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原作を残しつつも遊びやすくし、新規要素も面白かった素晴らしいリメイク作【アクトレイザー・ルネサンス】

2021/09/24朝7時からのニンテンドーダイレクトで、まさかまさかの発表がありました。

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ニンテンドーダイレクトで上記の画面が出たときは、驚きと喜びで間違いなく変な声が出ていた。
というのも、上記の画像で『アクトレイザー』だ!と即座にわかるほど、私にとって『アクトレイザー』は思い出深いゲームだからである。
ニンテンドーダイレクト終了後即座に買って、そのまま遊び始めるくらいには思い出深い。
たまたまその日を有給にしておいて本当によかった。

ということで、この記事では『アクトレイザー・ルネサンス』を遊んだ感想をまとめた。
先に書いた通り『アクトレイザー』は非常に思い出深いゲームであるため、内容もそこそこ覚えている状態でのプレイである。
そんなリメイク前を知っている人から見てどう思ったのかを中心に書いていく。

原作をリスペクトしつつも遊びやすくなったアクションパート

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『アクトレイザー』はジャンルとしては一応アクションゲームだ。
だが、このゲームをアクションゲームとして評価している人はほぼいない。

というのも、アクションパートの操作性が非常に個性的であるためだ。
とくにジャンプ関係にかなり癖があり、慣れても軽快な操作はできない。
さらにいえばとあるエリアのボスがラスボスより強いといわれたり、そもそもボスより道中のほうが辛いなど、昔のゲームにありがちなバランス面が整っているゲームとはとても言えない出来であった。

それが今回はしっかり改修された。
三連続攻撃、切り上げ、叩き切りと、攻撃アクションは強化されており、ただ剣をふるうだけだった原作を知る身としては、これだけで感動するほどであった。

また道中も非常に遊びやすくなった。
まず何と言っても魔法が全体的に見直されて非常に放ちやすくなった。
原作では魔法はアクションステージが始まる前にセットしたものしか使えず、そもそも魔法を放つのに必要な「魔法の源」がそうそう手に入るアイテムではなかったので、貴重な魔法の源をどこで切るかが大事であった。
正直ここだけでもだいぶ大きいのだが、
ある程度すすめると敵が「魔力結晶」というアイテムを落とすようになり、これを集めると攻撃力が上がるようになった。しかも最大まで強化すると一度だけ復活可能になる。
道中の雑魚敵を倒す意味が生まれたので、この要素も非常に大きい。

穴に落ちたりトゲに当たったりしても、
HPが減るだけで1機失うようなことにならなくなったのもポイント。
神さま、強くなりましたね・・

またボスの動きも全体的に変わっている。
元はボスの攻略法は基本的にごり押しがほぼ正攻法な状態であったが、今作はしっかり避ける必要がある。これはとても良い変更だ。
なお、ラスボスより強いといわれていた奴はかなり倒しやすくなっているので安心してほしい。

とはいえこれでも現代のアクションゲームとしてみると、爽快感がないだの操作性に難ありという評価が出てもおかしくない。
だがこれ以上いじると原作ぽさが失われてしまう。
例えば超魔界村がリメイクされて、主人公アーサーがすさまじく機敏に動くようになりました!といったものは見たくないだろう。
いい感じのところをとった見事なリメイクだと私は感じた。

新規要素が盛りだくさんなクリエイティブパート

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『アクトレイザー』といえばこのクリエイティブパートだ。
シムシティほどやり込める要素はないが、ほどよい感じで街を発展させることができるのが楽しい。
今作ではこのクリエイティブパートでやることがいろいろと増えてとても楽しめた。

まずは何と言ってもタワーディフェンス要素が追加されたことだろう。
慣れ親しんだマップで行われるタワーディフェンスはとてもわくわくさせられた。
ゲームをすべてクリアまでやった結果としては、タワーディフェンス系ゲームの経験がほぼない私としては片手で数えるくらいは失敗したが、失敗しても即座にやり直せる上、出現位置にランダム要素はないため、対策は容易いのでそこまで難易度が高くは感じなかった。

またクリエイティブパート中のシナリオが増強されていたのがとても良かった。
原作の設定はそのままに丁寧に肉付けされており、今回追加された「英雄」たちがとてもよい具合にキーパーソンとしているのもあって、先の展開を知っている身としては懐かしさを感じつつも新しさを感じる内容でとても楽しめた。

クリエイティブパートのこういった裏技もしっかり残っていた。
スタッフの原作への愛を感じます。

元を知っている人にこそ遊んでほしいリメイク作品

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原作同様、町が隅々まで発展しなかったり、
細かい文句はあるが、総合的には素晴らしいリメイクだった。

正直なところ『アクトレイザー』はいまの基準から見ると、
「アクションとクリエイティブの両立を図った斬新さはあるものの、どちらも粗削りで結果凡ゲーである」といわれてもしょうがないかなと思う。

現在の目線で見るとそんな状態な「アクトレイザー」をリメイクする。
さてどのようにすべきか?
昔の様子そのままに絵や音楽を綺麗にするだけでよいのか?
ゲームバランスも変えずにすべきだろうか?

否である。

力をかけるべきところをしっかりと見極め、
変えるべきところは変えつつ、ちゃんと必要なところは残し、
ほどよく肉付けして元の良さを生かす。
このほどほど加減はそうそう簡単にできるものではない。

「昔のゲームを現代に合わせてリメイクする」
そのお手本になるような出来であったと私は感じた。

願わくば、そのまま他のクインテット作品に続いてほしいと切に思う。

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