「麦畑の怪物」を見た

鶴の一声×フラニーの遊び場の「麦畑の怪物」を見ました。

すごい面白かったです。いいものを見た〜〜という感覚がある。エンタメ性の高い演劇って感じで、ここ最近見た中では1番好きかもしれない。いや、好きです。

・舞台にある道具は最小限で、例えば脚立が門にも船にも塔?にもなる。舞台説明には音が使われることが多かったけど、その入り方もいやらしくない。自然。
・照明で表現される夜の窓綺麗
・主人公の口上が茶化されるの、「繰り返し」の面白さだ 技巧的
・回想の出し方が上手く、中身も面白い。キノの旅のような、一つ一つのインパクトが強い。でも「奴隷」という遮られた言葉が耳に残ることで、コメディパートも適度に緊張しながら見ることができた。物語が動く予感がちゃんとするというか。
・主人公はかっこつけで年長者として振る舞うけど、最後には弱さをさらけ出して立場も逆転するの好き。キャラ付けに意味があるの、大切だけど難しいと思う。リジー側はずっと一貫してて、「ヤコウの隣にいたい」なのも良かった。
・主人公がどうなったか分からないオチも好き 旅を続けるのか、海に入ってしまったのか
・様々な国があり掟があると言うのが、回想のパートですっと入ってくる。説明!!となるパートが無い。技巧〜
・舞台を知り尽くした上で書いた脚本だと思った。歌だったり転換だったり、物語を書くというより「演劇の物語を書く」を徹底していたイメージ。役目を終えたキャスト/小道具をはけさせるのが上手い
・殺人のシーン、主人公が棒を引きずっているのが好き リジーとの再会なのに全く安心できない
・ギャグ要素とシリアスが交互に入るの上手い あっさり死んじゃったけどタイラギ好きだった、いい先輩
・喋るけど説明的にならない(言わせてる感がない)のってどうやってやるんだろう…?


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