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【完走の感想】『ATRI -My Dear Moments-』EX

前置き

第1回の記事はこちら

前回の記事を投稿してからも、私はATRIのプレイをゆるっと続けてまいりました。

元々Noteを書こうとしたのは『ギャルゲの感想を記録したい』『けどTwitterだとネタバレ発言しちゃうしなぁ』と考えていた途中に、『なら警告ありで記せばよいのでは?』といった発想があったためです。

……なのですが、色々思うことがあってやめました。

なんというか、自分が記事を書こうとすると状況説明 ⇒ 感想になるので、警告あったとしてもネタバレの質量が上がってしまうということに気付いたためです。当記事も実はそうです。

また、Twitterだと感情だけで呟くので、記事よりネタバレ質量は重くないなとも気付きを得ました。

以降は、発言まとめメーカーというサイトでTwitterのように呟き、まとめ、それを画像化してログを残していました。普通にツイートするより支離滅裂だな?

さてという訳で、当記事はATRI ~My Dear Moment~を走り切った野郎の感想記事となります。

ネタバレ意識せずに話すので、気になる人は

ここのリンクからゲームをDLするんだ!!

総評

記事が(むやみに)長くなってしまったので、総評を先に。

・シナリオとキャラクター、俺は好きで素直にオススメできます。

・値段は3000円弱。フルボイス、BGMあり、演出あり、イラストありの小説を読むと思えば安いと思いますが、いかが。

・自分で選択肢を選び決断するような場面は多くないので、いわゆる『ゲーム性』は薄そう? ギャルゲの標準がこんなものかもしれないけども。

・良くも悪くも横道がほぼ無いので、その部分を補完する何かが欲しい!

・纏まりが良いのでアニメ化とかしませんか!?

以上です。



本編感想

えーという訳で感想ですが、とりあえず前述の発言まとめメーカーのログを貼り付けます。

時々Fate/staynight や Grand Orderという別ゲーの発言や例えも混じっていますが、お気になさらぬよう。

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えー、これは多分学校で発電機作ろうとしたところから、キャサリン先生の保健体育を経てアトリが猛烈アタック! 無事結ばれました~辺りの感想ですね。

この時点で私は「水菜萌さんかわいいな」と「竜司(相棒)!」みたいな心持になっています。

凜々花に対しては「お前はすごい。大成してくれ」で、キャサリン先生に対しては記事内のコメントが全てです。

あと文字読むゲーム体験の基準が前述のFateだけなので、『全然死ぬ気配ねぇな』と思ったり、急に距離を詰めてきたアトリに対して『おまえのこと何も分からんくなった』とも。

一応場面としては、『女子組の保体授業により、LOVEとLIKEの違いを自覚。”好き”がLOVEであると思ったアトリが、行動で示している』という微笑ましい場面なのですが、私はその辺ロボット不信なんでしょう。そんなことある? とめちゃくちゃ疑っていました。

はい、では次。場面でいうと……エデンから帰ってきた辺りまでだろうか。

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はい、悪い予感は概ね的中するもの。浮かれてた夏生くんと対照的にめちゃくちゃ疑ってた私の”それ”は真でした。

まー、その思考回路のせいで手痛い失敗をする訳ですが、それは次に。

だんだん朝が弱くなっていくアトリに不吉な予感を感じ、

幸せな日常で出てきた選択肢(キスする/見つめるのみ)に動揺し、

アトリの真実……の一部を知って、エデンに乗り込み、感情を吐露する夏生くんに『違う』と思う。

因みに先の選択肢、俺は「見つめる」を選択しました。

夏生くんはともかく俺はアトリを”そう”だと疑っていて、そんな相手に不意打ち気味なキスなんてするべきではないと。ただ見つめ合って、それで終わりだと思っていた訳で。

結論から言うと無駄でした。アトリの方からしてきたからね。

……で、テンションMAXの夏生くん。最近は夜も弱いらしいアトリの日記(ログ)を、好奇心から見てしまう。

”それ”:記事作成者、ロンがアトリに掛けていた疑い。彼女に心などは備わっておらず、恋人のような振る舞いは参考文献からのシミュレーションである、という仮定。

”それ”だった。

……まあ厳密にはごにょごにょで、ある程度察しが付いた自分は『よく見ろ!』と夏生くんに言ったりするのだが、背後霊に意味はねぇ。

そんな状況になっても、次の一日がやってくるわけで。

色々あって、エデン……孤島に辿り着く夏生とアトリ。事故のような形で乗り込んだ彼らは、星空の下、寄り添いながら一夜を過ごす。

そこで、夏生は『今が幸せで、もう満足』というようなことを言った。

理解は出来た。孤独な場所から解放されて、友達も居る。好きなヒトも、近い終わりを予感しながらも今は居てくれる。幸せで、幸福で、満たされていて、救われていると。そう思うのも無理は無いし、俺も同じ状況ならばそう言ってしまうだろう。

