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【ネタバレ注意】冴えカノFineを見たら霞ヶ丘詩羽先輩のことがもっと好きになった件について

ろーるすこーです。
まず最初に、noteですが、今後は仕事のこととかも書こうかなと思い、若干プロフィール周りをアップデートしました。
まあ、今回の話題は全然仕事関係ないんですけどね。

…ということで遅ればせながら先日、私も冴えカノFineを見ました。

いやー、スゴかった。感情だった。人生だった…。

冴えカノはアニメだけ追ってて、1期の頃からずっと霞ヶ丘詩羽センパイ推しを貫いていたのですが、今回に限っては加藤が…どうしようもなく可愛かった……。反則じゃん…。

見た人なら分かるよね?

加藤恵も澤村・スペンサー・英梨々も、ドチャクソ泣いてたし、オレも泣かされた。

しかし、ただ1人、涙を見せることなく、静かに悲しみに打ちひしがれていたヒロインがいたことを忘れてはならない。

霞ヶ丘詩羽だ。

今回は冴えカノFineの感想、そして見終わった後にやっぱりどうしようもなく霞ヶ丘詩羽のことがもっと好きになってしまった話をしようと思います。

※執筆時、劇場で1回しか見てないから、所々記憶が朧げな部分があります。

・霞ヶ丘詩羽のここが好き

まず最初に、自分の中の感情を整理しておきたいと思う。
霞ヶ丘詩羽のこんな所が好きなのです。

- 才能がある
- 空気が読めすぎてしまう
- 決定力がないところ
- えっちな年上のおねいさんであるところ

個人的にアニメを見る際に、どうしても正ヒロインよりも負けヒロインを好きになりがちです。
谷川柑菜、羽川翼(この世の女性の中で最も好き)、新垣あやせ、比良平ちさき(かやのんですね!)、そして霞ヶ丘詩羽。
えっちな年上おねいさんキャラは大体好きになりがちだが、中でも詩羽センパイはそのクセ決定力に欠けるというか、グイグイというよりも最後の一歩は踏み込んでこない、そんな感じが個人的にはGOODです。

LOVE iLLUSiONも詩羽センパイverが1番好き。

・いつから好きだったのか?

さて、ここからは劇場版本編を振り返っていきます。

見終わった後にボクはずっと考えていました。倫也と恵はいつから互いを想い始めていたのだろうかと。
以下の辺りが怪しいな〜とアタリをつけました。

・たまごやきを食べるシーン(冒頭から合鍵を持ってる時点で怪しすぎる)
・巡璃15の展開を相談するシーン
・駅のホームで手を繋ぐシーンの前後

冒頭、合鍵で勝手に安芸家に侵入し、朝ごはんを用意する正妻っぷりに軽くジャブを食らったと思いますが、その後、当たり前のように倫也の食べかけの玉子焼きをパクリとひと口する恵。

間髪入れずにワンツーで殴られて、正直、面食らいましたよ。
まぁでも、後にもたっぷりと語りますが、倫也も恵もお互いにめちゃくちゃ公私混同しまくってるんですよね。都合の良いようにゲーム制作と個人の立場を行ったり来たりしてる。
でもまだここでは、倫也のお世話係としての恵が強いと思うのでシロかな。

次、巡璃15のシーン。主人公が巡璃ルートに入る一個前のイベント、いわゆる"フラグ"が立つゲーム内での重要なシーン。
Fineの物語的にも、恵にその後の展開を倫也が相談する…というマイルストーン的な場面で、恵は「涙を拭いちゃダメ」とアドバイス。
「完全に恋に落ちる前なんだからこうあるべき」と言ったその瞬間には恵は落ちてたはず。というか「私を攻略するならこうじゃないと」と倫也に手ほどきしたとも捉えられますよね、アレ。

その後の巡璃ルートも倫也は度々恵に相談をしていたが、恵は巡璃ルートには起承転結の”転”は要らない、とキッパリ。
どう考えても、そのまま行けばゲームは非常に退屈な作品、駄作になるだろうというのは、映写機の前の皆さんも脳裏をよぎったと思うが、倫也はそれを受け入れた。

