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【はじまり】『ATRI -My Dear Moments-』1

前回の記事はこちらから

前略。主人公の足が義足っぽいことと、とりあえずエロゲでは無さそうなことしか分からない状態でゲームスタート。

以下、ゲーム本編のネタバレを含みます。

あとTwitterで呟くノリをそのままnoteに書くので、支離滅裂かもしれない。

体験版もあったそうなので、気になる方はこちらからお先にどうぞ。



ははーんさては世界観とか凄い系だな?

それがこのゲーム最初に見たテキストと、最初に思ったことだった。

どうやらこの世界は急激な海面上昇が起こり、海に地表が吞まれようとしているらしい。

そして交わされるふたりの会話。

「ボクは地球を救わなくちゃいけないんだ」

「地球にわたしは含まれますか」

絶対に切ないやつだ……。などと思いながら場面は切り替わり。

(プレイしながら感想書くつもりだったけど、感想書く暇ないなさては?)

推定一般人枠、神白水菜萌(画面右)。かわいい。

借金取り、キャサリン(画面左)。特に何も。

主人公は借金返済が優先なのか他の理由で毛嫌いしてるのか、そっけねぇ態度で学校へは行かないと言っている。

「学校へ行くとバカになる」なんて、果たして本心で言ってるものか。それともそう思わなければ立ちいかないのか。

ここまで考えて思ったが、どうやら俺は(少なくともこの夏生という人間に対しては)背後霊の気分でこの世界を続けていくらしい。今のところ、自己投影が厳しい。

とにかく学校へは行かず、海底探索へ。

慣れた手付きで船を動かし、潜り、祖母の遺産へと辿り着き――。

きっと、出会ったそれは運命だった。

自称高性能、アトリ。かわいい。今のところヒロイン二人とも赤のエッセンスあるが……。

ちなみに先ほど言ったように、主人公が潜った目的は借金返済のため。

かいつまむと祖母の遺品を海底から取り出して、祖母から相続した借金をチャラにするためだ。相続放棄しろ!!(最近ネットで覚えた言葉)

つまり出会った高性能ロボットは釣果であり、これからお金に換えるものである。

という訳で、主人公・キャサリン(借金取り)・アトリは市場へと向かい……。

ウワーーー! なろうの奴隷理論!!

所有物、人権なきモノとして扱われる奴隷やロボットは幸福に対するハードルが低く、異世界転生した主人公(日本人なので、日本の一般常識を持っている)の簡単な施しで好感度を大幅に上げられるというシステムだ!

ちなみに今回は裸足の少女(高性能なので痛くない)に靴を買い与えました。

※これはオーバーリアクションの一種であり、この展開を咎める意図はございません。

※奴隷理論というと聞こえは悪いが、要は「何でもないことが幸せだった」というエモポイントの一種でもあります。前提に『こんな私に』とかが付くので、厳密には違うかもしれませんが。

そうして商談に片がつき、一ヶ月ちょっとの後にアトリは超高値で売られることに。

ここで出てくるのは、『猶予まで誰がアトリを管理するのか』という問題。

初選択肢! これがFateなら行かせた時点でデッドエンドでしょう。

そういう思考があるのでバッドエンドを覗きたい気持ちもありますが、今回は素直な思考でプレイしたいので下を選択!

――ダメなのぉ!!?(見事に論破されてキャサリンに連れてかれることに)

さっき、調子に乗って記事上で「運命の出会い」みたいなことを書いたものの、主人公のモノローグではそのようなことは一切触れられていない。

現状、夏生くんの視点では商品の一種でしかないので、そうなるのも妥当か。

その割にはおめぇ結構アトリに見とれてませんでしたかねぇ!! それとこれとは別? わかったよ!!!!

……と、PL(プレイヤー。この場合は画面の”こちら”に居る私ことロンを指す)が不貞腐れている間に、事態はちょっと進みます。

何となくの罪悪感を感じて、外へ出て、アトリと合流。

神白さん、良い子だけども、もしかするとアホかもしれない。「借金取りと行け」と命令されたから「宿泊先まで同行して、帰ってきました」は問題行動なのよ。主人公同様気にするべ……いや、のほほんとしてるのも長所なんだよなぁ。ツッコミは入れるけどもそういう感性を大事にしてほしい。

アトリ。どうやら”こうせいのう”ロボットらしい。(目測を誤り海へ転落、重要な命令をロストする)言動からするとだいぶ幼く見えて(中学生くらいに思える)、相対的にそんな彼女に見惚れている様子の主人公お前ロリコ……となってしまう。いや機能美的な意味で見惚れてるんだろうけども。ロボット工学専攻してたらしいし。

学校行ったらバカになるとか言っていた割にロボット工学専攻とかしてたのか。それともこの世界では中学高校くらいでそのレベルまでもう言ってるのか。はて。

なんて考えていると、アトリとのやり取りの中で過去の記憶が呼び起こされる。

昔は『ボクは地球を救うのだ』と信じられていたことを。

理不尽な事故で母と右足を失くしたことを。

学費が払えなくなったことで、アカデミーに席を置けなくなったことを。

学校を嫌っていたのも、一人で生きていけると宣っていたことも。夏生にとってはただの強がりで。ただ強がってるだけで慣れてはくれないから――慣れたとしても痛いから、こうして毎日魘されている。

熱に魘される、悪夢に魘される、氷のように冷たい闇に、何より心が潰される。

そうして思い知る。足を取り戻せば、全て戻ってくれると縋っていた。そんなことさえ強がりの一種で、実在なんてしてなくて、自分は何も変わらないということを。世界のように、自分も沈む一方であると。

そんな痛みは、少女によって融かされる。

主人公、攻略される側じゃったかぁ……。と感嘆の息が漏れた。

マスターが魘されて、手を伸ばしていたから握った。

生汗が酷かったから、タオルで撫でるように拭った。

自発的に動くロボットがこの世界でどのような位置にあるのかはともかく、そんな彼女の行動は(ロボットにしては珍しいという視点を除けば)別段大したものではない。

共に眠っている誰かの様子が明らかにおかしければ、何らかのアクションを起こすのは至極当然と言える。

……まあ、なんだ。これは多分、前述の奴隷理論と命名したものであり、大したことではない触れ合いであり、そんなものに彼は救われたのだろう。

どうやらこれは、夏生くんが攻略される物語でもあるらしい。

そんな感慨に耽っていると、OPが流れ始める。

この先何が待っているのであれ、ひとまずここで、一区切り。


俺「めちゃくちゃ甘えた(眠っただけ)翌日に賢者になって沈んでるの、微妙に見覚えあってやだな。具体的にいうと自作の――こほん」


画像:ゲーム「ATRI -My Dear Moments-」より引用。

公式サイト:https://atri-mdm.com/

権利:© Aniplex Inc. All rights reserved.


次回……というか、クリア後の感想戦。