リボミック(4591)/パイプライン提携イベドリ相場
●上昇要因
・2022/11/17決算説明会質疑応答にて、加齢黄斑変性(市場規模1兆円)の治療薬RMB-007について、海外企業との提携発表を近々に行う旨が記載されており、イベドリが発生
・上記提携により、主力のRMB-007(加齢黄斑変性対象)がパイプラインとして復活(※昨年の2相の一部のトップラインデータ報告以前は株価400円台付近で推移していた)
●前回(2021年11月~12月)の相場
リボミックは、2021年11月~12月に大きな相場を作ったので、まずこの点についておさらいしておく。
・加齢黄斑変性(第一選択薬の市場規模は約1兆円/第二選択約の市場規模は約4300億)の治療薬RBM-007の2相試験の一部のトップラインデータ報告への期待 ※加齢黄斑変性の市場規模はバイオ相場の中ではトップクラスに大きい
・既存の第一選択薬や競合他社が開発を進める治療薬はいずれも「VEGF阻害薬」であり、症状が改善しない等の問題があった。これに対して、リボミックのRBM-007は「FGF2阻害薬」であり、既存の第一選択薬・競合他社の開発治療薬とは作用機序が異なるため、VEGF阻害薬のデメリットをカバーできる点で米国調査会社からもキーパイプラインとして評価されていた。
・2相試験は複数あり、主に、①既存治療薬の治療歴があるが改善しない患者を対象とするもの、②治療歴のない患者を対象とするもの、の2つのアプローチであった。
・本相場のトップラインデータの報告は、上記①についてのもの。
・約1か月で時価総額は約100億→260億に上昇(約160億分アップ)
・上記①のトップラインデータの暫定報告で既存治療薬以上の効果が得られなかったため、下落。
・なお、本相場終了後、上記②の試験については有効な結果が得られた。
・その他詳細は以下のとおり。
●今回の相場
2022/11/17 決算説明会質疑応答
ポイントは、以下の2点(※特に(1)が重要)
(1)RBM-007(加齢黄斑変性を対象)について、未治療患者に対する2相試験(上記②の結果を受けての新たな2相試験)を行うための海外企業との提携を近々に発表予定
(2)RBM-007(増殖性硝子体網膜症への適応拡大)について、アカデミアとの共同研究を近日に発表
前回の相場はフェーズを通過するかどうかのイベドリであったのに対して、今回は、(フェーズとは無関係に)市場規模1兆円の加齢黄斑変性を対象とするRBM-007の提携に関するイベドリである(※上記(1))。この提携交渉は以前からリボミックが行ってきたものであり、今回遂にその発表ができる段階まで交渉が進んだものと思われる。
上記(1)の提携について、リボミックの昨年11月の決算説明会質疑応答によれば、複数のメガファーマを含む国内外の製薬会社から提携の打診を受けており、今後、製薬会社との交渉を本格化させる旨が記載されており、直近(2022年11月16日)の決算資料でも交渉相手として「製薬企業等」と記載されている。
また、日経バイオテックでは、リボミック代表取締役が、上記(1)の提携について、決算説明会で「2022年度内、できれば1カ月以内にまとめたい」と述べたと記載されている。
●需給
①株式情報
・発行済株式総数 28,559,340株
・特定株比率 16.7%(会社四季報2022年第3集参照)
・浮動株数 23,704,252株
※上記とは別に第16回新株予約権による潜在株数 7,135,000株
②取組状況
●参考
・リボミック HP
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