ただ、何となく違うのだと。

今は幸せかもしれないけど、アトリが居なくなった後はどうするんだ。

ここに居ると満たされるかもしれないけど、いつかそこも沈んでしまうぞ。

観客でしかない私の妄言だ。主人公に求めてしまう期待だ。けれど、今の夏生に『星』があるとは思えなかった。

そんなことを思ったまま……『きみは地球を救わなくちゃいけないんだ』と夏生に望みながら、物語は進んでいく。

ちなみにエデンで色々やっている時、竜司は頑張って船を守っていてくれました。

船旅となると水菜萌や凜々花は危ないし、キャサリンは先生なので竜司だけが頼りです。本当に理想な男友達関係で、私が他のギャルゲやった時に物足りなさ感じないか不安だぞ。

はい、では次。

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走り切ろうとして失敗し、一度バッドエンドを迎えてからのリスタート。

海に沈んだあの地へ向かって、帰ってくるまでの発言集だった気がする。

えーという訳で。『全てはアトリを怖がった俺の責任です。』

というのもですね。色々あって三回目の選択肢が出てくるんですけど。片方選べなかったんですよ。

全て悟りました。「ああ、好感度稼ぎを出来なかったんだ。俺はあの時アトリを疑って『まだその時じゃない』なんて日和ったけど、逆だ。感情なんて無いと疑っていたからこそ、俺たちは感情を抑えずに伝えるべきだったんだ」

まあルート分岐の挙動は「なんか知らんけど間に合った!」なので、『バタフライエフェクトだね、分かるとも!』としか思えなかった訳だけども。

ここに来て、すごい切実な『暴力』が顔を覗かせて、雰囲気が暗くなります。俺としてはこっちの方が馴染み深いけどね。

伏せ字部分は、あらゆる理論武装を用いてアトリを破壊しようとする「ヤスダ」と、全然関係ないんだけどとあるゲームでAIに心を見出し守ろうとした「シイナ」ってキャラが居たのでそれを当てはめ伏せていました。

ちなみに暴力CGはガン見してたのに、キスのCGと一連の表情差分で割と目ぇ逸らしてた俺、逆にギャルゲー適性ありそうな気がしてきた。

この辺のイベントを超えるとアトリが感情を自覚して、イメージの中にある恋愛漫画ヒロイン(中盤)みたいな挙動をしだすので、別作品の安田くんみたいに「くそっ…じれってーな」と何度思ったことか。

あと、地味に『絶対俺のこと好きだろ! ……でも竜司の忠告からすると』ってなってた夏生くんがめちゃくちゃ面白かった。男友達と友好度上げ過ぎた弊害来てる。

……で、いつの間にかアトリに感情移入というか、共感するシーンへ。

心を自覚した彼女であるものの、その活動限界……余命は5日も無い。

どれだけ幸せな日々を過ごしたとして、たったそれだけの時間で全てが終わる。死にたくないと、泣き喚く。

今のアトリを自分に重ねるのはお門違いも甚だしいんだけど、終わりを忌避する一点に、思うところが無い人間など居ないでしょう?

そろそろ次の発言まとめかな。

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星。夜空を彩る遠い世界の恒星たちは、文明が廃れ光差さぬ世界ではよく見える。

ずっと遠くにあって手が届かないもの。届かないのに手を伸ばすもの。何よりも美しいもの。ただそこにあるだけで原動力になるもの。

これらの評価はだいたいFateとかその辺から取ってきたものであるが。そういったニュアンスで、ATRIは星の物語だったなーなんて思うのである。

ずっと遠くにあって、見えているのに感じていない状態。既に喜びを知っていたはずのアトリは、最後の日にようやくそれを実感した。

悲しいとは、楽しかったであるのだと、答えを見つけていた。


最初は自身を守る鎧として、誓った。ボクは地球を救わなくちゃいけない、そうでなければ、お父さんが迎えに来ないから、自分はいつまで経っても救われないと。

そんな夢も儚く、現実に押しつぶされた夏生は、アトリを救うために同じ決意をする。そして彼は……彼女のことをずっと想いながら、心にその記録を瞬かせながら、世界を救う種を撒いた。


そんな彼らが行き着く先は、TRUE ENDに記されている。人によっては蛇足のように感じたかもしれないけど、俺は結構好きですよ。

最期の一日を、ずっと想い続けてきた夢のために使うこと。それを咎められるやつがどこに居る。

あの一日さえ永遠ではなくて、いつか彼らは消えてしまうのだろうけど。

そう思うと、なぜだか俺まで切なくなるけれど。

本当に世界が救われたかなんて、分からないけど。

ゲームセット! いいエンディングだった! なんてね。




キャラクター感想

ログの感想しか残してねぇ! キャラ感想すんだよ!

・斑鳩 夏生

今作の主人公。昔は自分が地球を救うと息巻いたものの、色々あって疲れてしまい、昔住んでた土地に帰ってきた陰気な少年。

彼とアトリが出逢ってこの物語が始まる訳ですが、この物語は彼の成長物語でもありました。

自分にさえ失望していた彼は、級友を頼りながらも夜に光をもたらし。

幸福で満足だと停滞していた彼は、最後に前へと進む決断をする。

時々不自然にテンションが上がったりしているところは「お、俺らと同じ陰キャラだ!」なんて思いもしたけど、とんでもない。夏生くんはすごい奴だよ。

最近はメンタル強っ! な主人公を見る機会が多かったので、凹んでいる夏生くんを見て「もーこんな腐ってー。……無理もないか」って見守る不審者になる割合が結構多かったわね。


・アトリ

今作のヒロイン。当作は一本道のゲームで、選択肢も合計三回だけ。ゲームというよりはシナリオを読んでいるような感覚。

最初は「ヒロインっていうか運命の足というか……」くらいの評価だったのだけど、”それ”が発覚してから評価が一点。強すぎるぞこのヒロイン……!

