マガジンのカバー画像

ファンタジー小説

13
実は、ファンタジーの入り口は身近なところに潜んでいるのでは…… という視点で描いています。 夢のようでもあり、現実のようでもあるファンタジー作品です。
運営しているクリエイター

#異世界ファンタジー

『繚乱コスモス』(9)☆ファンタジー小説

 眠れたのか、それとも起きたままだったのか。  不快なまどろみの中で朝が来た。  徳子は…

秋田しげと
7か月前

『繚乱コスモス』(8)☆ファンタジー小説

※※※ 「雨の音……」  瞼を開くと曇ったレンズを覗いたように、視界がおぼろげだった。た…

秋田しげと
8か月前
3

『繚乱コスモス』(7)☆ファンタジー小説

 徳子は、一刻も早くこの家から出て行こうと、目眩を耐えながら立ち上がった。すると、窓の外…

秋田しげと
9か月前

『繚乱コスモス』(6)☆ファンタジー小説

「もう遅いけど、いいのかしら?」 「わたしは大丈夫よ。それに、帰りは車で送るから心配しな…

秋田しげと
9か月前
4

『繚乱コスモス』(5)☆ファンタジー小説

 女将が襖を開けると、12畳の和室があった。しかし、畳はその半分ほどしか敷いておらず、残…

秋田しげと
9か月前
2

『繚乱コスモス』(4)☆ファンタジー小説

※※※   「山代さん、昼間はごめんなさい。お茶こぼすというか、ぶちまけちゃって……」  …

秋田しげと
10か月前

『繚乱コスモス』(3)☆ファンタジー小説

※※※   (美奈子さんにこのお茶を飲ませるワケには……)  徳子は震える手で茶碗を持ち上げつつ、猛烈に考えた。お局OLに気遣いするのとは別の脳ミソを、フル回転させる。 (これしかないっ!)  決めるが速いか、徳子はコケた。茶碗を持ったまま。  中身はテーブルにぶちまけられ、美奈子以外の3人は初め驚いた表情を浮かべ、次第に迷惑そうな表情へと変化する。 「おいっ、ナニをやっとるんだっ、イヤすみませんですはい……」  開発部の課長は、徳子に対しての小言と来客への謝罪を交互に繰り

『繚乱コスモス』(2)☆ファンタジー小説

※※※ 「おはよう」  美奈子が教室に入ると、その場は一瞬静まり返り、次いでクラスメイト…

秋田しげと
10か月前
1

『繚乱コスモス』(1)☆ファンタジー小説

 宮島(みやじま)徳子(のりこ)は、所属する課のお局OL、黒田の言葉に内心呆れていたが、さも…

秋田しげと
10か月前
1