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DIY講座・2

まずは「MDF板」を用意します。
あまり馴染みがない素材かもしれないですが、100円ショップの工作材料コーナーにも置いてあります。

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この記事を書くにあたり調べてみると、MDFは「Medium Density Fiberboard:中密度繊維板」の略称らしく、素材としては「紙」と同質で木材くらい硬い、ま、わかりやすく「圧縮したカッチカチの厚紙」ってイメージしてもらえるいいかと思います。

今回こだわるのは「質感」です。

「木材」的なやわらかさを出したいけど、木目を出したくない
均一な表面にしたいけど、「プラ」「金属」のような冷たさはイヤ
・光沢感のチープな感じにはしたくない


そんな、あなたに!

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…この人は何をお勧めしてるんだ?


「質感」にこだわりたいので、「塗装」についても検討を重ねました。

MDFに限らず、ペンキやスプレーで着色すると、塗料が膜となって表面を覆ってしまい、ベタっとした「塗りました感」が出てしまう。
こうなると、特殊メイクみたいに、元の素材とか関係なくなっちゃう。
すっぴんが一番(←何の話?w)

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素材感を十分に出すためには、その「特性」を活かしたやり方を考えます。


素材感を十分に出すためには、その「特性」を活かしたやり方を考えます。


…大事なので、2回言いましたw


例えば、コンビニのコピー機やレーザープリンタは紙の表面上にトナーが乗っかる、塗料と同じ着色方法。それに対して家庭用のプリンタは、多くが「インクジェット式」で、紙に染み込んで着色する。
…厳密には「顔料」は表面上に乗っかるらしいんだけど、ま、ここは「染み込む着色」ってイメージ重視でお願いします^^;

MDFは「紙」なので、そこに染み込んで着色できるようなものを考えます。


今回、着色したい色は「黒」。
「紙に染み込む、黒」ということで、このイメージで着想。

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半紙に染み込む、筆の墨。
ということで、「墨汁」を用意します。これも100円ショップで入手。

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墨に含まれる「膠(にかわ)」という成分が、プロのクリーニング屋でも落とせないというのを以前テレビで見ました。膠は何年経っても色がキレイに残るそうで、膠にこだわった墨はかなり高価だそう。
…なので今回100円ショップのものにしましたが、「安いものは化学合成な成分多し」とのことで、色のキレイさや残り方は、、、ま、100均クオリティってことで、まずは「お試し」としてはこれで十分かと^^


さて。
墨汁をハケで塗っていきます。
染み込むといっても、できるだけムラは残さないよう、キレイに丁寧に塗っていきます。
乾いたらまた上から重ねて塗ってを繰り返し、2〜3度塗りくらいするとキレイに仕上がります。

仕上がりはこんな感じ。

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いわゆる「黒マット」な質感のボードになります。
色も、塗料のような「黒100%」ではなく、気品のある「スミクロ」です。
墨汁を重ね塗りすることで、黒の割合を調節します。重ねて塗るほど、黒みが強くなる。この2〜3回の重ね塗りだと、体感ですが「黒90%」くらいでしょうか。



ということで、出来上がったこれは「アクセサリー作品」のディスプレイベース
アーティスティックな作品、高価な作品を置くのに、例えば「ナチュラルウッドなカワイイ什器」「布敷いただけ」とかだと、作品そのものもチープに見えてしまいます
作品の価値を伝えるためには、「高級感な、気品漂う演出」も大事なんですよね。


なので今回は、作風との兼ね合いも加味して、「マットなスミクロの質感」を整えのベースとしてチョイスしました。
イメージとしてはブラックジーンズみたいな感じです。色んな服に合わせやすく、邪魔せず、トップスを活かしやすい。
作品自体の自由度を確保しつつ、スッキリ見せてまとめるベース。

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ということで、実際の仕様がこちら。

こうだったものが、

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こうなる。

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一気に高級感が出てきます*

整えや見栄えがグッと上がるのと同時進行で、活動するステージも「屋外のマーケットイベント」から「銀座三越」への出展とかわっていきました。

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オマケでいうと、「作品名のキャプション」をつけ、シリーズごとに整理したことも、このディスプレイでは合わせて重要な要素です。
絵画の額縁のように、ガラスショーケースのように、を意識させるような演出で整えてみました。



ということで、これは僕がやってる「ブランディングデザイン」の製作一例ですが、こんな感じで身近で安価なものを活用して、できたりもします。
何も、全部が全部「高級な什器を取り寄せて」とかじゃなくても、十分「魅せる」ことはできるのです。
華やかな舞台セットの裏は、意外とハリボテなベニヤ板だったりするんですよと。

ま、一応、誤解ないように言っておきますと、お仕事で制作するときはちゃんと材料厳選して仕入れたりしてます^^
100均材料は「試作段階」で使用してて、それでもそこそこできるので、皆さんも是非お試し如何?
ということで、記事にしてみました*

…って、普通の「暮らし」の中ではあまり需要ないDIYかとも思いますが笑


前回のDIYはコチラ。


アクセサリー作品は、コチラの方でした。


読んでいただき、ありがとうございました*




最後までお読みいただき、ありがとうございました!頑張って書き重ねていきますので、是非またお越しください。