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政策論集1 「顔面パイ」を利用した地域活性化策と政策誘導

いつの時代にも「政策誘導」は常に政府の関心事である。
 たとえば最近であれば「マイナンバーカードの取得」や「ワクチン接種」。あるいは「コロナにかからない生活」。
 少し前からのものであれば「ふるさと納税をわが自治体に!」や「特定健診の受診」など
 まあその最もたるものは「税金の納期内完納」という、督促されなくてもふつうに税金を払うということだったりするわけだが、それにだって「手数料の少ない支払い方」というものがあったりする。(クレジットカード払いやコンビニ払いは結構な手数料だ。一方、口座振替がダントツで手数料が低い。)
とりわけ地方自治体の関心は大きなものがあるのだが、やることと言ったら「啓発」や「広報」のような漠然としたものかマイナポイントのように「カネをばらまく」に等しいモノだったりする。
どっちもぶっちゃけ面白くないし、結局のところは「特権財」という一般市民のカネと時間と関心の争奪戦である。
つまり、何ら価値を生み出していない。
じゃあ価値を生み出す方法がないかと考えていたら、しょうもないことを考えてしまった。
目的通りの行動をした人に「憎き政治家や役人の顔面にパイをぶつける権利を与えてはどうか」という提案である。
たとえば、ここに一人の品行方正なモテないおっさんがいたとする。
税金は当然きっちり納め、マイナンバーカードはきっちり取得しており、口座番号も紐づけているから何か新しい政策をやっても当然手間をかけずにカネを受け取ることができる。保険証も紐づけているから高額療養費がかかっても金銭給付の手間もかけない。モテない一人暮らしのおっさんだからコロナにもかからず、家族持ちがコロナにかかりまくる職場でその穴をコツコツ埋めており、ワクチンはきっちり3回摂取し、健診ももちろん受けている。税金は一番手間のかからない天引きである。
このように品行方正に暮らしている人間に対して、せめて何らかの「報酬」のようなものはあってしかるべきなのだが、しかしカネを使って報償するとなるとカネがかかりすぎるうえ、啓発だなんだといってもやりようがない。

ということで、思いついたのが「顔面パイ」である。
政治家でも役人でもよいが、「パイを人の顔面にぶつける権利」をプレゼントするのである。
パイを人の顔にぶつけるという経験はなかなかにできない。昔よくテレビではやっていたものだが、近年はたぶんそんなにやってない(ここ5年くらいテレビとか見ていないからしらんけど)しかし、おそらく現代日本人の中で「年に一回くらいやってみたいことランキング」ではなかなか上位に入ること間違いなしである。
 
 ところが、これが無償だと「ちょっと健診に行けなかっただけなのに不平等だ!」とか「子どもがいて濃厚接触者になりやすい人間を排除するのか」とかなんだかんだ文句を言われるのは間違いない。
 なので、ぶつけるパイは売ることにする。
 そうですね、一発3,000円ぐらいだろうか。
 それでもニック期政治家の顔面にパイをぶつけたい奴というのは相応にいるはずである。
 しかも、その顔面パイをぶつけるということは、「品行方正な奴である」という栄誉が付いてくるのだ。
 カネを払ってでもぶつけたいと思うやつは一定以上いるはずである。
 そのカネのうち、1,000円を顔面パイ販売業者に、1,000円をぶつけられた奴に、1,000円を税金として納めれば、増収にもなり、経済も活性化される。素晴らしいイベントである。

 さらに言えばぶつけられる人間はなるべくぶつけやすい人間がいい。
 まず政治家と役人は職業的にはぶつけやすい職業では最高峰だろうが、さらに当然ながら図体と顔がでかく、なるべくブサメンがよろしい。若者だとかわいそう感が出てしまうので、必然的におっさんである。女性も当然ながらかわいそう感が出るし、それ以上に「フェミニスト」とかいう面倒くさい人たちがぎゃあぎゃあいうのでダメである。家族持ちも「子どもが見ていたら」とかいうことが起きるのはだめなので当然モテないおっさんが大活躍することになる。
しかも、一発当たり1,000円もらえるうえ、公共のために顔面にパイが塗りたくられた様はたぶん結構かっこいい。(ただしおっさんに限る。)

そんなわけで、政策論のひとつ目として、『「顔面パイ」を利用した地域活性化策と政策誘導』を提案してみた次第である。