感情が無かった頃は思考も強かったけど、自覚してからは振りまわれることも多かった少女。最終的に答えを得て、彼女は長い眠りにつきます。

かわいいと和み、おかしいと疑い、信じたいと思えたヒロイン。俺の中で、評価がコロコロ変わったキャラクター。

感情自覚してからの日常が全然足りないし、こう無感情時代の振る舞いも結構好きなのでその方針の掛け合いも欲しいのでファンディスク下さい。


・神白 水菜萌

良い奴すぎる。ルート分岐あるゲームだとヒロインだったでしょうが、このゲームは一本道だったので……。

第一印象では一番好きで、抜けてるところも可愛いなぁなんて思っていました。彼女への評価は大きく変わりませんでしたが、だんだん「良い奴すぎる!」と叫ぶ頻度と音量が大きくなっていたような。

TRUE ENDでは驚きの……!? そうでもない? へへ。

竜司のように危険を歩む関係でもなく、凜々花のように強さが際立つ人でもなく。ずっと日常側で居たなぁっていうのが、やはり好きですねぇ(ポケモンコンテスト)

彼女との恋愛イベントかなり欲しいのでファンディスク下さい。


・野島 竜司

相棒!!!!!!!!!

……失礼。野島竜司。名前に『龍』を記すものとして若干敵視していた瞬間もありましたが、こいつめちゃくちゃ良い奴でびっくりした。

俺は女性耐性があんまり無いので、竜司とバカやってる時が一番安心感を感じました。(なんでギャルゲやったの? 興味はあるんですよ!!!)

ATRIの感想を見る感じ「男友達よかった~」みたいな感想もちらほらあったので、繰り返しになるけど他のギャルゲやった時に友人枠に物足りなさ感じないか不安です。

アカデミーに帰ってからの夏生くんにそんな時間があったのかは分からないけど、時々竜司とバカみたいな遊びとかして欲しかったよ。ファンディスクちょうだいちょうだい。


・キャサリン

小佐田 花子先生。最初は特に何も感じていなかったが、ハナちゃん呼ばわりされ始めてからは「アホでは?」と思う機会が多くなっていきました。

でもいざとなったら皆を守る教師。名前と服装以外は理想的だと思うんだよねぇ……。なんで小学校教師の名目なのにあんな服装なんです?

借金取り時代は荒れていたのか、教師するたびに良い人度が上がっていく方でした。

もうちょっとスポット当たって欲しい気もするのでファンディスク下さい。


・名波 凜々花

大成しろ!!!!! ……失礼。

夏生くんが強力な発電機を作ろうとした最も大きなキッカケは、屋上の頼りない豆電球で本を読もうとしていた彼女だったように思います。

他にも(小学生らしい振る舞いとは別に)理知的な思考や危険人物を判断する直感など、(こんなことを言うのもアレだが)将来有望な頼れる女の子です。

誰かと打ち解けることにおいて、あの場で最も優れた人間と言ってもいいでしょう。最初はクソガキ扱いしてた夏生くんだけども、あの一件から彼女をやたら評価することに。あの世界における、『未来の可能性』を示す一人なのかもしれません。

彼女が主役のエピソードも見たい! ファンディスクを!



・ヤスダ

バッドエンドでは殺され、グッドエンドでもボコボコにされる悪役。

登場人物からは軒並み「何なんだこの野郎……」といった感じの評価は受けますが、夏生くんからは「他人事とは思えない」と一定の理解を得られているようにも見えます。

俺としても、やったことはともかく感情は理解出来るので、ざまーみろとも思わず。先生の成果が見られて、あなたも答えを得られていたらいいのだけれど。

ある程度丸くなった後に、研究者として夏生くんと話す姿が見たいのでファンディスク下さい。


・詩菜

環境がブラックだった人。アトリの元マスターで、人知れず彼女の心を育んだ方。

俺にとってはその程度の人物評だけど、君たちにとってはそうじゃないよね? 母親と、元マスターなんだもの。

彼女とみんなの、楽しかった思い出が見たいなぁ(ちらちら)、なんて。


――私の初美少女ゲームは、こうして終幕を迎える。

彼らのその後はどうなるのか。辿り着いた彼らは、どのように最期を迎えたのか。

あの後、世界は救われたのか。分からないことだらけだけれども、一つの物語、一つの人生が、完了したことは事実なのだ。

私の世界では、空を見上げても満天の星空は見えにくい。彼らが抱いた美しいものを、この現実で共有することは叶わない。

彼らのように答えを得られるかも分からない。ただ――。

彼と彼女が寄り添った世界は、綺麗だった。