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Learning Journey in 西粟倉 でぐっと開けた未来、自分

さとのば大学 Learning Journey GWで、4月29日から二泊三日、岡山県西粟倉村に行ってきました!(行く前に書いた心の整理はこちら
学びたくさん、楽しいたくさん、美味しいたくさんの、本当に「参加してよかった!」な時間になりました。
濃密な三日間の、心の動きを、少しまとめて、文章を書いてみます。
超大作になってしまった!それくらい濃かったということで。

「基底」と「理想」で幸せライフが見えてくる?

初日夕方、西粟倉の木がフルに活かされた、ひたすらにきれいでなんだか暖かいあわくら会館で、私たちLearning Journey参加者を受け入れてくださった一般社団法人Nestの福岡要さんが、Nestについて、そしてNest式キャリア支援Workshopということで、キャリアについてお話をしてくださった。

9割以上西粟倉の木!
(撮影:青木 采里奈さん(以下、なぽりたんさん))

そこで要さんが教えてくださったのは、「理想」と「基底」について。人は「理想」を達成しようとするから、それ以外をすべて失敗だととらえてしまったり、減点方式で物事を考えがちになってしまったりする。理想だけでなく、最低限クリアしておきたいこと、致命傷にはならないぎりぎりのライン、「基底」も把握しておくことも大事だ、ということだった。そしてその「基底」というのは衣食住がある、とか以外の部分で一旦考えるとどうなるか?という話だった。

きれいじゃないメモですが、
こんな感じ。

確かにそうかもしれない、と思った。「基底」と「理想」という二つの概念について今まではっきりと意識したことはなかったけれど、「理想」に届かない自分に嫌気がさしたり、イコール「基底」ではない状態に対しても、「でもこういういいこともあるから私は十分幸せなんだ」と言い聞かせてみたりは何度もしていた。「理想」と「基底」のあいだ、またはその下で、自身の立ち位置がよくわからないままさまよっていたのかなぁと思う。

要さんに「みんなの『基底』と『理想』は?」と尋ねられたもののみんな即答できず、こちらは最終日までの宿題に(笑)私は「基底」を「これがあれば精神的に死なない」という基準だと考え、自分の基底と理想について改めて考えることとした。

「自分」でいいとこ、まだできること

少し順番が前後するけれど、上に書いたあわくら会館でお話する時間の前に、BASE 101%と、影石小学校というところを訪れていた。

岡山駅から特急スーパーはくとにアワアワと乗り(事前に切符買ってない&新幹線から乗り継ぐ間に買えずめちゃ焦った)、昼頃大原駅に到着。Nestのお三方が車で迎えに来てくださっていた。Nestのみなさん、そこから3日間移動の際すべて運転してくださって本当に感謝でした。

BASE 101%-教えてくださったリアル

まずは大原駅からお昼を食べにBASE 101%へ。
まだ最近オープンしたばかりの、こちらのお店(ホームページには「人と自然の可能性発掘基地」とありました。)で、ジビエの「10彩1汁膳」をいただいた。初ジビエ、とってもおいしかった。

余計なものがないお肉という感じ。美味しかった。


そしてここでは、私が学びに飛び込むきっかけを何度もつくり、たくさんサポートしてくださっている、和栗百恵先生のお知り合いで、株式会社 西粟倉・森の学校の羽田さんとお会いし、ありがたいことに、突然にもかかわらずお話するお時間までいただいた。
頭が回らず、うまく話せなかったかもとちょっと後悔しつつ、西粟倉に来てしょっぱなから刺さる言葉をいただいた。
「いつ優等生をやめるのか」。
正直まちづくりに本気で関わるかどうかもまだ全然決まってなくて、むしろ違うかもの気持ちの方が強くて(そんなやつがさとのば大学のプログラムに参加していいのか?とか少し思いつつ)、「興味を確かめに来た」段階だったこととか全く伝えられずお話しちゃったというのもあり、もやもや、不安感?がむくむく…。
でもとにかく、本気で何か自分の力で生きていこうとするなら、自分で何か生み出すなら、そのくらいの覚悟だったり、学生にはスキルなんてないけど、社会に出たら「学生」だからで優遇されたり、機会を与えられたりしないんだから、もっと「優等生」の枠から外れる覚悟くらいはもって、行動しないといけないってことがビシビシ伝わった。伝わり違いだったらごめんなさいだけど。
お話して、「学生」の自分には何もgiveできないのかな…とも思ってしまい、結構ショックだった。わかっていたはずのことなのに。

