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間抜けな記者会見とアホなコメント

随分以前から思っていたことがあります。

警察、政治家、企業の経営者
芸能人、その他諸々・・・

不祥事を起こすと責任者らしき人や
組織のトップに立つ人がテレビの前に現れて記者会見をしたり
コメントを発表したりして
不祥事について反省の弁というかお詫びの言葉を発しています。

『この度の事件につきましては大変遺憾に思っております。』

『今後は再発防止に向け努力して参ります。』

『厳正に対処して参ります。』

さてさて、僕はこんな言葉の羅列を聞くたびに、「またか・・・」
と思う訳です。
お詫びの定型文
反省の決まり文句
本当に心の底から反省してるのかっていう思いもないわけではないですが、
一番気に入らないのは

『そんなの当たり前でしょ?』

ということです。

・この度の事件につきましては大変遺憾に思っております。
当たり前です。
自分が率いる組織の人間が大きな事件を起こしてメディアにも取り上げられて、遺憾に思わない人はいません。
それを遺憾に思わない人間だったらそっちの方が問題です。

・今後は再発防止に向け努力して参ります。
そういう起きてはいけないことが起きて、再発防止をしない組織ってあるんでしょうか?
当たり前過ぎるくらい当たり前のことだと思います。

・厳正に対処して参ります。
厳正に対処するのはあなたの仕事です。そういう責任があります。
言われなくても国民全員がそう思っています。

反省の弁としてこういう言葉が出てくるのはまぁ普通のことだと思うので、
言ってはいけないとは思っていません。
第一声はこういう言葉で始まって良いはずなんです。
一番の違和感は、こういうあまりにも当たり前の言葉だけで終わってしまうことですね。

【反省の4つの弁】

・経緯
事件や不祥事が発生するまでの経緯がどうだったのか、誰がどのようにかかわったのか 。

・誰が対象か
不祥事によって誰がどのような被害があったのか、迷惑をかけた相手が誰なのかをはっきりさせないといけません。

・原因は
こういう不祥事や事件、事故などを謝罪する時に欠かせないのは
発生した原因をきちんと説明することです。
原因が明らかでないと対策の打ちようがないからです。

・対策は
発生した原因が明らかになったら、それの要因を潰すために何をするのか、それをどうやって実行するのかを説明すべきです。

ある程度の具体性を持ってそれらを説明して初めて反省の言葉ではないでしょうか。

申し訳ございません。
再発防止を頑張ります。
大変遺憾に思っております。
こんな当たり前のことなら僕でも言えます。
そうではありません。
反省をする、謝罪をする人の鉄則として、上に書いた【反省の4つの弁】
これらが全部説明されて初めて1セットです。
もちろん、大きな事件だったり限られた時間の中でカメラやマイクに向かって言葉を発するわけですから、具体的なことを話すのには限界があるでしょう。
でも、これら4つのことを一言ずつでも良いので説明するべきですし、
それがないから誰も納得しない、誰も理解できない謝罪の会見になるのです。

これは一個人であっても、企業であっても、国や地方の団体であっても同じです。
政治家や組織の上に立つような立派で頭の良い人ばかりなのに、
こんな間抜けな会見しかできないなんて、変な話です。

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