これはお互いに都合のいいように”公私混同”をしていた際たる例だと思う。

恵は自分の思った通りに転ばなかったら拗ねるし、望んだルートになったら寝るまでスカイプに向かい合っていた。
とても甘くて幸せな時間がそこには流れていたが、この「倫也くんが頑張ってプロット書いてるとこ、私見てたい〜」で、倫也は恵の気持ちに少し気づいた節があるのではないかと私は思っています。

"ロケハン"と称して駅のホームで本読みをやって、手を繋いでみたり。もう完全に脈ありとさすがの倫也も気づいたはず。
2人の甘々DAYSは恵の誕生日の日の直前にピークに達していた。
あくまで倫也は"ロケハン"と称して恵を呼び出したが、ここで一歩勇気を踏み出して「ロケハンじゃなくても来るか?」と聞いた。
恵はプライベートでも絶対に行くと言った。2人の気持ちは一緒だ。

しかし現実は恵の望まぬ”転”となった。
この脚本/構成の妙にボクはシビれた(原作が素晴らしいのでしょう)。

・叙述トリック的な展開

Fineを見てて思ったことのひとつとして回想の差し込むタイミングが絶妙だったなと。
具体的には倫也が英梨々と詩羽センパイの助太刀に行くあたりな訳ですが、既に主人公たちの世界線では過ぎ去ってしまったことの為、視聴者たちはその事実を受け入れるしかない。
英梨々派も詩羽派も恵勝利ルートを受け入れざるを得ない。

でも見終わってから改めて振り返ると、伏線はちゃんと張られてたんですよね。

倫也がやってきてすぐに「よーしバリバリ描いちゃうぞ〜!」なんつって英梨々はイラストに取り掛かる訳なんですが、そもそも英梨々って倫也の前では描けなかったんですよね。
それが描けてる=諦めがついてる、という訳なんですが、ちょっと解りづらかった、というかボクは気付けなかったです。

合宿で克服できてたんだっけ…?みたいなあやふやな部分もありまして。

そして、英梨々に倫也を諦めさせた詩羽センパイですが、これは次で語ります。

・英梨々が可愛かった。

("同い年"という勝手な)親近感もあり大西さんは大好きですが、正直英梨々はヒロイン3人の中でも個人的には最下位でした。
1期の頃からそういう子でしたが、周りが見えなくなるほどにのめり込める一生懸命さ、ひたむきさに改めて胸を打たれた次第です。
全てをとっくに察していた詩羽、その間もひたすら原画を書き続ける英梨々。
詩羽に事実を打ち明けられて、そこで初めて気付く。もう引き返せない事実に泣く。俺も泣く。

それでも最後に「10年前好きだった?」って聞く英梨々に、泣く。
気付けばボクがFineで流した涙の8割は英梨々に対する涙だった……。

・”普通”ってなんだ?

英梨々と恵、2人でお風呂に入るシーン。
恵が「倫也くんは、私なら手が届く、ちょうどいいって言ったんだ」的なことを嬉しそうに言う。
そこで、英梨々は自分が本当に恵には敵わないことを悟り、泣く。
オレも無く。

確かに英梨々も詩羽もどうしようもなく才能があって、倫也はその才能に振り回されたと言ってもいい。

それに比べて恵には何もない。倫也にも才能はない。
それでも何者かになりたくて、必死に頑張っている。
才能の為に、例えば睡眠時間や食事/風呂、あるいは勉強といった普通の生活を犠牲に頑張っていたと思う。

倫也や恵は、英梨々や詩羽と比べたら普通の人間かもしれないが、倫也はオタクでもない普通のJKだった恵を巻き込むくらいには普通じゃないし、それに付き合う恵もやっぱり普通じゃない。
と、ボクは思う。

大阪へ行く前、恵は「普通の三次元の女の子みたいにめんどくさく行くなって言えばいいのか、それとも二次元の女の子見たいに笑って送り出すべきなのかわからない」と言いながら、結局めんどくさく泣きついた。
それは恵がどうしようもなく三次元の"女の子"だったからだ。

「私は倫也くんのメインヒロインにはなれないよ」

この言葉が深く刺さった。
お互いの都合の良い"公私混同"のツケを払ったひと言だった。

この世に全く同じ人なんて存在しない。
だから「これが正しい」とか「こういうのが普通」ということは存在しないと思う。
強いて言うなら"普通"とはただの平均値だと思っている。