一日目を終えての走り書き。(緑ペンは気にしないで…)


でもそこでショックを受けたということは、何かgiveできる人になりたい、ということなのだろうな。
そんなはじまりで結構「自分、これでいいのか?」が深まりちょっと自信を無くしたスタートだったが、今、じわじわと羽田さんのその言葉が響いてきて、今やっていることをちゃんと見直したい、考えたい、と思っている。

旧影石小学校-好きを知るには

その後旧影石小学校へ。こちらはいくつかのオフィスとお店が入っていた。

字体がかわいい。


入ってみると本当に「小学校そのまま」という感じ。当時の教室札やかつて生徒が作成したのであろうまちの地図などもそのまま残っていた。

千原先生って人が居たのかな?まだ残ってるのすごい!
とか色々お話しました。


そして西粟倉を拠点とし、植物で染めた服を販売している「SOMEYA」さんのポップアップショップへ。一つとして同じものがない自然の色、少し個性的な椅子や、テーブルが配置され、壁際には本も並ぶお店のおしゃれな雰囲気、素敵だなと思いながら、「自分にはこういうクリエイティブなことはやっぱりできない気がするなあ」と思っていた。

こういうノースリーブのロングワンピースとても好き。
(撮影:なぽりたんさん)


柔らかい綿の服をなでながら、Nestのぽんさん、高校生参加者のみゅうちゃん、社会人参加者のしばやんさんと「好きなものがわからない」という話になった。(多分)
そこでぽんさんが、好きなものは小さくてもいい、小さくてもそれを突き詰めて、解像度を上げていくことで、何がしたいか見えてくる、好きな者同士を掛け合わせてみてもいいし、というようなことをお話してくださった。
ちょうど「クリエイティブになれない自分に対する不安」を感じられる場にいたからか、その言葉が救いのように感じられた。解像度を上げることをまだ自分がしきれていないから、それをしたら何か見えてくるかも!という希望、わくわく感のようなものが湧きあがった。まだできていないことが分かった、これは大発見。本当に参加してよかった。

森を歩き学び、知る

二日目、朝早く起き、昨晩眠すぎて整理しきれなかった感じたこと諸々を整理した。6時くらいに起きたのに、ずっと考えてたら宿泊した元湯さんが準備してくださった朝ごはん、冷蔵庫には私の分しかなかったから一番最後になっちゃったと思いつつ、ほくほくおにぎりと唐揚げを食べた。よき朝。

お部屋の窓から。よき朝。

その日はまず、若杉天然林へ。ちぐさ研究室のおふたりに、木の名前、葉の特徴など案内してもらいながら、山道をふみふみ進み、鳥取との県境まで。初鳥取が山中とはおもしろい経験をした。知識豊富な人と歩くと面白いなぁと思った。水も、光を受けた葉もきらきらしてて綺麗だった。

若杉天然林。綺麗。

お昼ご飯もちぐさ研究室のふたりともお話しながら食べ、おふたりの森林愛や、「生きる力」への憧れ心など、私にはあまりない感覚も知れて、とても面白かった。

そのあとは株式会社百森さんのところへ。西粟倉の「百年の森林事業」についてお話を伺い、百森さんの作業場、機械なども見せていただいた。

新しい機械で作られたチップ。

林業の厳しさや、そこに腹を割って村の生き残りのために挑んでる西粟倉の人々に圧倒された。

森を知り、学び、このあとのまち歩きタイムでも川のきらきらに魅了されたりする中で、「自然好きなのかな」という自分に気づいた。
今住んでいるまちが、それなりに自然もある場所だから、そこまで自然へのあこがれが強くないのかもしれない。でも思い返せば、高校の時初めて吉塚に来た時、「空気重っ」と息苦しさを感じたし、今大学がある香椎もごちゃごちゃしててあんま好きじゃないなという印象が割と強かった。そして昔から緑の田んぼ道を自転車で行くのが好きだったり、海に一人で行ってみたりと、結構自然に浸る時間を持っていたことに気づいた。
「自然も実は好き」という自分を知れた、西粟倉の旅、でした。

