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鎖骨周りを開く

ホリ研マガジンを一緒に書いている松永有紀さんからリクエストがあったので、鎖骨周りを開くことについて。

鎖骨周りを開く。多くの場合はつい「胸を開く」と思ってしまいがちかもしれません。「胸を開く」でうまくいくこともあるかもしれませんが、鎖骨を開くように、例えばバレエなんかで指示出しされた時は、胸ではなく、鎖骨を開く、というところにポイントがあります。
(先生の中には、本当は鎖骨周りを開いてほしいんだけれど、「胸を開いて」と表現する方もいます)

鎖骨の真裏には上から1本目の肋骨が通っていたり、胸椎上部が関係するエリア。背骨の中で一二を争う動かしにくいところ。

それゆえ、つい、「胸を開いて」しまいがちになるのですが、まずは、胸を開いてしまうとうまくいかない理由について。

胸を開くとうまくいかない理由①

胸の開き方でよく見かけるのが、ただ胸を反らせること。肋骨も開いちゃうし、背中も閉じてしまいます。それゆえ、横隔膜は動きにくくなるし、腰痛につながることもしばしば。

胸を開くとうまくいかない理由 ②

腕を後ろに引くことで胸を開く方もよく見かけます。立っている時に、体の横側の線(服の縫い目の線とか)よりだいぶ後ろに腕がある皆様。要注意。肩こりにつながりやすくなります。

胸を開くとうまくいかない理由 ③

やみくもに肩甲骨を背骨の方に寄せるのも、よく見かける胸を開くための策。もちろん、エクササイズとして、その時だけやる、とかならまぁいいけれど、ずっとやってるのは、背中の緊張のもとに。肩こりにも繋がるんじゃないかな。

補足

③にも書きましたが、エクササイズ程度にちょっとやそっとやるくらいなら、プラスにつながることもあります。特に、猫背具合が大きい場合。反らすような動きをしたいのは事実です。思い立った時に、エクササイズとしてやるのは別にいいかも。

ただ、①〜③を「良い姿勢になるかと思って」無理に継続するのはおすすめしません。

バレエなどで姿勢を保つ際にやるのも、身体が緊張して動きにくくなるので、おすすめしないかなぁ。レッスン前にエクササイズとして動かすのはありかと思います!

おすすめのイメージ

鎖骨周りはそんなにたくさん動かないので、意識するとつい、胸を開こうとしてしまい、上記の①〜③をやってしまいやすくなります。

私がおすすめする鎖骨を開くイメージは、

①左右の鎖骨同士が離れていくイメージ

②鎖骨がその場で上に少し回転するイメージ
(実際に僅かですが、鎖骨は呼吸と共に回転します)

の2つ。

①に関しては、鎖骨の下に割り箸を張ってると思ってみてください。で、その左右の割り箸が離れあいっこをしていくのを想像します。

猫背になれば、割り箸がささるし、

反り過ぎれば割り箸が皮膚から浮く感じがイメージできるでしょうか。

これはロルフィング®︎のクライアントさんや、コース生にかなり好評なイメージの1つでもあります。

割り箸、刺さったら痛そうだから気付けそうだし、体から浮いちゃっても気づけそうだし。

まとめ

本当に鎖骨エリアは動きづらいので、ここら辺を開こうとしているのに胸を開いてしまう人はかなり多いんです!!

鎖骨エリアは、肋骨を開いたり、腕を後ろに引いたり、肩甲骨を寄せたりするほど簡単に変わってくるエリアではありません!

手っ取り早く見た目を変えようとするから、胸が開いてしまうことがとても多くあります。

なので、地味に、少しずつ。わかりにくいエリアでもあるので、プロにアドバイスを1回くらいはもらってもいいかも。

そして、鎖骨周辺を開くには、背骨も関わってきます。背骨を全体的にバランス良く動かす練習をしてあげるのも、鎖骨周辺を開くのに一役買ってくれますよ!

兎にも角にも、鎖骨周辺を開こうとしても胸を開いているうちは、鎖骨周辺が開かれてくることはほぼありません。まずは、鎖骨のつもりが胸を開いちゃってないか(特に上記①〜③の方法で)要チェックです。




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