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Eternal Radianceを遊んだ感想


勢いでnoteに書き始めたEternal Radianceのプレイ日記だが、無事(?)にエンディングを迎えることができた。
 

 
一通り遊んで色んな感想を抱いたので、色々語りたいと思う。ネタバレがそれなりに含まれるのでこれから遊ぼうと思ってこの記事に行き着いた人は要注意。
  

大前提として


全体的には面白いゲームだった。根本から遊びが破綻してるような要素も無かったので少なくとも『買って損した』とは微塵も思わない。
実際遊ぶと結構粗削りな部分もあるのだが、ゲームの至る所に凄く丁寧に良いゲームを作ろうとしている意志を感じる箇所もある。そういう部分にかなり好感が持てるゲームといったところ。
私がエンディング到達時点でのプレイ時間は13時間程。これでも結構のんびりやった方なのでだいたい10時間程度がクリア時間の目安だと思う。ゲームの価格を考えると妥当なボリュームだろう。
 

良かったところ


シンプルながらやりごたえある戦闘


アクションバトルは令和のゲームらしからぬシンプルさだが、やりごたえは十分。通常攻撃を振る、アビリティを使うといったものは勿論、ジャストガードやジャスト回避の概念があったりパーティースキルによって優勢を助長&劣勢を逆転したりもできる。

アビリティも近距離向け・遠距離向け双方バランス良く習得できるので、好きなスタイルで戦える。
 

豊富なカスタマイズ要素


スキルツリーによって自由な方針でキャラを成長させることができる。汎用的なものは勿論、特定の技のみを強化するものもあるためプレイヤーによって好みの方向に育成ができるし、特定のアイテムを使ってスキルポイントの振り直しもできる。
 

武具や指輪といった装備品には強化効果を付与してカスタマイズが可能。これがかなり自由度が高く、ちょっとした制約こそあれど基本的には思うがままに理想の装備品を作り上げることができる。
強化に使う素材はちょっとレアな物が要求されたりもするが、ステータス画面の字面でニヤニヤしたい人にとっては良いやり込み要素になる。
 

王道なストーリーと魅力的なキャラクター


ストーリーは王道ながらしっかりしてる。主要キャラがキラキラした女の子なので軟派な印象を受けがちだが、実際は世界観も人間模様も結構深く作り込まれてる。

キャラクターも癖が強いキャラが少なく、素直に好きになれるキャラが多い。主要キャラのセレステ、ヴァラナ、ルビーは外見が煌びやかでキャラ付けもベタながら可愛らしいので愛着が持てるのも良い。
また、脇役達も所々で活躍する上に敵である影の落胤達も印象に残る存在として物語を彩る。特にラスボスであるエルダレスの行動理念はなかなか面白い。

ただし、キャラクターに関しては一名だけどうしても個人的に好感を持てないキャラがいた。これに関しては後述。
 

幅広い間口で初心者にも優しい


難易度を三段階から選べる。自分は初見ハードで遊んだがなかなかやり応えがあった。イージーにすると大幅な緩和が入るようなので、普段ゲームを遊ばないような層でも快適に遊べると思う。
 

ボスの大技には攻撃範囲を表示する予測線が出る。これに合わせて回避行動を行えば大ダメージを受けて壊滅したりすることもない。

こんな感じで、ゲーム的に優しい仕様が充実してるので難しすぎて満足に遊べないなんてことはあまり起きないと思われる。
 

悪かったところ


主人公以外のキャラを操作できない


個人的には一番問題視したいこと。アクションパートで操作できるのは主人公のセレステのみであり、ヴァラナとルビーは操作できない。
 

一応、AIで行動するヴァラナとルビーは使用するアビリティとそれぞれの頻度を調整することが可能。
しかし、設定できるアビリティ枠が4つであるのに対して習得できるアビリティはヴァラナが4つ、ルビーが5つ。ルビーはともかくヴァラナは選択の余地が全くない。
プレイヤー側がヴァラナとルビーに関して戦闘中に直接コントロールできるのはフィニッシュアビリティ(ゲージ溜まったら使える超必殺技的なやつ)の発動のみ。悲しい。