ひとりまちを歩き、知る

そして1時間半のひとりまち歩きタイムへ!道の駅も行きたかったが、それとは反対方向のBASE 101%へもう一度、羽田さんにあいさつしに行けたらいいな&初日買い物できなかったからしたいなと思い、そっちの方へ。でもBASE以外の行ったことないとこにも行きたいと思い、「あるの森」というカフェも目指して歩いた。
時間がそんなにないとはわかりつつも、途中にあった西粟倉神社へふらり。

木に囲まれた参道。とても静か。

階段を上ると人一人おらず、神隠しにでもあうのではとちょっと怖くなりつつ、そんなひやっと感も中々感じられないから面白い。お参りして、神社を出た。
そして途中「あるの森」さんが冷静にGoogleマップを見たらもう閉店してることに気づきつつも行ってみたいと思いそちらへ。やっぱり閉店していたけど(当たり前)奥道まで入ったおかげで謎のトトロがたくさん置かれたバス停や、田んぼが真ん前にある西粟倉駅の景色に出逢えて、行ってよかったと嬉しい気持ち。

突如現れたトトロs。かわいい。
駅っていつもはアナウンスの音やら電車の音やらで騒々しいのに、ここは水の流れる音が聞こえるなぁ、
と思いました。


時間が微妙にあまり、無理やりBASEへ。羽田さんにも挨拶だけすることができ、よかった!お買い物もして、お会計してくれたレジのスタッフの方とも少しお話し、感謝を伝えることができてハッピーに。

ゆるい坂道くだりくだり、Re:BASE 101%まで。

そして走り、歩き、走り、と帰りながら、「やっぱ全部見たいとなると、多少の代償はあるな…でもそれは私にとっては全然アリなものだな」と思い、自分って結構そういう生き方してきたし、それが自分なんだな、と改めて知ることができた時間だった。

怒涛の言語化ワーク

ペアになり、ひとりまち歩きタイムに撮影した写真の共通点を一言で表し、相手のものについて発表するというワークをやった。
かつてこれほど深掘れたことがあっただろうかというくらい、3時間ほどぶっ通しで考え、語り、考えた。
私の「考えがあるものに価値を感じる」という点や、「有意義にしたい」という気持ちから、「人生を無駄にはしたくない」という気持ちが見えてきた。元々見えていたが、その大事さをより理解した?のかもしれない。
ペアだった社会人参加者のざっきーさんは、「自然がいいな」と思う気持ち。これをなぜそう思うのか?頑張って考えた。時間的にも、空間的にも開放されたいという気持ちが見えてきたり、難しかったが面白かった。

どうしたら一言にできるのか…
(撮影:なぽりたんさん)


このワークでよかったのは、まだ会って二日目の人たちに、自分の考えをここまで深堀りながら語り、他者の考え(しかも結構多様。心地よい感じの多様さ。)を聞けたことで、「自分は自分でいいんだ」と思える幅がぐんと広がった感じがしたこと。その「いいんだ」的解放感は夜の焚火の場でもっと高まる。

焚火囲み語り開ける将来

「みっちゃん、将来はどうするの?」ワークで頭を使いきり、元湯で美味しいジビエの月見丼をいただいたのち、元湯の玄関、川の流れる音を背景に火を囲み語り合い、私の将来についても一緒に考えてくださった。

焚き火囲み語り。時間がどんどん過ぎてった。
(撮影:なぽりたんさん)

