カベソンの変奏曲
アントニオ・デ・カベソンは、スペイン・ルネサンス時代に活躍したオルガン奏者。盲人であったが、幼い頃から音楽的才能を発揮し、18才でスペイン宮廷に仕えフィリペ2世の外交に同行、国際的にも名を馳せた音楽家でした。
変奏曲を得意としていたカベソンですが、この2曲もなかでも人気で傑作といえます。盲人ゆえに研ぎ澄まされた感覚があったのでしょう、多声的な作品ですが、旋律の織りあいや構成のバランス感覚が素晴らしい作品(私個人の所感)。鍵盤音楽黎明期にこれほどまでに驚異的な作品を書き、オルガン音楽界の扉を開きました。
肖像画は残念ながら残っていないようです。(焼失したか?と何かの文献で読みました)
アントニオ・デ・カベソン/Antonio de Cabezón (1510-66)
1.イタリア風のパヴァーヌによる変奏曲
Diferencias sobre la Pavana Italiana
2.「騎士の歌」による変奏曲
Diferencias sobre el Canto del Caballero
※解説付き(日本語と英語)
with commentary(Japanese&English)
演奏:木村恵理
Performance by Eri Kimura
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