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【最終回】私がネギを殺すまで

最低だ。26日目まで順調にネギになろうとしていたあいつらは、31日目の朝に予想通り私を裏切った。死んだ。

はあ、残念なことよ。
生まれた時から私の鼻は低いと決まっていた
一重まぶただと決まっていた
必死に生きる運命だと決まっていた
楽に生活ができない人間と決まっていた
そんなことを考える時、私達には自己肯定の感情がないときっと生きるのを諦めてしまうだろう

何もかも。
そう、ほんとうに、何もかも辞めてしまいたくなる瞬間が多々ある
そんな日はあって当然
それが人間
しかし、お前らはネギだ。植物だ。
生きることを辞めるなよ。
植物は、水や光を見ながらあとは眠るだけだろうが。
ゴールがあるんだよお前らには。
ゴールが無い人間のために植物は存在してんだよ。
勝手に目の前から居なくなさんな。

哀しいんだよ、もう誰も私を置いて行かないでよ。

【いやぁ、ちゃんと毎日水もあげてたし間引きもしたし光合成もさせてたのになぁ…】

【収穫したらとうふの上に乗せて食べようと思ってたのになぁ…】

なぁ…。

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