私は「クリエイティブに何かやるに心は惹かれるが、自分がやるのはピンとこない」と悩んでいた。でも、まちづくりに関わる人だったり、面白い生き方をしている大人って、そういう人じゃないといけないのではと感じていた。でも、要さんがそういうクリエイティブな人材ばかりがまちに求められているわけじゃないことを教えてくれた。攻める人ばかりでなく、物事を進めてくれる人、事務処理とかも含め、理念に共感して巻き込まれてくれる人も需要があることを知った。それが本当に知れてよかった。
振り返ると、今大学でやっている「カタカタ」も、グローバルリーダーシップ副専攻プログラムの伴走者も人の企画に乗っかって、そこから場を動かす、をしている。
自分がゼロから、は湧き上がってくるものだと思うから、今ピンときてないということは今は違うのではないか。今違うだけで、湧き上がってくるときはいずれ来るのかもしれないし実は来ているのかもしれない。
でも、自分は巻き込まれる方が得意なのかもしれない。「何か生み出せないとだめなのでは?」と思ってしまうが、巻き込まれ力がある人も求められていると知り、「『巻き込まれるのが得意』な自分をダメと思わなくてもいいのでは」と思えるようになってきた。
将来何するのか、ぐっと考えやすくなった。

Learning Journey in 西粟倉で見えたこと

最終日、私の「理想」と「基底」を発表した。
「理想」は正直上手く考えられなかったが、「全部自分が満足できる行動がとれる。やりたいと思ったことが思った時に自由にできてしかもそれをやれる能力も自分に備わっている。」とした。
まあ、それは無理なので…だけど。無理やりそこを目指そうとしているのでは?と感じたので、こんな理想になったのかな。
「基底」は三つ。
①今よりちょっとでも「いい自分」を目指せる環境にいること
②支えてくれる大切な人に感謝できる余裕を持つこと
③しんどいときにちょっとご褒美を自分に与えられるようなお金のゆとりをもつこと

とした。
まったく成長がない環境は私はきっとしんどい、そして、やっぱり大切な人が私は大切で、そこは基底として欠かせない。さらに、お金も、精神的に死なないためには多少の余裕が必要だろう、と思い、この基底になった。
要さんも言ってくださったが、解像度はまだまだなので、これを上げていきたい。でも、方向性は見えてきた。そんな嬉しさがある。
みんなの「基底」、「理想」もその人らしさがやっぱり出ていて、みんな何かしらこの旅で発見していて、ステキだな、と思った。
そしてやっぱり要さんの人の話を一瞬で受け取り、言語化し、引き出す力に圧倒された。すごすぎる…。

今回の旅で、人と話し、まちで起きていることを見ていくうちに、「自分って実は自然も結構好きなんだな」とか、「自分ってやっぱり好奇心旺盛ガールなんだな」(だから夜は短し歩けよ乙女の好奇心むくむくガール、乙女ラブなんです。)とか、自分の好きに素直になれた
そして、違う背景、年齢の人と深く話したことで、また、きもちいい自然にたくさん触れて、そこで過ごして、「自分は自分でいいんだ」とだい~ぶ思えるようになった
そして、「好きの解像度を上げたらいいんだ」「必ずしもゼロから生み出す人じゃなくてもいいのかな」「変に無理するのってやっぱおかしいんだろうな」と気づけて、将来のことがずっと考えやすくなった
そして、この「基底」と「理想」というクリアな基準の持ち方のおかげで、自分を大事にする方法をひとつ知れた

自分にストイックじゃないとダメなんじゃないか、甘えなんじゃないか、と今でもすぐ思いがちだ。多分。
ストイックになるのは悪いことではないと思う。でも、そこにとらわれない生き方をしたい!と思っている。その呪いのようなものを振り払うきっかけ、考え方に今回たくさん出逢えた。
ここでの出逢いを大事にして、これからの人生もっとのびのび描いていきたい。私も西粟倉のように「生きるを楽しむ」!

3日間、たくさんの学びの場を与えてくださり、また、学びを引き出してくださったNestの要さん、ぽんさん、なぽりたんさん本当にありがとうございました!
なぽりたんさんの素敵なお写真も本当にありがとうございました✨
そして参加者の皆さん、たくさんお話してくださって本当にありがとうございました!めちゃくちゃ楽しかったです:)

もう一個、Learning Journeyとステキ集も書きたいなと思っています:)
超長文にもかかわらず読んでくださった方、ありがとうございました。

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