見出し画像

WASMINE[曲]

・「WASMINE」楽曲映像

このところ、PC環境を刷新したことで、諸々の設定と格闘しております僕です。めんどくさいよね、あれ。。過去のパスワードとかわかんなくなって捜索とか、ちゃんと整理しておかなかった過去の自分にイライラMAX。自業自得。



さて。
先日「楽曲制作しましたー」と歌詞掲載記事させていただいたわけですが。

MV映像まとめもなんとかお披露目できる程度に形になりましたので、よろしければ楽曲もお聴きいただけたりしますと嬉しいです。

ということで、早速楽曲映像貼り付け。えい。

こんな感じで。
グリーンバックを導入して「クロマキー合成」に初チャレンジしてみましたが、こりゃあなかなか楽しいですねー。色々やりたくなっちゃいます。

ということで、本日はこの「WASMINE」という「楽曲」について解説ライナーノーツとか書いてみようと思いますので、お付き合いいただけましたら幸いです。


・私意 WASMINE

さて楽曲についてですが、前作「夜標」に引き続きで、ボーカルの方はama姐さんにお願いいたしました。

それ以外の部分については完全ひとり遊びで、作詞・作曲・編曲、演奏・プログラミング・エンジニアリング、果ては映像編集や演者に至るまで
「全部、オレ。」
でお送りしております次第です。

今回の楽曲自体は20年前につくった曲のリメイクではあるのですが、特にアレンジの部分で当時「やり残し感」みたいのがずっとあったもんで、それを解消すべく取りかかってみました。
合わせて、歌詞も新しく書き直し。歌詞は、ただの「物語」だけじゃなくて、「アレンジとリンクさせる」ってことを表現チャレンジとしてやってみました。

すでに楽曲をお聞きいただけました方は感じられたかと思うのですが、この楽曲にはちょこちょこと「マニアックで奇異な仕掛け」を散りばめております。特に、僕自身がもともとドラマーだったこともあり、20年前の原曲の時点から、主にリズム的な仕掛けをやる目的で作った曲でした。
やりたいトリックと語りたいウンチクが多々ある楽曲なので、そういうのが好きな方に楽しんでいただけましたら、がんばった甲斐あったなと喜びます^^


・1:49〜 リズムトリック

この楽曲自体は終始一定テンポの4拍子で進みますので、映像ではそれをわかりやすく可視化した「メトロノーム」を一貫して振れ続けさせることにしました。

が、しかし。
それこそが仕掛けの布石でして。

楽曲の「1:49」の時点で一転、そこからしばらく、メトロノームと曲の進行がズレた感じで進むことになり、うまく拍が取れなくなります。
これが、やりたかった「リズムトリック」という仕掛け。
実は楽曲の進行自体は変わってないんですが、バックの演奏オケのアクセントを変えることで違和感を覚えさせる、というトリックアートみたいな意地悪です。「1、2、3、4…」と拍を取ってみる(取れるかな?)と、実は歌メロだけはもともとの進行に則って進んでいるのがわかります。
ざっくり図解するとこんな感じ。

そんな説明的意図を込めまして歌詞では、

この先  行き違い
そう  間もなく

ねぇ  どこから
もう合わない

と歌っているわけなのでした。
うむ、こざかしい笑


・3:27〜 メジャーセブンの罠

ご存知のとおり、音には「ハモる」という関係性のものがあって、例えば「ド」の音には「ミ」「ソ」の音を当てると、綺麗なハーモニーになったります。
反対に「不協音」というのもあって、例えば「ド」に隣り合った「シ」の音を当てると、綺麗に響かずに不快にさえ感じてしまう。
ざっくり単純に言ってしまえば、この響きの綺麗さや不快さって「音同士の距離」が関係していて、その距離の組み合わせで様々な「和音」が構成されるわけです。

さて、今回この楽曲では「メジャーセブン」という組み合わせのコードを使っているのですが、これは「ド・ミ・ソ・シ」の音で構成される、とても綺麗でおしゃれなハーモニーになる和音です。
この和音を奏でる際は、構成音の「ド」と「シ」は一番遠いところの距離のものを鳴らすのが一般的ですが、あえてここで「シ」を「ド」に隣り合ったものを使うとどうなるか。
という実験を「3:27〜」の部分で、シンセの音でやってみたのでした。

上述したとおり、本来は綺麗なハーモニーのはずの和音構成なんだけど、隣り合った距離感で「不協」を生じるギリギリ感。快なのか不快なのか、一過性の緊張感。
ということで、その部分の歌詞は

近すぎたら 崩れるから
続くことはできなかった

と書いております。
音楽も人間関係も、「ちょうどいい距離」っていうのが大事だよと。


・4:03〜 ポリリズム

間奏は、お得意「ポリリズム」です。
特に今回はメトロノームで4拍子刻んでくれてるのがあったので、目と耳にズレを認識してもらいやすいなと思い、予定になかったけどやりたくなっちゃったんですよね。わざわざややこしくこねくり回したくなるのは、もはや病気^^;
今回のポリリズムは「8分の6」と「8分の7」のリフを当てました。

ちょっと余談ですが、僕的にPerfumeが「ポリリズム」で世に出てきて、曲聴いた時の衝撃というのがありまして。
間奏で本当に今回みたいな「ポリリズム」を繰り出してきたのを聞いたときに、おいおいメジャーシーンでアイドルがこんな大胆なマニアックアプローチしてよいのかと、やられたと思ったものです。
たぶん、僕が色んなアプローチを組み込んで楽曲制作をしようとトライしている一端には、このPerfumeの「ポリリズム」に触発されたところが大いにあるんだろうなって、今回ポリリズムを作りながら思い返したのでした。


・恣意 WAS MINE.

ということで、ここまで読んでいただきました方、なかなかにマニアックな僕のウンチクにお付き合いいただきまして、どうもありがとうございました*

一筋縄ではいかないような楽曲をつくること、キャッチーであるべきポップスの楽曲に如何にわかりにくい要素を入れられるか、それでいてキャッチーな印象に着地させる。

そこらへんが、僕のものづくりのアイデンティティみたいな気がします。
基本、ひねくれ者で意地悪な思考をする感じです^^


「恣意」
「私意」
「思惟」
耳で聞く歌詞の「物語」では、She was mine.

読んでいただき、ありがとうございました*

この記事が参加している募集

私は私のここがすき

最後までお読みいただき、ありがとうございました!頑張って書き重ねていきますので、是非またお越しください。