ちなみに、スキルポイントの割り振りができるのもセレステだけの特権。装備品の変更・強化以外でヴァラナとルビーを拡張する手段は無い。
 

やや粗削りな戦闘


戦闘バランスは特別悪いわけではないが、システム的な部分でいくつか欠陥がある。

まず、こちらの範囲攻撃の乏しさに対して敵が異様な集団で襲い掛かってくる場面が多すぎるので物量に押されて負けるというシチュエーションが多発する。
のけぞり中やダウン中であっても無敵時間が無いので一度転ばされるとそこに連撃を叩き込まれ、立て直す暇もなくやられることも珍しくない。序盤からこんな感じなので慣れるまでは面食らうかもしれない。
 

ボスは基本的にセレステしか狙ってこない。直接殴る攻撃も、追尾する遠距離攻撃も全部セレステ狙い。ボスは攻撃後の隙も少なく畳みかけるように行動するので攻撃が激しくなる後半になるにつれてセレステが攻撃に参加する暇が無くなってしまう。
雑魚敵はセレステ以外の二人も狙うので、なんでボスだけこの仕様なのか理解に苦しむ。
 

トントン拍子なストーリー展開


シナリオのローカライズによる言葉のニュアンスがやや硬めであることやボイスが無いこと等が災いして、本来重めのストーリー展開であってもイマイチその実感が伝わらず、悪い意味でテンポが良すぎる側面がある。
特に、このテンポが良すぎるということが悪い方向に作用してると感じた場面が一ヵ所ある。
 

それが、セレステの親友であるクィンとの確執に関する展開。
セレステとクィンはストーリー中になんやかんやあって仲違いし、最終的には仲直りするのだがその流れをザックリ説明すると以下のようになる。
 

  1. セレステが待機命令を無視して独断先行をする。

  2. それによりセレステはクィン含む騎士団の連中から裏切者呼ばわりされる。ここで二人が仲違い。

  3. なんやなんやあってセレステの命令無視は不問になったがクィンだけは納得しない。

  4. しばらく経ったら二人が仲直り。

 
問題として、上記3~4の間にクィンがセレステに対して抱いてる感情が変化するようなイベントが何も無い。4の直前にクィンが思いの丈を土石流のように吐き切って唐突に仲直りする、そんな感じ。
このイベント以降、クィンは準主要キャラと言っても過言じゃないくらいストーリーに出張ってくるし、サブイベントで絡んでくる場面もあるのだが、それより前に散々毒を吐いてた奴が唐突に善人化した感がすごく、あまり気持ちの良いものではなかった。

まぁ、冷静に見返すと色々考える要素がある場面ではあるしクィンのことをそこまで邪険にする必要も無いとは思うのだが、少なくとも初見時はその感想が拭えなかった。
 

その他余談


基本的なストーリーは本筋で語られる事だけで完成してるのだが、いくつか重要そうな事がサブイベントに回されているケースがある。

具体的には、ヴァラナとキリアが過去に活動していた傭兵団の話やルビーが偉大な血を引いた家計の令嬢だったことの詳細などが悉くサブイベントに回されている。
特にヴァラナの過去に関してはストーリー最終盤にも関わってくるため、本筋だけを楽しむスタイルで遊んでしまうと没入感に若干響くかもしれない。
 

また、Google検索が関連キーワードに挙げてくることからも分かるように今作の主要キャラ3名はミニスカートな上にカメラアングルの制約も緩めなので、ちゃんと見える。

しかし、パンツのみを目当てに今作を買うのはオススメしない。結局見れるのは3人だけだし、装備によって柄が変化するみたいな要素も当然無い。サブキャラかつ3Dモデルが存在していてスカート衣装のキャラとしては他にイヴォンヌがいるが、激しい戦闘中で悠長に覗く暇なんて無いし頑張って覗いてもそこに広がるのは無慈悲なブラックホールである。

でも、主要キャラ3名のスカートの中はちゃんと作られてるのもまた事実。noteにセンシティブな記事判定受けてBANされるのが怖いので画像は載せない。

気になる人は実際に買って遊ぼう(露骨な販促)。
 

まとめ


ゲームのボリューム自体は値段相応で、粗削りではあるがしっかり作り込まれた作品だと感じた。

ガッツリやり込めるゲームではないのでそういうのを求める人には向かないが、サクッと手軽に遊べるアクションRPGを探してるならオススメな作品。個人的には可能性を感じるゲームなので、時間を置いてもう一回遊んでみようと思ってる。

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