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相場ダイジェスト/リボミック(4591)/2021年11月~12月/バイオ2相イベドリ相場

●上昇要因
加齢黄斑変性(第一選択薬の市場規模は約1兆円/第二選択約の市場規模は約4300億)の治療薬RBM-0072相試験の一部のトップラインデータ報告への期待 ※加齢黄斑変性の市場規模はバイオ相場の中ではトップクラスに大きい
既存の第一選択薬や競合他社が開発を進める治療薬はいずれも「VEGF阻害薬」であり、症状が改善しない等の問題があった。これに対して、リボミックのRBM-007は「FGF2阻害薬」であり、既存の第一選択薬・競合他社の開発治療薬とは作用機序が異なるため、VEGF阻害薬のデメリットをカバーできる点で米国調査会社からもキーパイプラインとして評価されていた。
2相試験は複数あり、主に、①既存治療薬の治療歴があるが改善しない患者を対象とするもの、②治療歴のない患者を対象とするもの、の2つのアプローチであった。
・本相場のトップラインデータの報告は、上記①についてのもの。
約1か月で時価総額は約100億→260億に上昇(約160億分アップ)
・上記①のトップラインデータの暫定報告で既存治療薬以上の効果が得られなかったため、下落。
・なお、本相場終了後、上記②の試験については有効な結果が得られた。

参考 バイオ株の基本的なサイクル

●時価総額への影響
・初動時 時価総額 約100億
 2021/11/19時点終値370円×27,908,784株
・MAX時価総額 約260億
 2021/12/10時点高値944円×27,908,784株
・約1か月で時価総額は約100億→260億に上昇(約160億分アップ)

●相場の流れ
2021/11/19  決算説明会質疑応答
・RMB-007について、複数のメガファーマを含む国内外の製薬会社から提携の打診
・2相のトップラインデータの解析後、2022/1/10に開催される「JP Morgan Healthcare Conference」の講演をキックオフとして製薬会社との提携交渉を本格化させる

2021/12/10 滲出型加齢黄斑変性に対する第2相臨床試験のトップラインデータに関する暫定的報告
・RBM-007単独治療群 とアイリーアとの併用治療群において、アイリーア単独治療群を上まわる視力の改善効果は認められなかった
・未治療のwet AMD患者に対するRBM-007 単独治療試験(TEMPURA試験、医師主導治験)においては、視力と網膜組織構造の改善効果が認められた

主な出来事と株価推移は以下のとおり。

●類似相場
・アキュセラ 加齢黄斑変性の治療薬(市場規模1兆円)の3相期待で時価総額は約2800億まで上昇
・サンバイオ 慢性期脳梗塞の治療薬(売上試算1兆円)の2相期待で時価総額は約6000億まで上昇

●参考(※筆者が初動時に考えていたこと)


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