マンションの買い替えは、売り先行と買い先行のどっちが得?
マンションを買い替えたいけど、買う手続きと売る手続きはどちらを先に進めたら良いのでしょう?
例えば、住宅ローン。
今のマンションが売れるまでは今のローンを払い続ける必要があるし、その上に新しいマンションをローンで買いたい場合など、そんなことは出来るのでしょうか?
ダブルローンといって、2重にローンを組むことが可能なくらい、審査枠のある方であれば、特に悩む必要はないかと思います。しかし、新しいマンションの価格や、ローン審査を通過することを考えると、ダブルローンにはできないというケースがほとんどなのではないでしょうか。
ここでは、そんな、マンションの売却と購入の順序…同時進行できないのか?などについて書きます。
マンションの買い替えの手順を考えると、(1)売却をして、(2)その売却で得たお金で現在のローンを全額返済して、(3)新たに住宅ローンを借りて、(4)そのお金で新しいマンションを買うということになりそうですが、なんか不思議ではないですか?
売るのを先行するということになると、(2)と(3)に隙間が出来そうですが、その隙間のタイミングで私たちはどこに住めばいいのでしょうか?
1.売却
2.ローンの返済
3.新たな借り入れ
4.マンションを購入
一般的には売りを先行させます
新たなローンを借り入れないと、新しいマンションは買えません。したがって本来の順序としては、今住んでいるマンションの売りを先行させることになります。
つまり、新しいマンションを決めていない状態で、今住んでいるマンションを売却するための活動に入るのです。
この場合のメリットとしては、今住んでいるマンションの売却が難航したとしても、失うものが全くないという点が挙げられます。例えば購入を先行させてしまっていて、売却が難航してしまったらどうでしょうか?購入を断念せざるを得なくなりますが、その場合のキャンセル料も馬鹿になりません。手付金が全額没収となることすらあります。
手付金の相場はだいたい5%〜10%ですので、仮に5,000万円のマンションであれば手付金は25万円~50万円。これが没収になるのは痛手ですので、この心配がないのは大きなメリットですよね。
ただし、メリットがあればデメリットもあります。
早く売却が決まった場合、新しいマンションを急いで探さねばなりません。
また、意中のマンションが新築のマンションで、竣工が半年先だったら…今住んでいるマンションの引き渡しから、新しいマンションの引き渡しまでの期間について、仮住まいが必要となります。
仮住まいをするためには、仮住まいの家賃も必要ですし、引っ越しも2回行うことになるので、引っ越し代も倍近くかかることになるでしょう。狭い物件に仮住まいしなくてはならない場合には、倉庫に荷物を預けることになりますのが、倉庫の環境によっては預けた荷物が傷んでしまわないか、とても心配になりますよね。
他に方法はないのでしょうか?
買いを先行させるための契約方法が存在します!
復習となりますが、売りを先行させるメリットは、「売却できなかったときの手付金没収リスクの回避」でした。
そのほかのデメリットとしての仮住まいが必要となった場合などを考えると、デメリットに対してメリットは必ずしも大きくありません。
そうなると、買いを先行させたくなりますが、実は、買いを先行させても「売却できなかったときの手付金没収リスクの回避」ができる契約方法があります。これを、
停止条件付契約
と呼びます。
停止条件付契約とは?
ノムコムのサイトには、このような解説がついています。
将来発生することが不確実な事実を契約等の効力の発生要件とする場合の不確定な事実をいう。
停止条件|不動産用語集 - ノムコム
難しい言葉が並んでいますが要するに、今住んでいるマンションの売却がされて初めて、購入の方の契約が効力を持ちますという意味です。マンションの売却がなければ、そもそもの購入の契約が効力を持ちませんので、違約金なども発生しようがないのです。
この、停止条件を付けておけば安心して、マンションの購入と売却を並行して行えます。
停止条件付契約のデメリットは?
デメリットといえるかどうかわかりませんが、いくら、売却が進むまで購入の契約が効力を持たないとは言っても、いつまでも待ってもらえるわけではありません。
当然、期限を切っておくものです。
期限がある以上、期限までに今住んでいるマンションの売却を決めなければなりませんので、マンションの売却を進めるのにも多少のプレッシャーを感じてしまうかもしれません。
このあたりについては、今後、マンションの売却の項目で別に取り上げます。
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