総体的に見て、こう考える人が多いからそれが"普通"。
夫婦や家庭のカタチはその数だけあるように、ボクにとって倫也も恵も全然普通じゃない。
普通じゃないことを互いに認め合って、支えていく。
それは友達関係であったり、仕事関係であったり、そして恋人や家族であったり。
だからこそ冴えカノFineを見たボクの感想は、冒頭のツイートの通り"人生"だった。
完全に加藤恵、安芸倫也、霞ヶ丘詩羽、澤村・スペンサー・英梨々、波島兄弟、氷堂美智留、紅坂朱音だって、誰かを支え、誰かに支えられて生きている。生き様がそこにはあった。

だから倫也が告白するシーンは、ただただ泣いた。

『・いつから好きだったのか?』なんてくだらないよ、本当に。
でも、いやだからこそ、そんな邪推へのアンサーとして
「倫也くんは私のものなんだから」が恵の口から聞けたんだから、それはそれで良しとしようじゃないか。
美智留と出海が1番仕事したシーンだったよね。

過去ツイですが、いいことを言ってる。
やっぱり冴えカノはすげえや(語彙力)。

・キャラソンが良すぎる

ボクはアニソンDJなので、アニソンをよく聞く。OPED挿入歌でもない、キャラクターソングというものもよく聞く。
キャラソンってどうしてもタイアップ曲に比べてマイナーだけれども作品の奥深さを際立たせるほんの少しのエッセンスだと思っている。
そして冴えカノの場合、たったひと振りのスパイスの有無で、とんでもない味付けの違いを楽しむことが出来た。

倫也にとって、エリリや詩羽のような才能の塊から比べて、半音下がった”♭”のような恵とだから、プロットの相談も気兼ねなくできた。
仕事だけじゃなく恋愛だってそうだ。
常に対等でフラットな関係だからこそ、彼女が選ばれたのだと思うと腑に落ちる。

M♭からULTIMATE♭にかけて、1期/2期/劇場版という時間の経過と共に加藤恵が成長していく様をキャラクターソングという形で知らぬうちに追ってたのだと考えると感慨もひとしお。

Fine見終わって、劇場を出てすぐM♭を再生したんですけど、聴きながら自分のツイートをM♭でエゴサして「うわ〜〜!それ〜〜〜!!!」と叫んでしまいました…。

・でも結局、霞ヶ丘詩羽が好き

でもね、やっぱり霞ヶ丘詩羽センパイのことが好きなんですよ。

まるでFineを予言したかのような2017年(2期の頃)のツイート

Fineの最重要ポイントのひとつ、恵へのメールを盗み見しちゃう詩羽センパイがたまらなく好きなんです。

2人を手伝いながらも、恵に送ってたメール、あれそのまま巡璃ルートの脚本になってたと思うのはボクだけでしょうか。
本命ルートのシナリオを読んで、仮にも一端の物書きである詩羽はすぐに倫也の気持ちを悟ったことでしょう。

先輩ルートも金髪幼馴染ルートも諦めなければならない、そして気持ちの整理をつけて、英梨々へ打ち明ける。

なんて大人なんだ……。
でも自分も同じ立場になったらそうしてただろうな、とも思うのです(何を偉そうに)。

常に結果最優先で、その方が効率的だと思ったら自分のことは二の次。
じゃあ誰が詩羽センパイを幸せにしてやるの?という問いに彼女だったらこう答えるでしょう。
「自分の幸せくらい、自分で掴みますよ」と。多分ね。

だからこそ、詩羽センパイを幸せにしてやりたいと思うのです。くぅ〜!愛おしいねぇ!霞ヶ丘詩羽!

追いかけて来ないで
昼間は仕事の顔、私
あなたの残り香
熱いコーヒーで消すわ

引用:饒舌スキャンダラス 1番Aメロより

そういう詩羽センパイがカッコイイなって思うし、守ってやりたいなと思う。
そして、自分もそうでありたいな、と思う部分もあるのです。

自分にとって当たり前、普通だと思う観点が彼女と近いのでしょうね。
だから共感する部分も多いし、好きなんだと思う。

恵と倫也が"普通の凡人"同士だったからこそ、懇ろになったように、人っていうのは常にそういう"普通"を分かち合える人を求めているのかもしれない。

恋愛にしろ、友達にしろ、仕事にしろ。

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