
たまたまお前が入学してくると知りました。

そしたらアイツ、どうしても手紙を出したいって言い出して。

卒業前にプレゼント交換で貰った便箋セットがあったから
それを少し分けてやったんだけど、まさか凡ミスしてるとは。

お前の机に入ってた手紙、差出人が分からなかったのは
手紙をお前が見つけた時には出したヤツが卒業してたから。

卒業式の前日に手紙をお前の名前が書かれた机に仕込んだのは良いけど
自分が卒業して学校からいなくなるのを想定してなかったから
クラスも名前も卒業前のものを書いて混乱を招いてしまったのは
アイツの落ち度で、別にお前を困らせたかったわけじゃない。
それだけは信じてやって欲しい。

俺は卒業と同時に関西に戻ってたから気が付かなかったけど
4年経ってこっちに久々に来たら噂になってるって近所の子から聞いて
相手の子、苛められてないだろうか?と心配になって。

それであの日、学校に忍び込んでお前に会ったって訳です。

しかもアイツ、自分が幽霊扱いされてるの知らなかったらしくて
もう合わせる顔がないとか言い出して。

だから代わりに俺が話しかけたりするようになったの、知ってた?

まぁ色々あったけど今、幸せだって思ってくれてるなら
俺はそれだけで十分です。

たぶん隣りにいるであろう俺は十分幸せだから!!!


PS.ネックレスも指輪もアレルギーに対応してるから
  付けてくれたら嬉しいです。

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