見出し画像

最善手を打つ

明けましておめでとうございます。
本年もなにとぞお付き合いの方よろしくお願い致します。

さて皆様、七対子(チートイツ)という言葉を聞いたことがありますか?
やったことがある人ならすぐわかると思いますが麻雀の手役(以降役)の一つです。

麻雀というゲームは中国発祥。
基本的には4人で卓を囲み34種、136枚の牌をそれぞれが引き合い
役を作っていき競い合うゲームです。

麻雀の役はいくつかの特殊な揃え方以外は
5ブロックで揃えるのが基本で
4つの面子と1つの頭という構成です。(ご興味のある方はご自身でお調べください)

ところがこの七対子という役はアメリカで考案されたという特殊な事情もあり
多くの役の中でも不思議な揃えかたであり7ブロックで構成されています。

確率、効率的に考えると仕上げづらく、上がりきるのに困難という理由で
多くの打ち手が敬遠しがちな役の一つとして僕は認識しています。

ところが僕はこの役を多用し
かなり頻繁にこの役を上がり切り、七対子職人と麻雀仲間に言われています。

さぁ、そろそろみなさまお気づきかと思いますが僕は麻雀が大好きです笑

趣味という趣味がない僕ですが唯一ずっと飽きないゲームが麻雀であり
若い暇な時分は毎日ように徹マン(徹夜で麻雀)に勤しんでおりました。

※一応念のため20代のころねと言っておきます。

麻雀は基本は確率のゲームではあるのですが
4人で打つという特殊状況もあり
その時々のメンタルや運がすごく勝敗に直結する場合が多くあります。

さらに人間性が出やすいゲームでもあり、やればやるほど
その面白さや難しさにハマっていくという
完成度の高い、もはや芸術の粋に達していると僕は感じています。

さて本題に戻ります。
そう七対子。

もう飽きましたか?

続けますけどね笑

そう、七対子は確かに難しい役ではあるのですが
いくつか僕のなかで多用する理由があります。

・打点を狙える(裏ドラが乗ると満貫)
・守備的に打てる(相手の攻撃を避けやすい)
・守備から攻撃に転じれる(相手の攻撃を避けつつ勝ちを拾う)
・待ちが読まれづらい(基本はフリテン以外のどの牌でも待てる)
・よくこの役を狙うイメージがつくことで相手に恐怖心を植え付けることができる

こんなところでしょうか。

また仕上げるのが難しいというイメージですが
とにかく自分の手牌、河に放たれている牌から予想される他3人の手牌をイメージし、まだ山に残っている牌を想像することで
牌の切り順が自ずと決まってきます。

そもそもものすごく乱暴な計算でも4回に1回しか上がれないゲームです。

そのようにゲームの大半は守備に回らないといけないと考えた時に
なんて素晴らしい役だなと僕は思っています。

なんならアメリカ最大の発明は七対子と言って過言ではないでしょう(過言です)

さて、だらだらと書いてきましたが実はこの文章は七対子を称賛するものではありません(黒目)

麻雀を打っていると状況はどんどんと変化します。

前半で考えること中盤で考えること後半で考えること
自分の今の順位、牌の流れ、その他様々なこと。

いわゆる場況というやつです。

何よりそこに僕以外の人が絡んでいるということ。

それは現実世界と変わらない。

刻一刻と状況が変わる中で最善手を丁寧に探ること。
適当に牌を河に放っていてはいけないということだと僕は思っています。

時には撤退も必要だしその場その場で良いアイディアがまだないか疑うことも必要だと考えます。

どんな良い考えでもどんな決まり事でも一瞬で間違いだったと瓦解することも
しばしばあります。

僕自身が打ってきたオンリー椀や移動工房のことも
今やるべき最善手を探った結果です。

ここは攻めるべきかそうじゃないのか丁寧に探る。

それはコロナだろうがまたこれから襲いかかってくるであろう何某にも対応できる
力になると信じています。

実際はこの役ばかり常に狙っているわけではない。
柔軟に流れを見た結果の判断です。

たまたま僕の最善手だっただけ。

そう、僕はそんなことを考えながら今日も七対子を狙います(はい嘘)

どうも壮大なこじつけを最後までお読み頂きありがとうございました。
ではまた。

2021 1/14 ろくろ舎 酒井義夫




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?