『無意識を意識する』1
自分では意識して行動しているつもりでも、私たちの行動の大部分は、無意識的に行われています。情報処理のツールであるパソコンも無意識活動を誘発する機能があります。
仕事を処理しようとしてパソコンを使っているつもりがいつのまにか、ネットサーフィンや、動画に夢中になるなど思いもよらない別の行動をとらされることです。
この時が無意識に動かされている時なのです。私たちの身体の生理作用も全く意識することなしに、呼吸し、心臓や体内の各器官を同時に動かし、消化活動や生命を維持するための活動を自動的に行っています。これらのコントロールをしているのも無意識の意識です。無意識を司る脳(脳幹)は、全く休むことなしに働き続けているのです。
ここからは、少し観点を変えますが無意識は心に関連があります。ではその心とは何なのでしょうか。手っ取り早く言えは意識です。意識を更に分析すれば「意識」「無意識」「前意識」という、三つの領域で構成されています。
最初の「意識」は、自分で意識できる領域です。私が今、感じたり、考えたりしているものですから顕在意識です。「無意識」は、自分では全く意識できない心の領域です。この意識は通常「潜在意識」とも呼ばれています。そして最後の「前意識」(ぜんいしき)です。自分の意志によって意識化できる領域です。無意識下にあるものが意識に上る前の領域です。
「忘れていたこと」を思い出したということは良くあることですがこれが前意識です。
心は大変抽象的なものですから、氷(氷山)に例えられます。氷山を私たちの心とするならば、海面上に頭を出している部分が意識、海中に沈んでいる部分が無意識、その中間の、時々水面に顔を出す部分が前意識などと例えられます。
氷山はほとんどの部分が海中に没しています。ですから無意識は心の大部分であり理解できる意識はごく少数領域なのです。人の行動は、何気なしに行われますが、ほとんどの所作は無意識的なのです。
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