月蝕歌劇団『金色夜叉の逆襲』

2005年05月24日


月蝕歌劇団の『金色夜叉の逆襲』を観た。
月蝕を観たのは一体何年ぶりだろう。
一時期、私は一ノ瀬めぐみにはまっていた。
あの少年のような、かといって決してボーイッシュではない独特の雰囲気は、彼女にしかないものだ。
終演後に少し話をし、お菓子やキャラクターグッズ(彼女はミッフィーが大好きだ)を差し入れたりもした。
高取英の演出には飽き飽きしていたし、秋葉系の客の多さに辟易してもいたが、それでも一ノ瀬めぐみに会うためだけに、私は月蝕を観続けていた。
ところが、彼女が結婚したと聞いてから、なぜか嘘のように気持ちが冷め、すっかり行かなくなってしまっていたのだった。
今回何年ぶりかで観て、役者は大幅に入れ替わっていたものの、やはり月蝕は変わってないなあ、と思った。
過去と現在が交錯し、死んだ人が生き返ったり味方だった人が急に敵に回ったりという、ストーリーのいい加減さ。
蝋燭を持って踊り狂う少女たち。
クライマックスの、剣や銃の打ち合い、そして思い切り客席に飛び散る血糊。
次々と人が死んでいく(でもまた生き返る)クライマックスシーンはバカバカしくて楽しかった。
そして一ノ瀬めぐみは、やはり可愛い。
いくつになっても、結婚しても、変わらないのだ。
今回は着物姿の娘役だった彼女。
着物もものすごく可愛かったけど、少年役がやはり彼女には一番だと思う。
以前最後にやっていた、一人一人マッチで火をつけて自分の顔を照らしながら口上を述べる演出、結構好きなんだけど、今回はなかった。
『奴婢訓』で使ってたからかなあ。

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