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【音楽レビュー】Oasis/Don't Believe The Truth

OasisについてはRed Hot Chiri PeppersのTV出演ライブに連れて行ってくれた友人が一番好きなバンドだった。彼は2007年に同じ高校を卒業したが、浪人をしていた。一方僕は志望校に受からず浪人するつもりだったが、3人兄弟の一番下ということもあり浪人しないで欲しいと強く言われていたため、断念して合格した大学に進学することにした。その時に一度縁が切れたはずだったが、僕は志望校を諦めきれずに大学を中退しもう一度受験をすることにした。人生で一番のわがままを言ってしまったが、結果として費用の節約のためその時は予備校は週に1コマしか受けないであとはひたすら自習室に籠るか、今は亡きam/pmで週1回の夜勤アルバイトをする日々だった。その時の孤独に付き合ってくれた友人が彼だった。

この「Don't Believe The Truth」は彼から借りたアルバムだった。発売日は2005年6月ということで、僕がFoo Fightersの「In Your Honor」を買った時期と被る。記憶的に彼はUK(もしくはリバイバル)、僕はUSを好んでいた記憶がある。(実際にNirvanaやPearl Jamなどグランジにも聴き入っていた時期だし。)当時はこのアルバムだったり、Gorillazの「Demon Days」やFranz Ferdinandの「You Could Have It So Much Better」、The White Stripesの「Get Behind Me Satan」、The Strokesの「First Impressions of Earth」、少し後にArctic Monkeysが出てきてこれらのバンドはすべて彼に教わったり、ロッキングオンで知ったりした。ただ、Oasisはその中でも別格だった。ウェット感というか、のちに1st「Definitely Meybe」や2nd「Morning Glory」も聴いていくことになるが、このアルバムも例に違わず独自のウエット感がある。そして時期的なものも含めて繰り返し聴いたUKロックの代表だ。

3曲目の「Lyla」が有名だろうが、それにつなげる「Turn Up The Sun」はギャラガー兄弟が作曲ではないという異色の曲ながら、メロウ感のある新時代のOasisという感じだ。「The Importance of Being Idle」についてはイントロの雰囲気から通称”水戸黄門”と呼ばれるが、それでもノエルの唄声は耳に残るし途中のギターソロもメロウで美しいクリーントーン。そして「Let There Be Love」。これはBeatlesの「Let It Be」のような雰囲気と進行で冒頭はアコースティックギターで静かに進む。そしてリアムとノエル、両方が代わる代わるボーカルマイクを取る。バラードは2ndアルバムの「Wonderwall」も素晴らしい曲だが、この曲もまたこのアルバムを名盤たらしめるキラーチューンだ。この曲を聴いていると当時のことを思い出す。

■Turn Up The Sun


■Let There Be Love


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